2006年のトピックス     

1月31日
スピードスケートの五輪代表に決まっていた安田直樹選手が、出場資格を失うことになりました。五輪出場には、各種目の参加標準記録を突破する必要があり、安田選手は1500mと5000mでこれをクリアしていました。ただ、各国からエントリーされた選手数の合計が、予定の170人を大幅に上回る198人となってしまったため、選手数を絞り込むのに標準記録が引き上げられることになったんですね。そして安田選手は、両種目とも新たな標準記録には達していなかった…というわけです。
選手数が多すぎた場合はこの措置を実施すると、あらかじめ知らされてあったので、今後覆ることはなさそうです。選手にとっては辛いことですが…。あと、安田選手は団体追い抜きのメンバーに選ばれていたのですが、出場できないとなると、選手がギリギリになってしまうんですよね。こちらをどうするかも気になります。
開幕まであと10日と迫った31日、いよいよトリノの選手村がオープンしました。選手村は3か所あって、スケートなどが行われるトリノが最大規模(2500人収容)。あとは、スノーボード会場のバルドネッキア、アルペンスキー会場のセストリエール…なのだそうです。ちなみに日本選手団は、5日に入村する予定になっています。
少し前まで雪不足に悩まされていたトリノですが、このところのまとまった降雪で、不安は完全に解消されたもよう。アルペンスキーの会場では、2月1日から練習コースがオープンするそうです。担当者によると、コースはすべて「ほぼ完璧」に準備できているとか。あとは期間中に吹雪いたりしないことを願うだけですね。
トリノ五輪組織委員会の発表によると、これまでのチケット売り上げは69万枚とのこと。そのうち39万枚はイタリア以外の国で売れたというから、国内では30万枚だけなんですよね。イタリアでは関心が低いのかなーと思ったら、これでも1か月前の20万枚からすると大幅に増えたのだとか。きっかけは自国の選手の活躍だそうで、やはりどこの国でも、自国が金をとるのを見に行きたいものなんですね。

1月30日
ボブスレーの日本代表4選手が、五輪に出られなくなりそうです。代表は男女2名ずつ(2人乗り)で、どちらもアジア大陸枠で出場できるはずだったんですよね。ただ、問題はこの「アジア枠」で、W杯ランキングで枠を獲得できていれば、なにも問題はなかったのですが…。
なんでも、男子4人乗りで出場を辞退する国があって、それで日本がアジア枠での出場を決めたらしいのですが、辞退したはずの国が一転、派遣してくることになったのだとか。そんな勝手な…といいたい気分です。
今のところ、完全にアウトというわけではなくて、日本オリンピック委員会が五輪組織委員会に確認したところ、「国際オリンピック委員会とボブスレーの国際連盟で調整中」という答えを得たとのこと。なんとか、出られればいいのですが…。最初から出られないのならともかく、いったん認めておいて直前に取り消すのは、あまりにも酷なことですから…。
トリノ国際空港の拡張工事が完了し、記念式典が開かれました。総工費は約9000万ユーロ(約128億9700万円)で、式典には五輪組織委員会の会長なども出席したそうです。新設されたターミナルは、五輪の開催期間中は関係者専用となるとか。周辺施設もほぼ整ったという感じでしょうか。

1月29日
スピードスケートのW杯、男子500mで及川佑選手が3位に入りました。有力選手はあまり出場していないのですが、それでも2日連続の表彰台ですからねー。得意のスタートダッシュも冴えてるし、この調子を五輪まで持続してほしいです。対照的に、清水宏保選手はこの日も上位にいけず、35秒65で7位となりました。ねらった試合に合わせるのは抜群にうまい…はずなのですが…。本人ももがいているような感じです。それでも、前日の11位(35秒98)よりは、順位もタイムも上向きになってるので、トリノのレース当日までになんとかしてくれることを願います。
それから、女子1000mの外ノ池亜希選手も3位となり、前日に続いて表彰台に上りました。1000mは日本の弱点ともいえる距離なだけに、本番への期待が高まりますねー。メダルは厳しいかもしれないけど、上位入賞ならなんとか行けるかも。なお、男子1000mは、今井裕介選手の9位が最高でした。
ノルディックスキーのW杯、複合個人第15戦で、高橋大斗選手は13位となりました。前半のジャンプでは6位につけたのですが、後半のクロスカントリーで後退する…といういつものパターン。やはり、ジャンプでもう少し上位に入らないと、メダル争いにはからめないですねー。小林範仁選手は前半24位から順位を上げて15位に入り、畠山陽輔選手は21位となっています。
ジャンプの全日本選手権最終日、男子は吉岡和也選手が優勝し、ノーマルヒル優勝の宮平秀治選手は2位、注目の原田雅彦選手は調子が上がらず39位に沈みました。この試合はラージヒルなので、五輪ではノーマルヒルにしか出場しない原田選手にとっては、それほど重要ではないんですけど、それでも39位は厳しい順位です。それに、前日のノーマルヒルも13位でしたからねー。
不振の原因は重心の狂いにあるそうで、それは少しずつ改善されてきたとのこと。あとは、本番での一発をねらって、フォームを少し変えるようです。ここへきての改造が、吉と出ればいいのですが。
フィギュアの四大陸選手権最終日、女子シングルで中野友加里選手が2位に入りました。この日行われたフリーでは1位だったのですが、ショートプログラムでの大差が響き、惜しくも逆転はならず。全体にいい演技でしたが、冒頭のトリプルアクセルがダブルに判定されたのと、あとは途中の3ループがパンクして1回転になってしまったのが残念でした。アクセルは仕方ないにしても、ループさえ成功していれば逆転できただけに、もったいなかったです。それでも、PCSでも6点台の後半が並ぶようになってきたし、世界のトップクラスにもかなり近づいてきた感じです。
勝ったのは、ショート2位のテーラー選手(アメリカ)で、フリーを手堅くまとめたのが功を奏しました。3月の世界ジュニアに出場するとのことで、浅田真央選手との対戦も楽しみですね。
また、浅田舞選手はフリー7位で総合6位となりました。ショートは4位でメダルの可能性もあったのですが、二度の転倒は痛かったですね。北村明子選手は、フリー8位で総合9位となっています。
モーグルの上村愛子選手が、フランスでの直前合宿に合流するため、日本を出発しました。検査と治療のため、急遽帰国したときはかなり心配されましたが、ひざ下の炎症は回復に向かっている様子。すでに、滑って練習することも可能な程度になっているそうです。本人も「よい滑りをすれば、表彰台に乗れる」と話しているし、開幕までにしっかり調整してほしいです。

