バレーボール
2004年
Vリーグ
ファイナルラウンド

 概要

開催日 2004年2月27〜29日
観戦日 2004年2月29日
競技会場 大阪市中央体育館

 競技会の感想

2004_02_29_02.jpgVリーグの男子は金土日の3日間、大阪でセミファイナルが行われました。これは、レギュラーラウンド1位〜4位までのチームが総当たりで戦い、決勝へ進出する上位2チームを決めるものです。そしてこの私、最終日の日曜に、初めてバレーボールを生観戦してきました〜。
中垣内祐一選手をこよなく愛する、友人の「バレーボール大好き子」さんにチケットをとってもらったおかげで、座った席はアリーナの最前列。縦位置だったので、ボールの行方とかは少し見づらい部分もあったのですが(すでに横ブロックのチケットはなかったんだそう)、その分ボールがバンバン飛んできて迫力は満点! 一度、試合中に、ボールが目の前に飛んできたのを受けた(というか、手首でブロック?した)ときは、さすがに怖かったです〜。でも、反射神経のニブい私が、顔面で受けなくて済んだだけでも良かったかも(笑)。とまあ、どーでもよい話はおいといて、試合の感想にいってみます。

★1試合目 JT×松下電器
JTはここまで2連勝で、優勝決定戦への進出が決定。反対に松下電器は2連敗で3位以下が確定したとあって、最初から両チームのムードは全然違ってました。JTはとにかく明るいのに、松下は点をとっても喜び方がおとなしい…。つーか、かなり暗かったです。
試合のほうは、1セット目は28−26でJTがとり、ムードからしてこのまま行っちゃうのかなーと思ったら、そこから松下が反撃。続く3セットを連取してようやく1勝を挙げました。でも、ここで勝っても決勝に行けるわけじゃないんで、インタビューの言葉にも元気がなかったですねー。
山本選手のアタックただ、私は詳しい事情は何も知らないのですが、どうやら松下のエース・山本隆弘選手の調子が今ひとつだったようです。山本選手といえはご存じ全日本のエースで、W杯ではアタックを打ちまくってた選手なのですが…。この試合ではとにかくボールが回ってこないし、打ったとしても破壊力みたいなものが感じられないんですよね。フェイント気味のアタックも多かったし、見れば利き腕にはサポーターをつけてるし、ちょっと痛めてるのかもしれません。
そういえば、レギュラーシーズンでも最初はトップを突っ走っていた…と聞いていたのに、最終的には3位まで順位を落としてしまったのは、もしかしたらそのあたりに原因があるのかも?(あくまでも、ドシロートの推測なので、あまり突っ込まないよーに)
ただ、山本選手目当てに来てた女の子は、かなり多かったですねー。そりゃ、W杯で一気に人気が上がったことは想像がつきますが、それにしても声援(黄色い)の大きさはかなりなもんでした。

