2002年ロシア杯 2002年11月21日〜24日

■男子シングル

エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)
李成江(中国)
アレクサンダー・アブト(ロシア)
中庭健介(日本)
プルシェンコ選手が、ドイツに続いて地元ロシアでも安定感を見せつけました。序盤に4−3−3を入れてましたが、わりに無理なく決めていたと思います。最後のループのランディングだけは、ちょっと苦しそうな気もしましたけど、難度を考えれば全然OKでしょう。しかし、あんなジャンプを最初に見せられてしまうと、ほかの3回転は、めちゃ「軽々〜」って感じで…。あまりにも簡単そうに跳ぶので、2回転かと思ってしまうものもありました(笑)。
あと、さすがに地元。歓声がすごかったですねー。ひとつジャンプが決まるたびに、拍手じゃなくて「うおぉ〜っ」って感じの声が湧いてきますもん。しかも、ドーナツスピンでも「うおぉ〜っ」、ステップシークエンスでスパイラルのポーズをとればまた「うおぉ〜っ」で、なんだか笑いそうになってしまいました。
2位に入った李成江選手は、中盤のミスがやたら目立ってました。よくいわれていることですが、なんでこう、彼は得意なジャンプと不得意なジャンプの差が激しいんでしょう? でもって、あんなにボロボロミスをしておきながら、どうして最後にガッツポーズができるのでしょう? 単なるジャッジへのアピールなのか、それとも「とりあえず苦手なヤツ以外は跳べたぞ!」ってことなのか…。そういえば、同じ中国の張民選手もいつもガッツポーズしてるから、きっとあれは中国勢のお決まりなんでしょう。
それから、初戦のスケートアメリカでは最下位に終わってしまった中庭選手ですが、聞くところによると、今回はけっこういい演技を見せてくれたみたいですね。どうせだったら、こちらを放送してほしかったなー。

■女子シングル

ヴィクトリア・ボルチコワ(ロシア)
サーシャ・コーエン(アメリカ)
イリーナ・スルツカヤ(ロシア)
荒川静香(日本)
「スルツカヤ選手とコーエン選手が、ボルチコワ選手に負けた?」。最初にこの結果を聞いたときは、耳を疑ったのですが…。演技を見て、正直「ボルチコワ選手ってそんなにいいかなあ?」と思ってしまいました。ジャンプはそこそこ高いんですよね。でも、私には重たい感じの動きに見えてしまう…。身体が大きいせいもあるんでしょうけど。
私は、コーエン選手のほうが良かったと思いましたね。負けたっていうから、もっとミスだらけなのかと想像してたんですけど、意外や意外、かなりクリーンに滑ってました。なんで、あれで2位なんだろう…?
しかし、それにしても荒川選手は惜しかった! ショートで失敗して7位発進だったんですよね。フリーで最終組に入れなかったのは痛かったです。だって、あの演技、どう見ても3位のスルツカヤ選手よりいいじゃないですか! つーか、1、2位と比較しても遜色ないと思うし…。最後のほうで滑って、あとコンビネーションに3回転−3回転が入ってたら、1位をつける審判もいただろうなあ。
今季の彼女は、もう一歩詰めが甘いんですよね。NHK杯では、あんなにすばらしい演技をしておきながら、最後の最後でジャンプがガタガタってなっちゃうし…。あれが決まってたら、2位には入れたと思うし、そうなるとグランプリファイナルの出場権だってとれたのになー。でも、先日のユニバでは、かなりいい演技をしてくれたらしいので、その感じを世界選手権へ持っていってほしいです。

■ペア

申雪/趙宏博(中国)
ペトロワ/ティホノフ(ロシア)
オベルタス/ソコロフ(ロシア)
井上怜奈/ボールドウィン(アメリカ)
この試合で、今さらですが申雪/趙宏博組のすばらしさを改めて実感しました。スピードが速い、リフトが複雑で高難度、そしてもちろんスロージャンプが豪快! 同じアジア人種なのに、日本とこんなに違うのはどうして? なんて、言っても仕方ないんですけどねー。世界選手権でも、彼らの連覇は濃厚でしょうね。

■アイスダンス

ロバチェワ/アベルブフ(ロシア)
ナフカ/コストマロフ(ロシア)
デンコワ/スタビスキー(ブルガリア)
ロバチェワ組の1位は至極順当な結果…ではあるのだけど、ああいう軽快な音楽って、どうもこのカップルには合わない気がするんですよねー。イメージじゃないというか。テクニックとしては申し分ないのだろう…とは思いますが。
たぶん私が、このカップルにはクラシックで重厚感のある演技を、無意識のうちに求めてるからなのでしょうか?

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