1月28日
フリースタイルスキーのW杯、モーグル第7戦で、男子の尾崎快選手が5位に入る大健闘を見せました。大会前に風邪をひいて体調が万全でないうえ、前日には親指の靱帯を伸ばすケガも負ってしまったとか。それでも、二つのエアをほとんど完璧に決めるあたり、精神的にはかなり充実していたのでしょう。まだ18歳ということで、五輪以降の活躍も期待されます。
また、調整の遅れが心配される里谷多英選手は、予選は9位で通過したものの、決勝では乱れて12位に終わりました。予選は、第一エアのバックフリップ(後方宙返り)、第二エアのフロントフリップ(前方宙返り)ともきれいに決めたのですが、決勝では最初のエアの着地で崩れてコースを大きくそれ、下のエアでは着地で尻もちと、失敗の連続になってしまいました。
予選では、滑りのほうがもうひとつだったらしく、それさえ修正できれば…と思われたのですが…。やっぱり、エアが決まらないことには、どうにもならないですよね。ただ、すべてが成功すれば、上位にいける可能性は示してくれたと思います。あとは、神懸かり的な里谷選手の集中力に、期待するしかないんでしょうねー。
イタリアで行われたスピードスケートのW杯、男子500mで及川佑選手が2位に入りました。五輪直前にして今季初の表彰台と、調整は順調のようです。また、1000mの今井裕介選手も3位となっています。
対照的に不安を残したのが清水宏保選手で、当初はこの大会には出ない予定だったのですが、先日の世界スプリント選手権で思うような結果が出なかったため、あえで出場に踏み切りました。ですが、やはり調子は上がらず、結果は11位。五輪直前とあって、欠場した有力選手も多いし、もう少し上に行ってほしかったのですが…。明日の結果を待ちたいです。
なお、女子では外ノ池亜希選手選手が、1000mで2位、500mで6位に入っています。
ノルディックスキーのW杯、複合個人第14戦スプリントで、高橋大斗選手は9位となりました。前半のジャンプで5位につけ、後半のクロスカントリーでもそれほど順位を下げませんでした。でも、やっぱり高橋選手の場合、ジャンプで1〜2位につけないことには、表彰台のチャンスはなさそうですね。小林範仁選手は19位、畠山陽輔選手は26位でした。
フィギュアの四大陸選手権第3日、男子シングルで織田信成選手が初優勝を果たしました。フリーでは最初のトリプルアクセルで転倒。フェンスに強く身体を打ちつけ、いったん演技の流れが途絶えてしまいます。その後はジャンプも決めて、持ち直したかに見えましたが、やはり衝撃はかなりのものだったのでしょう。途中でほとんど演技ができなくなり、数十秒間はただ滑っているだけに…。観客の拍手もあってなんとか持ち直した感じで、その後はようやく調子を取り戻してくれました。
最初は点数と、フリー2位ということしかわからなくて、単純に「低いなー」と思ったのですが、これを知って、逆によくここまで点が出たものだと思いましたね。ショート2位だったサボイ選手が、フリーで大きく崩れたのにも助けられ、なんとか逃げ切ることができたのはラッキーでした。もちろん、いい演技ができるに越したことはないのですが、本人も相当悔しい思いをしたようだし、ひどい転び方だったわりにはケガもないようだし、とりあえずは良かった…と思いたいです。
ショート5位の中庭健介選手は、フリー7位で総合6位、ショート10位と出遅れた南里康晴選手は、フリー5位と巻き返して、総合7位となっています。
また、アイスダンスはフリーダンスが行われ、都築奈加子/宮本賢二組は8位でこの大会を終えました。宮本選手は、以前のパートナーが3年前に引退したあと、ベテランの都築選手と組んでいるのですが、なかなか結果が出せていません。組んだ当初は、息が合うようになれば…と思っていたのですが…。ダンスは難しいですねー。勝ったのはベルビン/アゴスト組(アメリカ)で、規定から一度も首位を譲らず、2位以下に大差をつけました。五輪で、この2人の華やかな滑りが見られるのが楽しみです。
フィギュアのミシェル・クワン選手が、正式に五輪代表となることが決まりました。クワン選手は、故障で全米選手権を欠場。実績を買われて代表入りは果たしましたが、どの程度回復しているか証明するため、審査が実施されることになっていました。
そして27日、米国のオリンピック委員会やフィギュアスケート連盟の関係者5人の前で、クワン選手がショートプログラムとフリーの演技を行い、その結果、正式にトリノ行きが決定した…というわけです。3−2−2のコンビネーションをはじめ、ループを除く4種類の3回転ジャンプを決めて、審査した1人は「ミシェルは五輪で勝てる」と語ったとか。
ただ、クワン選手の写真を見るかぎりでは、かなり体重が増えている感じです。顔に相当肉がついてますからねー。あと1か月足らずで、ベストにまで絞ることは不可能だろうし、ただでさえ最近はスピードが全然なくなっているのに、そのうえに太って、滑り込みも不足しているとあれば、全盛期の演技はとても望めないでしょう。審査員の「五輪で勝てる」という言葉は、どちらかといえば対外的なアピールの意味あいが強そうです。
正直、私はクワン選手が好きではないので…。別にベテランでも、どこかに進歩が見られればいいのですが、逆に年々退化していってるような気がするんですよね。同年齢の村主選手は、いろんなことに挑戦しているのに…。アメリカでは絶大な人気があるようですが、世界的にはどうなんでしょうか。
スキーの全日本選手権ジャンプ競技第1日、国内で調整中の原田雅彦選手が出場しましたが、1回目は6位につけたものの、2回目は73mしか飛べず、13位にまで順位を落としてしまいました。優勝したのは、90m以上の飛行を2本揃えた宮平秀治選手で、2位は渡瀬雄太選手、3位は坂野幸夫選手、4位に船木和喜選手が入っています。原田選手には、代表落ちした選手よりは上の順位で終わってほしかったのですが…。浮上のきっかけは、なかなかつかめないようです。
スピードスケート・ショートトラックの五輪代表10人が、イタリアに向けて出発しました。国際大会ではなかなか上位に行けない日本勢ですが、五輪を前にして調子は悪くないようです。万全の状態でレースに臨んで、あとは運も味方につけてほしいですね。

1月27日
フィギュアの四大陸選手権第2日、女子シングルのショートプログラムが行われて、日本の中野友加里選手は3位、浅田舞選手は4位、北村明子選手は11位につけました。トップに立ったのは、地元アメリカのリャン選手。かなりパワフルな滑りをする選手ですが、ちょっとムラがあるんですよね。でも、今回に関してはいい演技ができたようだし、1位で納得かなー。ただし、61.04点は少し高すぎかとは思いますが…。
日本期待の中野選手は、53.53点とそれほど点は伸びませんでした。3回転フリップの着地で少しふらついたり、コンビネーションジャンプのふたつ目が1回転と判定されてしまったり…と、細かい取りこぼしがあったようです。それでも、昨年よりずっと高い評価を受けてるし、今は一歩ずつ上っていく段階なんでしょうね。あと、浅田選手が僅差の4位につけたのは、けっこう驚きました。妹の真央選手ばかりが話題になってますけど、お姉さんのほうもがんばってるようです。
それから、ペアはフリーが行われ、井上怜奈/ボルドウィン組(アメリカ)が優勝、若松詩子/フェクトー組(カナダ)が2位に入りました。若松選手も、井上選手と同様に海外でペア競技を続けているのですが、こちらは残念ながら、国籍の関係で五輪の出場資格はありません。このペア自体も、男子のフェクトー選手が五輪出場を目指すため、新たなパートナーをさがす…ということで、解散の危機にあったのですが、結局はいい相手が見つからずにペア続行というかたちになってます。日本でも、もう少しペア種目が根づけばいいんでしょうけどねー。
また、アイスダンスのオリジナルダンスで、都築奈加子/宮本賢二組は9位となり、通算では8位と順位を下げてしまいました。ベルビン/アゴスト組が首位をキープしています。
スキー・ジャンプの五輪代表4選手が、合宿地のフィンランドへ向けて出発しました。岡部孝信選手は好調を持続しているようで、「メダルをとれるように…」との発言も。伊東大貴選手も先日のW杯で表彰台に上って、「五輪が楽しみ」と、精神的にもいい状態のようです。葛西紀明選手、一戸剛選手も、少しは上向きになってくれればいいんですけど。
代表選手は合宿を経て2月4日と5日のW杯に出場、その後トリノへ入るそうです。この試合の結果で、トリノの成績も少しは見えてくるでしょうか。
なお、残る2人の代表のうち、原田雅彦選手はぎりぎりまで国内で調整を続け、伊藤謙司郎選手は世界ジュニア選手権に出場することになっています。
スケルトンのW杯第7戦は、男子の稲田勝選手は17位となりました。越和宏選手は1回目24位で、2回目には進めませんでした。また、東条香舜選手も1回目22位、羽入田譲選手は28位で、同様の結果となっています。

