2004年東京箱根間往復大学駅伝 2004年1月2日〜3日 読売新聞社前発着

■1月2日
お正月といえば箱根駅伝…。ここのところ、すっかり定着した感がありますねー。私も、正月3日間は、1日のニューイヤー駅伝とあわせて「駅伝三昧」の日々を過ごすことを決めてます。
さて、ここ数年は駒大の1人(校?)勝ちが続いていましたが、今回の箱根は近年例を見ない「戦国駅伝」になる…というもっぱらの評判。私も「どこが勝つのか」楽しみにしていました。
ところが、フタを開けてみれば、2日の往路から駒大がぶっちぎりでした。出雲優勝の日大は、2区でエース藤井周一選手が区間11位の大誤算。これがたたって往路は9位に沈み、有力と思われていた山梨学院大は11位、復路が楽しみな中大も13位と出遅れ。優勝候補といわれた大東大に至ってはなんと16位と、大誤算の往路となってしまいました。
その中で唯一東海大だけは、5区の中井祥太選手が予定どおりの追い上げを見せ、2位と復路に希望をつなぎました。でも、4区→5区への中継点で、あれだけ駒大と差をつけられてたら、いくら中井選手といえども逆転は無理でしたね。やっぱ箱根では、駒大の層の厚さが勝った!という感じです。
それ以外で印象に残ったのは、東洋大の2区を走った三行幸一選手。東洋大の選手が区間賞をとる…ということ自体、めったにないと思うのですが(失礼!)、それも「花の2区」ですからねー。おそれいりました。3区であっという間に8位まで落ちてしまったのは残念でしたが、三行選手が飛ばせたのも「3区に不安があったから…」らしいんですよね。できるだけ自分のところで前に行こうとしたら、結果的に区間賞をとってしまったというんですから…。2区の区間賞がそんな理由でとれてしまったというので、ちょっと笑ってしまったのでした。
あとは、山登りの5区で区間賞をとった、鐘ケ江幸治選手ですね。区間記録を持つ中井選手を30秒以上上回る走りで、学連選抜を7番目まで押し上げたのは凄い! 総合順位はつかないですけど、区間記録は残りますからねー。それにしても、2区と5区は往路の要となる区間だし、そこでダークホースと思われる選手が区間賞をさらっていくのは、けっこう爽快だったりしました。
とりあえず、往路の順位だけ書いておきます。1位…駒大、2位…東海大、3位…亜大、4位…日体大、5位…法大、6位…東洋大、7位…神奈川大、8位…中央学院大、9位…日大、10位…帝京大4、11位…山梨学院大、12位…順大、13位…中大、14位…国士大4、15位…早大、16位…大東大、17位…東農大、18位…城西大、19位…関東学院大。

■1月3日
箱根駅伝は、結局駒大の「これ以上ない」というほどの圧勝で幕を閉じました。往路の結果から、それはある程度予想されましたが、それにしてもここまで差がついてしまうとは…。正直、最後のほうは「どこがシードをとるか」とか、そっちにしか興味が持てなくなってました。
山下りの6区は、駒大の吉田選手が区間3位の安定した走りでトップをキープしたのに対し、それを追わなきゃいけない東海大の永松選手は区間14位の大ブレーキで3位に後退。ここで決まった、という感じの区間でしたね。中大の野村俊輔選手が、あわや区間新?という快走を見せて差を詰めましたが、さすがに往路13位は厳しすぎました。せめて5位くらいでこの日のスタートを切れたら、少しはおもしろくなっていたのに…。
その後も駒大は、区間3位、4位、2位と終始安定した走りを見せ、10区の糟谷選手は区間賞。圧勝というか完勝というか、言葉が見つからないくらい強かったです。
今年の駒大は「エース不在」などと言われてたし、その言葉を証明するかのように出雲は日大、全日本は東海大が優勝。距離の長い箱根では駒沢が有利かなーとは思ってましたけど、正直、もっと混戦になると読んでました。駒大は本当に強かったし、凄かったけど、来年はもう少し混戦になって(おもしろくなって)ほしい…と願ってしまったのでした。
以下、総合順位です。1位…駒大、2位…東海大、3位…亜細亜大、4位…法大、5位…順大、6位…東洋大、7位…中大、8位…神奈川大、9位…日体大、10位…日大、11位…中央学大、12位…山梨学大、13位…大東大、14位…帝京大、15位…東農大、16位…早大、17位…国士館大、18位…関東学院大、19位…城西大。
なお、今回から選ばれることになった最優秀選手の「金栗杯」を手にしたのは、5区で区間賞を獲得した学連選抜の鐘ケ江幸治選手でした。並み居る有力選手を押しのけて、これで引退…という選手が選ばれたのには少し驚き。でも、納得の選出でした。

【事前のみどころ】
箱根駅伝のエントリーが発表されました。箱根の場合、29日の発表は決まりごと。ファンは、この日を楽しみにしてるんですよねー。
ですが、今回の私はちょっとテンションが下がり気味です。昨年は期待の選手が複数いて、めちゃ楽しみだったのですが、卒業してしまうと、とたんに興味が薄れちゃうんですよね。なんせ、「ごひいきの大学」というのは皆無なもんで(根っからの関西人なので、許してやってください)。昨年の箱根のときにも書いたのですが、私の興味は「兵庫出身の選手がどれだけ活躍するか」しかないのです(笑)。
その方式でいくと、今年応援すべきはやはり日大でしょうか。出雲を制して驚かせてくれたし、なんつーてもここはエースが西脇工出身の藤井周一選手なので、応援のしがいがありますから。今回はもちろん2区。そこそこの走りはしてくれるんでは…と思ってます。あとは、今のところ補欠になっている中谷圭介選手が、どの区間に配置されるか、ですね(当日朝のエントリー変更は可能なので、有力選手を控えに置くことがままあります)。
それから、中大の野村俊輔選手が、得意の山下りでどれくらい走ってくれるか…も楽しみ。前回は雪の中を激走してくれましたからねー。今回は、天候に恵まれてほしいです。
あとは日体大とか、城西大とか、いろいろ私的に注目する選手はいるのですが、あまりにマイナーなため、ここに書くのはやめておきます。たぶん、箱根ファンでもないと知らないと思うし…。もし活躍してくれたら、年明けに思い切り書きつづります(笑)。
どこが勝つかは、今年は全然わかんないですねー。本命と思われていた駒沢が、出雲、全日本と常にトップ争いをしながら、勝利には届かず。絶対的なエースが不在なのは不安材料です。ただ、ここは層の厚さでは一番ですから、20km走れるランナーを10人揃えないといけない箱根では、やはり優勝候補筆頭になるのかな。
それに続くのが、出雲を制した日大、全日本を制した東海大、それから大東大、山梨学院大…あたりでしょうか。東海大は、全日本優勝の立役者・中井祥太選手が山登りの5区にエントリーされているので、往路が終わった時点でどの位置にいるか…である程度決まってくると思います。この区間は、思わぬ大差がつくことがありますからね。
ただ、本当に興味がある方は、もっとちゃんとしたサイトを参考にしてください。私のみどころは、相当偏ってますから(笑)。

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