2003年全日本ジュニア選手権(11/22・男子ショートプログラム)

小塚崇彦・小塚崇彦(SP4位)
msp_kozuka2.jpg名前はよく聞くんだけど、一度も見たことがなかった小塚選手。リンクサイドに佐藤コーチがいて、ちょっと驚きました。小塚選手の場合、お母さんがコーチのはずだから、週末のみ名古屋から習いに行ってるんだろうなぁ(安藤美姫選手といっしょに、かな)。
ただ、「佐藤コーチについているなら、ステップとかが上手いのかな?」期待したら、これはわりと普通(に見えた)。ジャンプはまだ不安定なのか、出だしのコンビネーション(3ルッツ−3トウループ)はトウループが両足着氷になり、3フリップはよろけて、どちらもクリーンには入らずでした。
でも、スピンは回転が速くて良かったです。ラストのは「村主選手みたい」と思ってしまった(村主選手より速かったかも)。

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前川忠儀・前川忠儀(SP7位)
山田コーチについている選手のなかでは、表現力がある…と聞いていて、ちょっと楽しみにしていたのが前川選手。「背の高い選手だなー」というのが第一印象でした。
同じコーチについている女子選手が揃ってジャンプを得意にしてるので、そちらは…と練習中に注目してみると、ジャンプの種類によって?はちょっとランディングが危なっかしくて、すごく得意、とまではいかない様子。本番では出だしの3ルッツで転倒してしまい、コンビネーションにはならずで、これで大幅に点を下げられてしまいました。次の3フリップはクリーンだったし、2アクセルも成功したんですけど。
それでも、表現力があるという前評判は、まちがいじゃなかったなーとは思わせてくれましたね。ストレートラインステップの振りは、いろいろと工夫されてて、ほかの選手とは明らかにちがってました。

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南里康晴msp_nanri3.jpgmsp_nanri2.jpg・南里康晴(SP3位)
この南里選手も、名前のみ知っていた選手。ただ、どんな演技をするのか予備知識がなくて、白紙の状態で見てました。
最初のコンビネーションジャンプは3アクセル−3トウループ。ですが、アクセルでステップアウトしてしまって、次の3トウループへスムーズにつなげられず、でした。無理矢理つけてましたけど…。それでも、残りの3フリップと2アクセルはきれいに決めて、ジャンプはそこそこ跳べる印象を持ちました。
それから、ステップが速くて(難度はわかりませんが)、見ていて楽しかったですね。そんなに凝った振り付けとかあるわけじゃなかったけど、それでも楽しませられるというのは良いです。これからが楽しみな選手が、1人増えました。

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柴田嶺・柴田 嶺(SP途中棄権)
…で、私が男子の中で一番楽しみにしていた柴田選手なのですが…。結局は右足首捻挫で棄権、ということになってしまいました。
6分間の練習中、3アクセルは何度跳んでも転んでばかりだったんですよね。1回目転倒、2回目は1回転半で降りてランディングの感触を確かめ、再度チャレンジするも回転不足で両足着氷となり転倒。そして4回目も同じような感じで転倒。そのあともやってたかなぁ…。とにかく「まだやるの?」っていうくらい何回もチャレンジしていたのですが、すべて同じように転んでいました。
だから、本番ではムリをしたんでしょうねー。アクセルは、演技開始からすぐのところに入るのですが、やはり練習と同じで回転不足。たぶん、そこでなんとか転ぶのを防ごうとしたがために、変な力がかかってしまったんでしょう。転倒してしまって…でも、すぐに滑り始めるものと思ってたんです。それが、手すりにつかまって立ち上がろうとするんだけど、どうしてもできないんですよ。見てるほうは本当にハラハラしました。結局、何十秒かが経過したころに、主審が音楽を止めさせて終わり、になってしまいました。
柴田選手はなんとか1人で立ち上がって、幸いにもすぐ横にあった出口(この大会では使用されないとmsp_shibata2.jpgころ)にたどりつき、しばらくそこのベンチで治療を受けていたようですが、さすがにもう滑るのは不可能。場内には「右足首捻挫のため棄権」とアナウンスされ、柴田選手はコーチに背負われて退場していったのでした。
msp_shibata3.jpgいったいケガの程度がどのくらいなのか、全然わからなくて、気がかりなことこのうえなし…って感じです。とにかく、少しでも軽ければ…とは思いますが…。
それにしても、ディフェンディングチャンピオンの棄権は残念だったし、なによりも、転んでもいいから演技を最後まで見たかったです。ビールマンスピンやその他もろもろ、かなり楽しみにしていただけに本当に残念でした。