1月26日
25日、アメリカでフィギュアの四大陸選手権が始まりました。四大陸とは、アジア、アフリカ、アメリカ、オーストラリア、つまりは欧州以外の国が集まり、そのチャンピオンを決めよう…というものです。なので、本来なら各国のトップ選手が出るべきなのですが、実際はそれより少し下のレベルの大会になってます。特に今回は、五輪が目前に迫っていることもあって、トップの参加は少ないようです。
ちなみに日本から参加するのは、男子シングル…織田信成選手、中庭健介選手、南里康晴選手、女子シングル…中野友加里選手、浅田舞選手、北村明子選手、アイスダンス…都築奈加子/宮本賢二組…と、いずれも五輪代表は逃した選手ばかり。ただ、男子の織田選手、女子の中野選手は、五輪代表になってもおかしくないし、他国の顔ぶれを見ても、表彰台の中央もねらえそうな感じです。ここで金をとれば世界選手権にもつながるし、そのほかいろんな意味で結果が注目されました。
で、初日の結果です。注目の男子シングルはショートプログラムが行われて、織田信成選手が77.29点の高得点をマーク、首位に立ちました。ジャンプをすべて決めた、すばらしい演技だったようですねー。あと、全体的にインフレ気味の点が出ているとはいえ、他国で77点はすごいです。普通は日本の大会より点が下がるものなのですが、そのアウエイで高得点が出たのは、国際的な評価が上がっていることの表れでしょう。これはフリーも期待してしまいそうです。
2位はアメリカの五輪代表・サボイ選手で、中庭健介選手はは5位、南里康晴選手は10位につけています。
なお、アイスダンスは規定を終えて、都築奈加子/宮本賢二組は7位。トップには、トリノでのメダルが期待される、地元アメリカのベルビン/アゴスト組が立っています。
また、ペアのショートでは、井上怜奈/ボルドウィン組(アメリカ)が1位、若松詩子/フェクトー組(カナダ)が2位と、日本女性のペアが上位を占めました。
アメリカは地元開催だからか、ダンスとペアにはトップ選手を出してきてるんですよね。このあたりの選手が、五輪本番では欧州勢と激しい争いを見せてくれそうです。
国際オリンピック委員会によると、トリノ五輪の中継規模は、冬季五輪史上最大になるとのこと。放送される国と地域の数はもちろん、放送時間や視聴者数なども増える見込みだそうです。ちなみに、200の国と地域で放送され、32億人が見られるとか。インターネットとか携帯での配信が増えたことも、大きな要因のようです。こうやって、冬季競技が世界中に広まっていけばいいんですねー。
トリノ五輪の聖火が、この日コルティナダンペッツォでリレーされました。ここは、1956年の冬季五輪が開催されたところで、ちょうど50年前の施設を聖火が巡ったそうです。スタートはボブスレー会場だったのですが、なんと、ボブスレーの4人乗りのソリにトーチをつけて、コースを滑走したとか。さぞかし見物だったでしょう。
ちなみにコルティナダンペッツォは、日本人が初めて冬季五輪でメダルを獲得した大会です。アルペンの男子回転で、猪谷千春氏(現IOC副会長)が銀をとったのですが、その記念すべきイタリアで、またも日本選手が活躍してくれることを願います。

1月25日
先日間の世界スプリントでは、思うような結果が出せなかったスピードスケート陣ですが、トリノはもう目前、落ち込む暇もないようです。この日から、加藤条治選手など日本電産サンキョーのメンバーは、長野のエムウエーブで練習を再開。報道陣を完全シャットアウトして、練習に臨むとか。
一方、岡崎朋美選手など女子の代表4人が所属する富士急チームは、ドイツのインツェルで合宿に入るとのこと。なんと、氷点下20℃の屋外リンクで練習するそうです。厳しい環境に慣れておけば、本番が楽に感じるから…らしいのですが…。どちらの練習方法が、功を奏するでしょうか。

1月24日
フィギュアの荒川静香選手が、フリーの曲をトゥーランドットに変更することになりました。これをテレビのニュースで知ったときは、かなり驚きましたねー。フィギュアのファンならご存じだと思うのですが、これは彼女が2シーズン前、世界選手権で優勝したときに使った曲なんですよね。あのときは、観客が総立ちになるすばらしい演技で、テレビで見ていても大興奮した覚えがあります。
ただ、それをまた使うとなると、当然あのとき以上の演技が求められるだろうし、果たしてそれができるのか…は、少し不安ですね。2年前はそれくらい、圧倒的な演技を見せてくれましたから…。それでも、彼女にぴったりな曲には違いないので、成功すれば観客に大きな感動を与えられるはず。応援する側としては、それを願うしかないですね。
アルペンスキーのW杯、男子回転の第7戦で、佐々木明選手が自己最高タイの2位に入りました。1回目は5位につけ、勝負のかかる2回目はこの回の3位で滑って、2位まで順位を押し上げました。今季序盤は、故障もあっていい順位がとれなかったのですが、ここへきて好成績を連発。絶好調…といってもいいんじゃないでしょうか。
また、皆川賢太郎選手も6位に入りました。ただし、1回目は佐々木選手より上の4位につけながら、2回目は攻めきれずに順位を下げてしまいました。皆川選手も「攻め」の滑りができる選手だと思うのですが、やはり1回目でメダル圏内に入ると、知らず知らずのうちに大事に行っちゃうんでしょうねー。佐々木選手だったら、そういう場面でも突っ込んでいけるんですけど…。これを思い切って滑ることができれば、皆川選手にも充分チャンスは生まれてきそうです。

1月23日
22日、アメリカで行われたフリースタイルスキーのW杯、モーグル第6戦で、男子の附田雄剛選手が8位に、上野修選手が10位に入りました。日本男子の成績としては、まずまず…といったところでしょうか。尾崎快選手は予選落ちでした。
女子のほうは、上村愛子選手が左ひざを痛めて、里谷多英選手は腰痛で、それぞれ棄権となってしまいました。出場した伊藤みき選手は13位、畑中みゆき選手は16位で、やはり両エースがいないと厳しいなーというのが本音です。
さて、左ひざが治らず、急遽帰国した上村愛子選手ですが、検査の結果は「ひざ下炎症で全治1週間」とのこと。上村選手自身が会見して、「大したことはない」と話しているし、なんとか開幕までに治すことはできそうです。今後は東京都内に滞在して、温熱治療を受けながら練習し、その後フランスでの五輪直前合宿へ合流する予定だとか。短い時間でいかに間に合わせるか、今後は時間との戦いになりそうですね。

1月22日
この日、都内のホテルでは、トリノ冬季五輪の結団式と壮行会が行われました。これが終わると、本当に開幕目前…という感じになってきますねー。
結団式では、選手団長(遅塚研一・日本オリンピック委員会常務理事)が「日本を代表して参加することを誇りに思い、頂点を目指して全力で戦うことを誓う」とあいさつ。あいにく、主将の岡崎朋美選手、旗手の加藤条治選手は、スピードスケート世界スプリント選手権に出場中のため、欠席となってしまいましたが、代役のフィギュア・村主章枝選手、ジャンプ・岡部孝信選手が、それぞれの役目を果たしてくれました。2人とも上り調子にあるだけに、代役もいい人選だったなーと思いましたね。
また、壮行会では小泉首相の熱いメッセージも飛び出して、なかなか盛り上がった様子。ネットで生中継されていたので、ぼーっと見ていたのですが、首相が「パラレルはできる」と言うのを聞いて、「負けた…!」と思ってしまいました(←ボーゲンしかできないもんで)。
まあ、そのへんはどーでもいいことですが、できれば17日間、日本中がその話題一色で染め上げられるくらいの活躍を、日本選手団には見せてほしいですねー。ソルトレークシティーの2個よりは、メダルが多くなりますように…。
ノルディックスキーのW杯、ジャンプ個人第13戦で、伊東大貴選手が自己最高の2位に入りました。前日は4位と、惜しくも表彰台を逃した伊東選手ですが、この日は2本揃えて、トップに迫る勢いのジャンプを見せてくれました。岡部孝信選手はまたも3位に入り、引き続き好調ぶりをアピール。強豪選手が少ないなかとはいえ、2日連続で2人が好成績を挙げてくれて、トリノへの期待も少しふくらんだかなーという感じです。
ただ、そのほかの日本勢・五輪代表組は、相変わらず調子が上がってこない様子。一戸剛選手は27位で、伊藤謙司郎選手は2本目に進めず。特に伊藤選手の不調ぶりが目立つのは気がかりです。
ノルディックスキーのW杯、複合個人第13戦で、高橋大斗選手が今季自己最高の4位に入りました。これまで、どうしても上位でゴールすることができず、かなり心配だったのですが、五輪を前にして表彰台へあと一歩…というところまで来てくれました。
やはり、前半のジャンプで2回ともK点を越え、首位に立てたのが大きかったですね。ただ、後半のクロスカントリーでは、3位争いに敗れて惜しくも表彰台を逃してしまいました。今回、後半のスタート時点で、2位とのタイム差がどのくらいあったかわからないのですが、相当差をつけておかないと、順位を保つのは難しそうです。
前日、4位に入った小林範仁選手は、この日も好調を持続。苦手のジャンプは26位でしたが、後半にがんばって9位へ順位を上げました。畠山陽輔選手も自己最高の13位となって、今季は絶不調だと思ってた日本勢が、揃って調子を上げてきているのがうれしいです。
スピードスケートの世界スプリント選手権最終日は、男女500mと1000mの2回目が行われました。
この日、日本勢で最も結果を出したといえるのが、500mで3位に入った大菅小百合選手でしょう。総合では14位でしたが、トリノでは500にしか出場しないし、この種目さえ良ければそれでいいんですよね。今回はスケート靴のブレードを変更したばかりで、不安もあったと思いますが、これで安心してトリノでの本番に臨めるんじゃないでしょうか。
ただ、ほかの日本勢は、もうひとつの成績の選手が多かったですね。吉井小百合選手は、総合では日本女子でトップの8位に入ったものの、この日の順位は500が9位、1000で17位。お世辞にもいいとはいえない結果です。岡崎朋美選手も前日よりさらに順位を下げ、500は12位、1000は15位、総合では11位となってしまいました。外ノ池亜希選手は総合21位でした。
男子では今井裕介選手が1000で4位(総合12位)に入って、日本勢が苦手な種目でアピールしてくれました。が、体調を崩していたという加藤条治選手は500で8位の総合28位、清水宏保選手はさらに悪く、500で11位の総合29位に沈みました。長島圭一郎選手は総合22位でした。
少し実戦から離れていた加藤選手はまだしも、清水選手が今の時期になっても調子を上げてこられないのは、かなり心配です。前回五輪では、腰の状態が最悪ななか、五輪にだけ照準を絞って銀を獲得しました。大事なところにピークを合わせてくる能力はずば抜けているので、それだけに今回の成績が不安なんですよね。この大会で、不振の材料を洗い出して、五輪までに解消できればいいのですが…。
アルペンスキーのW杯、男子回転第6戦で、皆川賢太郎選手は12位、佐々木明選手は14位となりました。オーストリアにあるキッツビューエルのコースはかなり難しいらしく、佐々木選手は少々不得意にしているようです。それでも、今回は苦手のコースで初めて2回目に進んだということで、調子自体は悪くないのではないでしょうか。皆川選手も、ここのところかなり上位をとっているし、やはりトリノの男子回転は楽しみです。
なお、もう1人の五輪代表・湯浅直樹選手は2回目に進めず。生田康宏選手と岡田利修選手は1回目に途中棄権しています。
スノーボードのW杯、女子パラレル回転で竹内智香選手が12位、家根谷依里選手が20位となりました。男子の川口晃平選手は41位でした。
21日、アメリカでフリースタイルスキーのW杯、男女エアリアル第8戦が行われる予定でしたが、女子は悪天候により予選のみで順位が決まり、逸見佳代選手は10位となりました。男子は22日に延期されましたが、日本選手は次の予定があったため、結局は欠場となっています。

