2003年中国杯 2003年11月5日〜9日

先シーズンまではドイツでボフロスト杯が行われていたのですが、このシーズンからは代わって中国開催となりました。まだ大きな大会の開催に慣れていないのか、観客席に全然人はいないし、情報も入ってこないし、オフィシャルページもないし…。こんなんでいいのかなぁ。かなり調子が狂います。

■男子シングル

ティモシー・ゲーブル(アメリカ)
ブライアン・ジュベール(フランス)
李成江(中国)
この種目で優勝したのは大本命のゲーブル選手、2位がフランスのジュベール選手、3位は地元中国の李成江選手となりました。これだけ見れば、順当すぎるくらい順当な結果なんですけど、前半のショートを終えたときは、こうスムーズにいくとは思えませんでした。
ショートでトップに立ったのは、意外や意外、中国のソン・ガオ選手。中国男子では3〜4番手ぐらいの位置づけだと思うんですが、それがいきなり首位にきてしまったもんだから、頭の中は「???」状態。ジャンプが三つともクリーンに入ったのでしょうが、ほとんどノーマークの選手だけに、とにかく驚きました。
そして、大本命のはずのゲーブル選手は2位発進。昨シーズンの世界選手権銀メダリストだし、当然トップに立つものと思ってました。ただ、先々週のスケートアメリカは欠場しているし、まだ調子が上がりきっていないのかなーとか、ジャンプが頼りだから、その調子が悪いと点も伸びないのかなーとか、いろいろ原因を考えたりしました。
中国のエース・李成江選手は3位。先週のスケートカナダではまさかの8位と、今季の出だしはあまり調子が良くありません。
これはもしかしてフリーも波乱が続くのか…と思ったのですが、さすがにそうはいかず、冒頭のように至極順当な結果となりました。ショート1位のガオ選手は、フリー8位でトータル4位。ちょっと期待してたんですけど(笑)、さすがにフリーで上位をとるのは無理でしたね。

■女子シングル

エレーナ・リアシェンコ(ウクライナ)
恩田美栄(日本)
村主章枝(日本)
フィギュアのチャイナ杯、女子シングルで優勝したのはなんと、ショート7位のリアシェンコ選手でした。1位から真ん中くらいまでは僅差だったので、フリーの出来次第で順位は変わってくるだろうとは思っていましたが、それにしたって7位からの逆転には驚きました。まさか、彼女より上の6人が、総崩れになろうとは…って感じです。
これまでの順位点方式だったら、どんなにがんばっても7位からの挽回は不可能なんですよね。でも、新採点ならそれができる。この試合は、そんな可能性みたいなものを見せてくれたような気がしました。
2位には恩田美栄選手が、前日の4位から二つランクアップ。少しジャンプのミスはあったものの、本人としても納得いく演技ができたみたいです。表現力にも自信をつけてきているようだし。
村主章枝選手はショートで順当にトップに立って、このまま行くかと思われたんですが、失敗が重なってまさかのフリー5位、総合3位となってしまいました。調子が悪かったのか、なんだかものすごい転倒の仕方をしてるんですよね。ジャンプして、空中で回っているあいだにどんどん軸がゆがんでいって、最後は氷にたたきつけられるような感じで。あそこまでひどいのって、ちょっと見たことがないので、失敗して残念というよりは、「身体は大丈夫?」と思ってしまいました。心身ともにダメージはかなり大きかったでしょうし、最後まで立て直せなくてもしかたないかなー。それでも表彰台に乗れたのはラッキーでした。

■ペア

申雪/趙宏博(中国)
パン/トン(中国)
ペトロワ/ティホノフ(ロシア)
井上怜奈/ボールドウィン(アメリカ)

この種目は、ショート、フリーとも申雪/趙宏博組が1位となり、順当に優勝しています。

■アイスダンス

ナフカ/コストマロフ(ロシア)
グルシナ/ゴンチャロフ(ウクライナ)
デュロベル/ショーンフェルダー(フランス)
ダンスはODまでトップに立っていたナフカ/コストマロフ組が、フリーでも1位をとって優勝。こちらは「無風」の結果でした。

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