★2試合目 サントリー×堺
バレーボール大好き子さん(以下「バレー好き子さん」と略)にとっては、こちらがメインの試合です。なんせ彼女は、チケットを確保したのはいいけれど、「もし堺ブレイザーズ(中垣内選手の所属するチームです。念のため)が4位以内に入れなかったら…」と気をもみ、「どうかお願い」とばかりに祈り続けてきたのでした。そして、その純粋なる?願いが天に通じたのでしょうか。堺はどんどん順位を上げて、ついに2位でこのセミファイナルへの進出を果たしたのです。
そして堺の、セミファイナルでの成績は1勝1敗。この日の対戦相手サントリーも同じく1勝1敗。つまり、ここで勝ったほうが優勝決定戦に進出するという、お互い「どうしても負けられない試合」になっていたのでした。
が、バレー好き子さんにとっては、心配のタネがもうひとつありました。それは、「中垣内選手が、果たしてこの試合に出場できるのかどうか」ということ。なんせ、前日も前々日も一度もゲームに出ていないとあって、彼女の心配は、それはそれは相当なもんでした。
そして、その不安を裏付けるかのように、中垣内選手はベンチスタート。第1セットの中盤を経過しても、彼が試合に出てくる様子はありません。
ゲームのほうは、一進一退の攻防を繰り広げていました。どちらのチームも大きく点差をつけることはできず、とられたらとり返す…の繰りかえし。そのままゲームは進み、1セット目もほとんど終盤にさしかかっていました。
ベンチは、ここで「流れを変えよう」としたのでしょうか。タイムアウトのあとメンバーチェンジが告げられ…。そしてついに、中垣内選手がコートの中に立つときがきたのです! 私の隣で狂喜乱舞?するバレー好き子さん。
…が、私にとっては思いがけないことだったのですが、そこで狂喜したのは彼女だけではなかったのですね。なんというか、会場全体が沸いたんです。「ガイチだ!」って。そのとき、「ああ、こんなにバレーボールファンから愛されている人なんだなー」っていうのが、すごくよくわかりました。
私には、かなり以前に全日本で活躍していたころの記憶しかなくて、バレー好き子さんから「ガイチさんのファン」だと聞かされたときは、「まだ引退してへんかったん?」などと言ってしまったのですが…。本当に失礼しました!って感じでした。
指の負傷で痛そうな杉山選手そして堺は大接戦の末32−30で第1セットをとり、これで勢いづいたかに思われました。が、ここで思わぬ事態が発生してしまったんですよねー。なんと、チームの柱ともいうべき杉山マルコス選手が、第1セット途中で指を負傷してしまったのです。たぶん突き指がなにかだと思うのですが、かなり痛そうな感じに見えました。
杉山選手は一度ベンチに下がり、テーピングをして再登場。2セット目も最初は出てきていたのですが、結局はすぐに退いてしまいました。ブラジルからの帰化も決まり(お母さんが日本人だそう)、今後は全日本での活躍が期待されている杉山選手。この試合でもいい動きを見せていただけに、その欠場は大きかったですねー。堺の得点力が一気にダウンしてしまいました。
反対に、サントリーの外国人ジルソン選手の破壊力が、だんだんと際だってきました。とにかく、アタックの威力が桁違い。日本人選手が打つのとは、音が違うんですよね。日本人が「バシッ」たとしたら、ジルソン選手「ズバッ」「ドスッ」って感じ(よくわかんない説明で、すみません)。しかも、ブロックにもなかなかひっかからないし、破壊力満点のボールがそのままやってきたら、レシーブするのはちょっと無理でしょう。
中垣内選手のサーブ接戦の第2、3セットを、サントリーがジルソン選手の活躍でものにすると、第4セットはほとんど一方的な展開に…。最後は堺も、緊張の糸が切れてしまったように見えました。結局、セットカウント3−1でサントリーが勝ち、同時に優勝決定戦へ駒を進めることになったのでした。敗れた堺は、松下電器との3位決定戦に臨むことになりました。
第1試合は勝っても負けても同じ、ということで、ある意味緊迫感に欠けたところもありましたけど、第2試合はまさに「この試合に命運がかかってる」状態でしたから、やっぱ、力が入ってましたねー。サントリーの喜びようと、堺のがっくりが、まさに対照的な感じだった、試合後の情景でした。
バレー好き子さんも、悔しそうではありましたが…。でも、彼女にとっては「試合に出ている中垣内祐一」を見られたのは、かなりうれしかったようです。最初はともかく、1セット目後半からはほとんど出ずっぱりでしたからねー。これで勝てたらいうことはなかったんですけど…。物事はうまくいかないもんです。

…というわけで、私の「バレーボール・初生観戦」は終了しました。最後に、いろいろと驚いたこと、気づいたこと、そのほか↑で書ききれなかったことに触れて、終わりにしたいと思います。
驚いたことのひとつ目。サーブに強烈な回転がかかってた場合、テレビではほとんどわかんないんのに、生だとボールが曲がるのがはっきり見えたことです。サーブの飛んでくる方向に座っていた…というのもあるんでしょうけど、まさに「ぐわん」とうなりを上げそうな曲がり方でした。
反対に、クイックの種類とか、実際にどんな感じか、ちゃんと頭に叩き込んでおきたかったんですけど、試合を見てるとそこまで頭が回らない…というか、目がついていかなかったですねー。唯一、トスの速さが、「ひゅん」って感じで(擬音語ばっか)、「本当にクイックなんだなー」と実感したぐらいかな。
あと、昔に比べてバックアタックがあまり使われなくなっているのにも、時代の変化を感じました。一時期、えらく流行ったような気がするんですけどねー。バレー好き子さんの解説によると、滞空時間が長い分どうしても拾われやすくなるので、最近はそれほど見ないとのこと。ただ、中垣内選手だけは、バックアタックの頻度がかなり高かったですけど。
試合については、こんなものでしょうか。ただ、最後に観客席からの撮影についてだけ。
私は「フラッシュはたかない」のは、絶対のマナーだと思っています。選手のじゃまになるし、ほかの観客にとっても迷惑に違いないからです。だいたいほかの競技では、少しでもフラッシュが光ろうものなら、係員が血相変えてやってきますからねー。
ところが、Vリーグでは驚いたことに、フラッシュOK…というか「野放し」なのですね。確かに、テレビでたまに中継を見ても、カメラを構えた女の子がよく映ってますけど、まさかフラッシュが禁止されていないとは…。なんというか、これでいいのかなーと思ってしまった。
会場の照明は、フラッシュなしでも充分撮影できる明るさだし、そのくらいのルールは作ってもいいと思うんですけどねー。

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