1月21日
札幌で行われたノルディックスキーのW杯、ジャンプ個人第12戦で、岡部孝信選手が8シーズンぶりに表彰台へ上りました。1回目は133mで2位につけ、優勝の期待もかかりましたが、2回目は運悪く無風状態。それでも、ギリギリ表彰台に届く121.5mを飛んで、意地を見せてくれた…という感じです。ただ、インタビューを聞く限りでは、あまり満足いくジャンプではなかった様子。外国のトップ選手の多くが欠場しているとあって、本人も「優勝するくらいでないと…」と思ってたんでしょう。なら、トリノで、納得のジャンプができれば、ある程度の結果を出すことはできるんじゃないでしょうか。
ちなみに、35歳2か月での表彰台はW杯最年長記録だそうです。これまでの記録は、原田雅彦選手が2000年に作った32歳7か月で、岡部選手はこれを大幅に更新したことになります。ついでにいうなら、W杯の最年長優勝記録は葛西紀明選の31歳8か月なんですよね。なんか、最年長記録って日本ばっか…という感じではありますが、こちらの更新も視野に入れてほしいですねー。
1回目に134.5mを飛んでトップだった伊東大貴選手は、2回目は117.5mにとどまり、結果は4位。惜しくも表彰台を逃しました。ここは、しっかり飛んできてほしかったんですけどねー。やはり、プレッシャーかなぁ…。
勝ったのはノルウェーのロメレン選手で、1回目3位からの逆転優勝。日本の五輪代表では、一戸剛選手が14位、葛西紀明選手は24位。伊藤謙司郎選手は1回目37位で2回目には進めませんでした。日本代表のなかでも、好調な選手と不調な選手の差は、かなり大きいようです。
スピードスケートの世界スプリント選手権が、オランダで開幕しました。初日は男女の500mと1000mの1回目が行われ、女子で吉井小百合選手が総合5位につけました。ただ、500、1000ともに7位と、それほどいい調子ではなさそう。五輪のことを考えると、どちらか1種目で上位に行ってくれたほうが良かったような気もします。
大菅小百合選手は、500は吉井選手と同タイムの7位で、総合15位。大菅選手の場合は1000は苦手なので、500さえ上に行ければいいんですけど、こちらもあと一歩という感じです。また、岡崎朋美選手選手は500が9位で総合10位と、こちらも「うーん」という感じの成績です。今シーズンのW杯では、何度もこれ以上の成績をとってきただけに、五輪直前で順位を下げたのは気がかりですね。
男子でも、やはり日本勢は上位に行けず。最も期待のかかる加藤条治選手の500mも、結果は7位(総合では32位)。清水宏保選手は8位(総合28位)、長島圭一郎選手は11位(総合18位)。今井裕介選手が500で25位、1000で13位となって、総合15位につけたのが日本勢のトップ…という結果でした。とりあえず、加藤選手は「病み上がり」とのことなので、トリノの開幕には間に合うと思っておきます。
あと、「また?」と思ったのが、カナダのウォザースプーン選手。世界トップの実力を持ちながら、五輪ではいつも失敗に終わっているのですが、今回は前哨戦からスタートでつまづいたそうで…。五輪本番では、満足に滑りきることができるんでしょうか? まあ、日本勢のことを考えれば、あまり力は出しきってほしくないんですけど…。
ノルディックスキーのW杯、複合個人第12戦スプリントで、小林範仁選手が自己最高の4位に入りました。前半のジャンプでは85.5mを飛んで11位につけ、後半のクロスカントリーで4位に順位を上げました。もともとクロスカントリーのほうが得意な選手で、いつも後半で順位を上げてくるんですよね。今回は、苦手のジャンプで好位置につけたことが、この結果につながったようです。毎回、このくらい飛べれば、もっと順位を上げてこられるのでしょうが…。とりあえず、トリノで「一発」が飛び出すことを願っておきます。
エース・高橋大斗選手は、ジャンプは6位でしたが、後半に順位を落として結果は9位。高橋選手の場合、最低でも前半で3位につけてほしいところです。また、畠山陽輔選手は27位でした。
フィギュアの欧州選手権、男子シングルは大本命のプルシェンコ選手(ロシア)が制しました。ショートと合わせて245.33点は、ちょっとありえないほど高い点で、順当にいけばトリノでも表彰台の中央に立ちそうです。2位は、昨シーズンの世界チャンピオン・ランビエール選手(スイス)、3位はジュベール選手(フランス)でした。
これで、この大会のすべての種目で、ロシアの選手が優勝したことになります。トリノでも似たような結果になりそうなのが、ちょっと怖いんですよねー。
フリースタイルスキーのW杯モーグル第5戦、女子でただ1人決勝に進んだ伊藤みき選手が、決勝で11位と今季自己最高の成績を挙げました。畑中みゆき選手は予選落ち。上村愛子選手は左ひざの、里谷多英選手は腰のけがで棄権しました。五輪を前に、ケガで棄権というのは不安です。大事をとったのであればいいのですが。
男子では尾崎快選手が決勝に進みましたが、転倒して最下位の16位に終わりました。上野修選手と附田雄剛選手は予選で敗れました。男女とも、ちょっと不安な結果になってしまいましたが…。次の試合を待ちたいです。
バイアスロンのW杯、女子10km追い抜きで、日本の目黒香苗選手は48位、田中珠美選手は50位でした。

1月20日
トリノ五輪に参加する国と地域が、過去最多になりそうです。この日までに87の国と地域が参加申請をしていて、予定の85を上回ってるんですよね。これから開幕までに、参加中止…なんて国が出てくる可能性はあるみたいですが、それでも前回大会の77を上回ることは確実です。ちなみに、日本選手団も長野を除けば過去最大規模の選手団を派遣します。開会式は、見応えのあるものになりそうですねー。
ボブスレーの男子2人乗りで、日本のアジア大陸枠での出場が確定しました。代表のほうは、すでに清川卓選手と小林竜一選手に決まっていましたが、どの枠になるかは決まっていませんでした。女子2人乗りも、同様にアジア枠での出場が確定。今回、女子の初出場はうれしいのですが、男子の4人乗りに代表が送れなかったのは残念です。いろいろと強化は図っているのでしょうが…。それが結果に表れてほしいですね。
フィギュアの欧州選手権第4日、アイスダンスでナフカ/コストマロフ組が3連覇を果たしました。規定では3位と出遅れましたが、オリジナルダンスで首位に浮上、フリーも1位で予想どおりの優勝でした。2位はグルシナ/ゴンチャロフ組(ウクライナ)、3位はドロビアツコ/バナガス組(リトアニア)という結果になっています。
また、男子シングルのショートプログラムはプルシェンコ選手(ロシア)が、こちらも予想どおりトップに立ちました。前回五輪の銀メダリストで、トリノでも金メダル最有力の選手なのですが、そうなる可能性は高そうです。2位はジュベール選手(フランス)で、3位がランビエール選手(スイス)。この順位だけは、少し予想外でした。基本的な評価では、断然ランビエール選手のほうが高いと思ってたんですけどねー。まあ、すべて予想どおりとは限らないってことでしょうか。
フィギュアの安藤美姫選手が、アメリカへ出発しました。練習拠点に戻って、これで落ち着いて練習もできるでしょうか。足の指の骨折もほぼ回復しているころだろうし、少しでも上向きになることを願います。ただ、直前に変更したプログラムを自分のものにできるか、身体をベストにまで絞り込めるのか…。少ない時間でどこまで仕上げてこられるでしょうか。
スケルトンのW杯女子第6戦で、中山英子選手は14位、仲奈津子選手は15位でした。
バイアスロンのW杯男子12.5km追い抜きで、井佐英徳選手は42位でした。

1月19日
日本オリンピック委員会の理事会で、トリノ五輪の日本選手団240人が正式に決まりました。選手113人、役員127人は、長野五輪を除くと冬季では過去最大規模となるそうです。主将・岡崎朋美選手、旗手・加藤条治選手も正式決定。ここまで決まると、本当にあとは秒読み段階、という感じになってきましたね。
オーストリアで行われたアルペンスキーの国際大会、男子回転で日本の佐々木明選手が優勝しました。これは国際スキー連盟の公認大会で、22日から同国で開かれるW杯の前哨戦とも位置づけられる試合だそうです。当然、各国の有力選手も多く出場してるし、そのなかで勝てたことは、ものすごく意味があるんじゃないでしょうか。
しかも、1回目でトップに立ち、2回目はリードを守りきって勝ったとのこと。2回目で追い上げるパターンが多い佐々木選手が、1回目にトップタイムで滑れたのも大きいですね。
日本勢は湯浅直樹選手も7位と健闘、皆川賢太郎選手は2回目に途中棄権していますが、この2人も好調なだけに、五輪では男子回転は要注目種目になりそうですね。
フィギュアの欧州選手権第3日、女子シングルはロシアのスルツカヤ選手が、193.24点という高得点で2連覇を果たしました。2位以下を15点以上離しての圧勝。ジャンプで手をついたほか、少しミスもあったらしいのですが、それでもこんな高い点が出るんですよねー。五輪では、ここまでは行かないと思いたいのですが…。まあ、五輪金メダルの最有力候補なのが、再確認されたことは間違いないようです。
2位は、同じくロシアのソコロワ選手。グランプリシリーズより点を上げてきているし、3回転−3回転のコンビネーションも持っている彼女は、かなり怖い存在になりそうです。
3位はショート5位から追い上げたコストナー選手(イタリア)で、後半はミスが目立ったようですが、NHK杯ほどの崩れではなかったようです。ジャンプは得意だし、スケーティングにはスピードがあって、評価はかなり高いのですが、スタミナ不足でいつもフリーは最後までもたないんですよね。最後まで持ちこたえられれば、地元の利もあって一気に高得点を出しそうで、こちらも怖い選手です。
とりあえず、トリノで上位にきそうな選手が、順当に1〜3位を占めたという感じですね。
また、アイスダンスはオリジナルダンスが行われて、規定3位のナフカ/コストマロフ組(ロシア)が首位に浮上。やはり…といったところでしょうか。規定トップのグルシナ/ゴンチャロフ組(ウクライナ)が2位につけています。
スケルトンのW杯男子第6戦で、越和宏選手が今季自己最高の8位に入りました。五輪目前のこの時期に調子を上げてくるとは、さすがベテランですねー。もう1人の五輪代表・稲田勝選手は19位。今季はここまで、越選手を上回る成績を挙げてきたのですが…。今の時期に調子を落としてきたのは、少し心配です。なお、東條香舜選手は25位、羽入田譲選手は28位でした。
バイアスロンのW杯、女子7.5kmスプリントで目黒香苗選手は25位、田中珠美選手は47位となりました。男子10kmスプリントは井佐英徳選手の50位が日本勢の最高でした。

1月18日
フィギュアの本田武史選手と恩田美栄選手が、今月23日から行われる四大陸選手権への出場を辞退しました。2人ともトリノ行きの切符をとることができず、3月の世界選手権の代表からも外れて、四大陸へ回ることになっていました。
ただ、本田選手の場合は早くから引退宣言をしていて、四大陸にもおそらく出ないだろう…とうわさされていたのですが、恩田選手のほうは突然でしたね。全日本で復活を印象づけるすばらしい演技を見せてくれたばかりだし、今季で引退するにしても、四大陸には出場してくるものと思ってましたから。でも、トリノにも世界選手権にも行けないことが決まって、なにかがプッツリ切れてしまったんでしょう。全日本後は練習拠点とするカナダへも戻ることなく、名古屋の自宅で過ごしていたそうですから。
それにしてもほんの3年前までは、村主選手、荒川選手とともに、恩田選手は日本のトップにいたはずなんですよね。ところが、ほかの2人が急速に力をつけ、世界でもトップクラスのスケーターへと成長していったのとは対照的に、恩田選手は足踏み状態が続いて、あっという間にその差が開いてしまいました。昨シーズンから海外に拠点を移しましたが、目だった成果は表れず、コーチを変えて臨んだ今季前半の大会でも、あまりいい演技は見られませんでした。正直、全日本であれほどまでに立て直してくるとは、思ってませんでしたから。もう少し早く、この演技ができていれば、評価も変わってきたんでしょうけど…。
これで引退は、決定的になるんでしょうね。一応、世界選手権の第2補欠に入っているのですが、もし順番が回ってきたとしても、出るのは難しい状態でしょう。弱かった日本女子フィギュアを、今の位置にまで引き上げてきた1人なだけに、こういう形での引退は寂しいものがありますね。
フィギュアの欧州選手権が、17日にフランスで開幕。第2日に行われた女子シングルのショートプログラムで、トリノの金メダル候補筆頭・ロシアのスルツカヤ選手が、66.43点をマークしてトップに立ちました。グランプリで非常な高得点をあげた彼女が、この大会でどの程度の評価をされるか…。トリノと同じ西欧圏のフランス開催だけに、得点の出方が注目されましたが、とりあえずショートの点はほどほど…といったところでしょうか。五輪であまりな高得点が出てしまうと、日本勢に勝ち目はなくなるので、あまり事前の評価が上がってほしくないんですよね。66点は高いけれど、まだ許容範囲かなーというところです。ただ、演技内容がわからないので、もしミスありなら高すぎですが。
2位は、同じくロシアのソコロワ選手。イタリアのコストナー選手は、ミスがあったようで5位と少々出遅れました。この2人…特にコストナー選手は、トリノでもメダルに絡んでくると思われているし、この大会でどのくらいの演技をしてくるか要注目なんですよね。ソコロワ選手は上り調子、コストナー選手は相変わらず不安定、という感じでしょうか。
また、ペアはこの日フリーが行われて、前日のショート1位のトトミアニナ/マリニン組(ロシア)が、この日も高得点を挙げて順当に優勝。初日に行われたアイスダンスの規定では、グルシナ/ゴンチャロフ組(ウクライナ)が首位に立ち、優勝候補筆頭のナフカ/コストマロフ組(ロシア)は3位スタートとなっています。

1月17日
日本スキー連盟のフリースタイル部長によると、モーグルの里谷多英選手に、五輪が終わるまでは自由行動などの特権を認めない方針だそうです。自由行動を認めない…というのは、ようは「日本チームの一員として行動させる」ということですね。
これまで里谷選手は、合宿や遠征などの際も、かなり自由が認められてたんですよね。なんといっても2大会連続の五輪メダリストだし、結果を出してるから許されてたわけですけど、さすがにあの泥酔事件があってからはそうもいかないようで…。ここまでは、強化選手から外れたこと、ケガで調整が遅れていたこともあって、別行動は続いていましたが、五輪代表と決まったからには「単独行動はダメ」ってことなんでしょう。
また、五輪までにアメリカで2試合、イタリアで1試合、W杯に出場するそうですが、連盟側としては「一度は表彰台に」乗ってほしいとのこと。前回の試合は、予選は通過したものの、決勝は途中でコースアウトして15位に終わっています。やはり、きっちり滑りきったうえで、どのくらいの順位がとれるのかは示してほしいところです。
トリノ五輪の聖火がベネチアに到着。聖火ランナーは、運河の中をあのゴンドラに乗って進み、トーチを運んだそうです。いろんな名所を通ったそうで、さぞかし見物だったでしょうねー。聖火がトリノに到着するまで、このあともいろんな名所がコースに登場しそうです。

1月16日
日本ボブスレー・リュージュ連盟より、トリノ五輪のボブスレー、リュージュ、スケルトンの代表12名が発表されました。スケルトン代表・41歳の越和宏選手は日本選手団の最年長。さすがに年々成績は下降気味ですが、ここまで競技力を維持してきたのはさすがですよねー。トリノでは入賞を目標にがんばってほしいですね。
これで五輪代表の113人が、すべて出揃いました。内訳は男子60名、女53名。開会式の入場行進が、楽しみになってきましたねー。
今回決まった代表選手は、次のとおりです。
ボブスレー男子…清川卓(サニウェイ)、小林竜一(鳥取県協会)。同女子…檜野真奈美(十勝エコロジーパーク)、長岡千里(ニッシン)。
リュージュ男子…牛島茂昭(太陽グループ)、小口貴久(信州大大学院)、林部吾郎(篠ノ井ゴルフパーク・ウィーゴ)、戸城正貴(クリニック198札幌)。同女子…原田窓香(信州大)。
スケルトン男子…越和宏(システックス)、稲田勝(太陽グループ)。同女子…中山英子(信濃毎日新聞)。
スピードスケートの短距離陣が、21日から始まる世界スプリント選手権に出場するため、日本を出発しました。大菅小百合選手は、なんと、五輪直前にしてブレードを新しいものに変えてくるそうです。ここで試してみて、結果が良ければ変更決定…になる様子。ほかの選手も、ニュースには出てこないけど、いろいろと試してみることもあるでしょうね。
とにかく、五輪を目前にした大きな大会は、「前哨戦」の意味合いも強いでしょう。ここでの結果で、ある程度五輪の成績も見えてくる…でしょうか?
トリノ冬季五輪組織委員会の理事会で、総額12億2300万ユーロ(約1700億円)の大会予算が承認されました。これまで、かなり財源不足が問題になっていて、今月10日の理事会では承認が見送られていました。ですが、大会後の選手村売却金、地元ピエモンテ州の援助金、スクラッチカード(宝くじみたいなもんでしょうか)の売り上げなどで予備費を確保することができ、ようやく承認の運びとなったようです。
お金のことはこれで大丈夫として、あとはまだ建設中の施設を早く完成させてほしいです。かなり前から「遅れている」と指摘されていたにもかかわらず、日本でニュースを見ている限りでは、あまりスピードアップしているように思えないんですよねー。

1月15日
フィギュアの全米選手権最終日、女子シングルでコーエン選手が初優勝を果たしました。国際的にはかなり前からアメリカNo.1の評価をされていましたが、なぜか国内戦ではクワン選手に勝つことができず、ずっと2位の座に甘んじていました。クワン選手が全米では「ここぞ」という力を発揮するのに対し、コーエン選手はいつもかたくなって失敗…というパターンが、ここ何年か続いてたんですよね。ですが、今回はクワン選手がケガで欠場。さすがにその下の選手とは、実力の差がかなりあるし、点数を見る限りまったく危なげなく優勝したようです。
2位は、ショート5位から追い上げたマイスナー選手、3位がエミリー・ヒューズ選手となりました。
この結果、1位のコーエン選手、2位のマイスナー選手は順当にトリノ行きが決定。残り1枚の切符をめぐり、ヒューズ選手とクワン選手の争いとなりましたが、圧倒的な実績がものをいって、結局はクワン選手が最後のイスに滑り込みました。
フィギュアは実績の有無が得点をかなり左右する競技だし、これもアリなのかもしれませんが…。今季、故障でほとんど滑っていないクワン選手を、そんなにあっさり代表に決めてしまえるものなんでしょうかねー。ただでさえ、クワン選手は「新採点では点がでにくい」といわれているし(たぶん、レベルの高い技は入れることができないので)、いいかげん、別の選手を出してきてもいいような気がするのですが…。まあ、よその国のことなんで、どーでもいいといえばどーでもいいんですけどね。正直、違う選手を見たかったです。
男子シングルは、ショートトップのウィアー選手が貯金を守って優勝し、2位にライサチェク選手、3位にサボー選手…が入りました。こちらは、上位3人が順当に五輪代表の座を獲得。4年前とはがらりと違う顔ぶれになりました。
前回五輪で銅のケーブル選手は、7位に沈みました。グランプリシリーズの滑りからして、ある程度予想されたことではありましたが…。好きな選手ではなかったけれど、あの恐ろしく軸のまっすぐな4回転ジャンプは、本当にすばらしかったですからねー。
女子シングルはアメリカ以外でも、4年前の選手がけっこう五輪に出てくるみたいですけど、男子はほとんどが引退か代表落ち。第一線で滑っているのはロシアのプルシェンコ選手くらいになってしまいました。時の移り変わりを感じてしまいますね。
スキー・ジャンプのSTVカップが行われ、この試合も岡部孝信選手が優勝。3日連続で勝って、圧倒的な強さを印象づけました。1回目は最長不倒の139.5m、2回目は128mで、2位以下に大差をつけての勝利です。しかも、1回目で飛びすぎたため、2回目は自分のときだけゲートを下げたそう。ゲートを下げる=助走距離が短くなる…ので、当然ほかの選手よりスピードが出ず、不利になるはずなんですけどねー。
この試合、外国のトップ選手は出ていないのですが、少なくとも岡部選手は、今の日本で最も好調な選手、つまり唯一トリノで勝負できそうな選手には違いないでしょう。この調子をあと1か月、保ってほしいです。
ほかの五輪代表組は、伊藤謙司郎選手17位、一戸剛選手36位。原田雅彦選手は1回目52位で2回目に進めませんでした。果たして、五輪までに調子を上げることはできるのでしょうか?
ジャンプのトップ選手は、世界フライング選手権のほうに出ているようです。この団体戦で、優勝したのはノルウェー、2位がフィンランド、3位はドイツでした。やはりこのあたりの国が、五輪でも上位を占めることになるんでしょうか。
アルペンスキーのW杯、男子回転第5戦で、皆川賢太郎選手が自己最高の4位に入りました。1回目は7位につけ、2回目は果敢に攻めて2番目のタイムをたたき出し、順位を上げました。佐々木明選手と湯浅直樹選手は途中棄権しました。
ここのところ、アルペンでは佐々木選手ばかりが注目されてますけど、4年前の大会では皆川選手がエースだったんですよね。今回、2回目に2位のタイムで滑りましたけど、以前にはその回の1位をとったこともあるし…。ただ、ケガなどもあって、その間に、佐々木選手に上へ行かれてしまった…って感じです。ここへきて、皆川選手が調子を上げてきてくれたのは心強いですね。
スノーボード・ハーフパイプのキスマークカップ最終日、女子は五輪代表の中島志保選手が優勝し、同じく五輪代表の伏見知何子選手は4位となりました。今井メロ選手は結局、体調不良で欠場しました。前日の病院行きは「念のため」という感じらしいのですが、問題ないことを願います。
男子は村上大輔選手が優勝し、弟でトリノ代表の村上史行選手は2位、成田童夢選手は6位、中井孝治選手は8位という結果でした。やはり、なかなか五輪代表が勝てないようです。
この不振に、23日からアメリカで直前合宿を行って、立て直しを図ることになったそうです。そこで成果が出ればいいんですけど…。1人や2人が不振…というならともかく、不振な選手のほうが多いというのは、ちょっと変ですからね。
ノルディックスキーのW杯、複合個人第11戦スプリントで、高橋大斗選手は14位となりました。前半のジャンプでは3位だったのですが、不満の残る内容だったらしく、後続にあまり差をつけられなかったのが響きましたね。
通常の複合個人は、ジャンプ2回とクロスカントリー15kmで争われるのですが、スプリントの場合はいずれもその半分、ジャンプ1回とクロスカントリー7.5kmになるんですね。つまり、一度のジャンプでは差がつきにくく、後半は選手があちこちで団子状態になってレースをすることが多いのです。だから、前半で少しリードしたくらいでは、あっいう間に後続集団に抜かれて、一気に順位を落とすことになってしまうんですよね。やはり、高橋選手がトリノで少しでも上へ行くためには、完璧なジャンプをする…これしかないということでしょう。
逆に、クロスカントリーを得意とする小林範仁選手は、前半23位から16位まで順位を上げました。畠山陽輔選手は19位でした。
スノーボードのW杯女子パラレル大回転で、家根谷依里選手は予選は通過したものの、決勝トーナメント1回戦で敗れて16位となりました。竹内智香選手は予選18位、飯田蘭選手は39位で決勝には進めず。男子の鶴岡剣太郎は予選48位、川口晃平選手は49位と、決勝トーナメント進出(予選16位以内)には遠く届きませんでした。
アメリカのユタ州で14日に行われた、フリースタイルスキーのW杯エアリアル第7戦で、女子の逸見佳代選手は20位となりました。前日の第6戦では18位だったのですが、それを上回ることはできませんでしたねー。五輪ではどのくらいの位置にくるでしょうか?
男子の五輪代表・水野剣選手は、最初の演技で転倒して出場をとりやめ。倉田孝太郎選は31位、西川史朗選手は36位でした。
ノルディックスキーのW杯、クロスカントリーの男子40kmリレーで、日本の蛯沢選手、駒村選手はカザフスタンの2選手とチームを組んで出場しましたが、結果は18位となりました。また、女子20kmリレーも日本3人、ロシア1人の混成チームで、こちらは12位となっています。
リュージュのW杯女子1人乗りで、原田窓香選手は21位でした。
バイアスロンのW杯、男子12.5km追い抜きで菅恭司選手は52位、女子10kmスプリントで田中珠美選手は47位でした。
トリノ五輪の聖火リレーが、13、14日と連日妨害にあっていることが、この日明らかにされました。なんでも、五輪スポンサーであるコカ・コーラ社を糾弾するグループのしわざ…らしいのですが…。そのほか、高速鉄道のトンネル建設反対派?なども、騒いでリレーを止めたりしているとのことです。とりあえず、コーラが嫌いなら不買運動でもすれば?と思うのですが…。まあ、派手に目立つことに意味があるんでしょうけど。

1月14日
フィギュアの全米選手権第4日、ペアのフリーが行われて、ショートプログラムで4位につけていた井上怜奈/ボルドウィン組が逆転優勝を果たしました。これで文句なしにトリノ行きが決定。もう1組の代表は2位のヒンツマン/パーチェム組で、川口悠子/パトリック組は15位となりました。
ショートで4位になったときは、正直「大丈夫かなぁ〜」と思ったんですが、フリーでは失敗を引きずりませんでしたね。序盤はかたさが目だったようですが、中盤のスロートリプルアクセル(男性が女性を投げて行うジャンプです。その3アクセル)の大技を決めてからは調子にのり、最後はガッツボーズで演技を終えました。これまで、スローの3アクセルに成功したところは見たことがないのですが、それをここで決めてくるとはお見事…というか、よくやったなーという感じです。やっぱり、市民権までとったんだし、このペアにはトリノへ行ってほしかったですからねー。
井上選手は1992年のアルベールビル五輪はペアで、2年後のリレハンメルにはシングルで日本代表として出場。ただ、その後は大きな大会に縁がなく、いつしか全日本に出場することもなくなって、そのころフィギュア観戦から離れていた私は、漠然と「引退したのかなー」と思ってました。病気をしたことも、アメリカに渡ってペア種目に復帰していたことも、全然知らなかったんですよね。でも、前回五輪のころにようやくアメリカにいることを聞いて、まだ現役を続けていたことに驚いた、というわけなのでした。
なんせ伊藤みどりさんと同じ大会に、選手として出ていたんですから、息が長いですよねー。日本には長身の男子選手が少ないため、どうしてもペアで世界トップレベルに行くのは難しいのですが、アメリカでいいパートナーに巡り会えて本当に良かったです。トリノでもぜひ、スロートリプルアクセルを決めてほしいですねー。
なお、アイスダンスは順当にベルビン/アゴスト組が3連覇し、2位はグレゴリー/ペチュホフ組、3位はシルバースタイン/オメーラ組で、この上位3組がトリノ行きを決めています。
スキー・ジャンプのHTB杯国際大会は、前日に続いて岡部孝信選手が制しました。1本目136m、2本目132mと、いずれも130m越えの飛行を見せて圧勝。今の日本選手の中では、やはりダントツの好調を維持しているようです。ただ、前日4位の伊藤謙司郎選手は、この日は2回目に進めず。一戸剛選手も23位と、調子は上向いてこないようです。原田雅彦選手は不振続きの39位で、せめてもう少し上にいってくれればいいのですが…。
フリースタイルスキーのW杯モーグル第4戦、13日の決勝で上村愛子選手は20・38点で10位、里谷多英選手はコースアウトして得点なしの15位となりました。上村選手は下のエアの着地が乱れ、その後も体勢が崩れたままゴールまで行ってしまったようですね。ただ、本人は「きれいに滑れた」と言っているし、途中まではいい滑りができたようです。里谷選手もやはりエアでバランスを崩したとのことですが、こちらはW杯に参戦してから日が浅く、少しずつ調子を取り戻していってる状態のよう。なんとか試合の日にはベストの状態に仕上げてほしいですね。
それにしても、モーグルの女子ではエアがどんどん高難度化してますよね。だからその分ミスも多くなり、しっかり決まればメダルがねらえるかわりに、失敗すれば下位に沈むことになる…というわけです。五輪では、ハラハラしながらテレビ画面をにらむことになりそうです。
モーグルと同会場でW杯エアリアル第6戦も行われ、男子の日本勢トップは水野剣選手の23位、女子の逸見佳代選手は18位でした。
ノルディックスキーW杯、複合個人第10戦で、高橋大斗選手が6位に入りました。前半のクロスカントリーは27位でしたが、後半のジャンプで追い上げを見せてくれましたねー。1回目を飛び終わった時点で11位へ浮上し、2回目は131.5mまで伸ばして6位へ順位を上げました。
やはり、高橋選手の場合、ジャンプで稼ぐしかないんですよねー。毎年、もう少し走力がつけば…と思ってきたのですが、どうも思うようには伸びてくれないんですね。今回、1回目のジャンプは124.5mだったのですが、五輪ではこれを2回目と同じくらいまで持ってこられれば(つまり、130m以上を2本揃えられれば)、と願うしかないですねー。
前半15位の小林範仁選手は苦手のジャンプで23位にまで順位を落とし、畠山陽輔選手は規格外のジャンプスーツを着用と判断されて、失格となっています。高橋選手以外の選手は、調子があまり上がってこないようですねー。これは、団体はやはり望み薄かなぁ…。
ノルディックスキーのW杯、クロスカントリーの男子30kmフリーで蛯沢克仁選手は67位となりました。女子15kmフリーの横山寿美子選手45位、曽根田千鶴選手は49位、石田正子選手は50位でした。やはりクロスカントリー勢は、スプリント(1kmちょっとの短い距離で争う種目)陣以外はかなり苦しそうです。
リュージュのW杯男子1人乗りで、牛島茂昭選手は27位でした。
バイアスロンのW杯、男子10kmスプリントで、日本の菅恭司選手は56位、井佐英徳選手は93位、笠原辰己選手は97位でした。
スノーボード・ハーフパイプの国内大会であるキスマークカップで、トリノ代表組は男女とも優勝を逃しました。男子は中学3年の青野令選手が優勝し、成田童夢選手は3位、中井孝治選手は5位、村上史行選手は予選で敗れました。女子は水木奈歩選手が勝って、今井メロ選手は3位、伏見知何子選手は6位。国内の大会とはいえ、やはり男女どちらかは五輪代表組が優勝してほしかったかも。でも、これも日本の層の厚さの表れなんでしょうか。
ところで、今井メロ選手は、競技後に背中の痛みを訴えて病院へ直行したとか。なんともなければいいのですが…。
スピードスケートの清水宏保選手が、世界スプリント選手権の開催地であるオランダへ出発しました。今季は不振続きでしたが、年末からは少し上昇傾向のようだし、とにかく大事な試合にピークを合わせることにかけては、天才的なものがありますからねー。きっとトリノでは、一番いい状態に仕上げてきてくれると思います。なお、世界スプリント選手権のあとはイタリアのコラルボで調整し、2月1日にトリノ入りするそうです。

1月13日
フィギュアの全米選手権第3日、この日は男女のショートプログラムが行われました。
クワン選手が欠場した女子シングルは、コーエン選手がダントツで首位。よほどのことがなければ、フリーでも差を広げてすんなり優勝するでしょう。2位はエミリー・ヒューズ選手で、前回五輪を制したサラ・ヒューズ選手の妹です。順当に行けば、マイスナー選手かシズニー選手がくると思っていたのですが…。マイスナー選手は5位、シズニー選手は6位と出遅れ。ファイナルにも出場したシズニー選手は、かたくなったのかミスが多かったようです。3位にはリャン選手がつけています。
アメリカの女子シングル出場枠は3なのですが、五輪を目指すなら2位には入りたいところ。ケガで欠場したクワン選手ですが、実績を理由に代表入りを求めてるんですよね。同じアメリカでも、陸上競技とかとは違って、フィギュアは必ずしも全米の順位ですべてが決まるわけではないし、実績のあるクワン選手が代表入りする可能性はけっこうありそうです。ただ、今季はほとんど競技会に出ていないので、少々不利かもしれませんが。
男子は3連覇を狙うウィアー選手が首位で、2位は意外にもベテランのワイス選手、3位にライサチェク選手、4位にサボー選手がつけました。前回五輪で銅を獲得したゲーブル選手は、シーズン当初の不調から脱し切れず、5位と出遅れてしまいました。
おそらく、ウィアー選手とライサチェク選手は代表入りするでしょうが、残りの1人はかなり流動的です。昨年の世界選手権にはゲーブル選手が出場していますが…。残りひとつのイスをめぐって、ベテラン3人がしのぎをけずりそうですね。
フィギュアの高橋大輔選手が、アメリカへ出発しました。あちらでは振付師のモロゾフ氏のもとで、開幕直前まで調整を続けるそうです。ということは、荒川静香選手と同じリンクということになるの…かな。相当気合いの入った合宿になりそうな感じですね。
スキー・ジャンプの札幌五輪記念は、岡部孝信選手が唯一2本とも100mを越えのジャンプを見せて優勝しました。現在、日本選手の中で好調といえるのはこの人くらい。これでも、本人は完璧じゃないと思っているみたいなので、トリノで納得いくジャンプができたら、少しは上位もねらえるのではないでしょうか。メダルとはいいませんが、1人くらい入賞(8位以内)はしてほしいですから。
ほかの五輪代表組では、16歳の伊藤謙司郎選手が4位に入りました。1回目は9位でしたが、2回目に97を飛んで日本勢では2番目に浮上。178cmの長身と平成生まれ!の若さを武器に、トリノでは伸び伸びと飛んでほしいです。
一戸剛選手は25位と今ひとつの成績。原田雅彦選手は1回目81.5mの失敗ジャンプで64位に終わり、2回目に進めませんでした。原田選手は、トリノでも一か八かのジャンプを飛んでくる…のかなー。なんとかいいジャンプを2本揃えられればいいんですけど。
葛西紀明選手と伊東大貴選手は、海外で練習中のためこの試合には出場していませんが、少しは上向きになっていることを願います。
フリースタイルスキーのW杯、モーグル第4戦の予選は12日にアメリカで行われ、上村愛子選手が5位、里谷多英選手が13位で13日の決勝に進みました。上村選手はともかく、里谷選手が決勝へ行けて、とりあえずはほっとしました。本当にもう時間がないので、これから急ピッチで調子を上げてってもらいたいです。
女子ではほかに、畑中みゆき選手と伊藤みき選手が出場しましたが、いずれも予選で敗退。男子の上野修選手と附田雄剛選手も決勝には進めませんでした。
ドイツで行われたバイアスロンのW杯、男子30kmリレーで日本チーム(笠原、井佐、菅、斉藤)は20位でした。ちなみに出場したのは22チーム。トリノでの戦いも厳しいものになりそうです。
スケルトンのW杯女子第5戦で、日本の中山英子選手は19位となりました。仲奈津子選手は1回目27位で2回目には進めず。ここまでのW杯国別ランキングで、日本女子は7位となり、トリノ五輪出場枠は1に確定。個人総合18位で日本勢の最上位につけている中山選手が、代表入りを確実にしました。
ボブスレーのW杯第5戦、女子2人乗りで桧野真奈美/長岡千里組は1回目25位となり、上位20位までに入れず2回目には進めませんでした。日本女子は、ここまでのW杯国別総合で23位。15位までに与えられる枠は獲得できなかった…のですが、どうやらアジア枠1をもらえることになるようです。国際連盟からの通知を待って、桧野/長岡組を代表に決めるとのこと。ボブスレー女子でで五輪に代表送るのは、これが初めてになります。世界トップとはまだ差がありますが、五輪でいい経験をして今後につなげてほしいですね。
開幕まで1か月を切った13日、トリノ五輪の聖火台がようやく完成しました。最後に聖火の吹き出し口が取り付けられて、これで開会式の準備は整ったようです。聖火台は高さ57mもあって、これまでで最も高いものだそう。開会式当日は、これにどのように点火されるんでしょうか。

(以下のトピックスはまだ更新中です)
1月12日

現地時間の10日、フィギュアの全米選手権が開幕しました。アメリカのフィギュア代表を決めるもので、世界が注目する大会です。なんせ、この結果によっては、メダルの行方も変わってきますからねー。
初日は、アイスダンスの規定とオリジナルダンスが行われ、本命・ベルビン/アゴスト組がトップに立ちました。昨年の世界選手権では銀。女性のベルビン選手がアメリカ市民権を獲得して、トリノへ出場することが可能となったカップルです。全米はすんなり通過しそうですね。
また、第2日に行われたペアのショートプログラムで、井上怜奈/ボルドウィン組は転倒して4位と出遅れました。難度の高い技は持っているのですが、いつも何か所かミスをしてしまうんですよね。井上選手もせっかくアメリカ市民権をとったんだし、なんとかフリーで順位を上げてほしいです。
日本電産サンキョーで、トリノ五輪に出場するスピードスケート4選手の壮行会が行われました。最も期待がかかる、男子500mの加藤条治選手は、日本選手団の旗手にもなかなか乗り気のよう。金メダル宣言も出て、大いに盛り上がったようです。元気のいい若手選手に、いいムードを作ってもらいたいですねー。
スケルトンのW杯男子第5戦で、越和宏選手が今季自己最高の9位に入りました。稲田勝選手は18位、東条香舜選手は19位でした。五輪出場枠はこの試合までの国別順位で決まるため、6位となった2本は2枠を確保。W杯の個人総合順位で15位の稲田選手と17位の越選手が、トリノ行きを確実にしました。正式な代表発表は、来週になるそうです。

1月10日
五輪のスキー代表で、唯一未定だったスノーボード・ハーフパイプ男子代表が決まりました。最後の切符が渡ったのは、村上史行選手。これで、スキーの代表選手50名が、すべて出揃いました。
まだ代表が決定していない種目は、ボブスレー、リュージュ、スケルトンのみ。とはいえ、W杯の結果などからほぼ代表は決まっているようです。あとは、正式発表を待つばかり。本当に、五輪まで秒読み段階にきたなーという感じですね。

1月9日
スキーのトリノ代表16選手が、新たに発表されました。不振でこれまで内定者がまったく出なかったジャンプも、6人全員が決定。最年長・37歳の原田雅彦選手は「ノーマルヒルでの一発」を買われ、16歳の伊藤謙司郎選手は4年後のバンクーバーを見据えて、それぞれ代表入りしました。やはり、連盟も相当選考に悩んだんでしょうねー。なんとか1人くらい入賞ラインに届いてくれればいいんですけど…。
また、モーグルでは里谷多英選手が、最後の代表枠に滑り込みました。ケガの影響で、W杯にはようやく出場できるようになったばかり。それもエアの失敗で予選落ちに終わりましたが、競技力の高さが評価されたようです。いろいろなことがありましたが、五輪であのすばらしい集中力が発揮されることを願います。
今回決まった代表は、次のとおりです。
ジャンプ…岡部孝信、原田雅彦(以上雪印)、葛西紀明、伊東大貴(以上土屋ホーム)、一戸剛(アインズ)、伊藤謙司郎(北海道・下川商高)。
アルペン男子…生田康宏(東京美装)、吉岡大輔(アルビレックス新潟)。同女子…関塚真美(JWSC)。
フリースタイル・モーグル女子…畑中みゆき(佐川急便)、里谷多英(フジテレビ)。フリースタイル・エアリアル男子…水野剣(ノースランドク)。同女子…逸見佳代(ゼロ)。
スノーボード・アルペン男子…鶴岡剣太郎(スポーツスタント)。スノーボードクロス男子…千村格(ヨネックス)。同女子…藤森由香(JWSC)。

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