こちらは、6分間の練習中。何度もアクセルばかり跳んでました。

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織田信成・織田信成(SP1位)
去年の全日本に出ていたのは覚えているのですが…。イメージとしては、「失敗ばかりしている」だけでした。が、それから1年足らずで驚くほど伸びていて、ある意味「一番びっくりさせられた」選手でしたね。
とにかく、ジャンプの成功率が昨年とは桁違い。3ルッツ−3トウループのコンビネーションは練習でも本番でもしっかり決めていて、かなりな安定感でした。3フリップも良かったし…。ただ、フライングシットスピンで高く跳ぼうとするあまり?、ちょっとバランスを崩してしまいましたけど。
あと、ジャンプで失敗しなければ、ほかの部分の良さが際だってくるのも、織田選手の特徴ですね。ひとつひとつの動きがとてもきれいで、非常にしっかりした技術を持っているのがよくわかりました。掛け値なしに、いい演技でしたね。

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斎藤直人・斎藤直人(SP6位)
織田選手に続いて滑るのが、この斎藤選手…だったはずなのですが、アクシデント発生で1回の製氷作業を挟み、再度6分間の練習を行ってから演技することになってしまいました。つまり、6分間の練習を2回やるはめになってしまったわけで、それを聞いたときは「ええ〜っ?」っていう顔をしてましたね。かなり気の毒でした。
でも、その影響もなんのその、本番では3アクセル−2トウループを決めて(直後にスリーターンが入ってしまいましたが)、そのあともすごくうれしそうに滑ってました。次の3回転(フリップかルッツ)もきれいに入ったし。ただ、あまりに喜びすぎたためか、キャメルスピンで転びそうになって、足を替えたあと、ほとんどまともに回転できなかったのが残念でしたけど。でも、それだけうれしかったんだなーと、ちょっとほのぼのしてしまったのでした。

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岸本一美・岸本一美(SP2位)
昨年の世界ジュニアで4位に入っている岸本選手。全日本にも出ていたはずなのですが、正直いってまったく記憶にありませんでした。ショートで失敗して出遅れてしまい、フリーを第1グループで滑ったからかな。いくら記憶を呼び起こそうとしても、出てきませんでしたね。
ジャンプが得意な選手…と聞いていたとおり、6分間の練習では大きなトリプルアクセルを見せてくれてました。ただ、残念ながら本番では失敗。かなり派手に転んでしまいました。続く3フリップと2アクセルは無難に跳んでいましたが、ジャンプ以外はあまり得意でない(らしい)岸本選手の場合、その最大の見せ場で失敗してしまうと、ちょっとキツくなっゃうなーという気がしましたね。でも、ジャンプの質はさすがに良かったです。身体も大きいし、決まれば見栄えがしましたね。

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小林宏一・小林宏一(SP5位)
この小林選手も、昨年の全日本に出場していたはず。しかも、ショート7位、フリー9位とそこそこの成績のはずなのに、なぜかほとんど記憶にない…。「佐藤コーチの見ている男子選手には、あまり強い人がいないんだなー」なんて思ってしまった記憶だけはあるので、イマイチの出来だったのかも。
いちおう今回はちゃんと注目して見てたのですが…。一言でいうと、ジャンプは苦手でそのほかはまずまずの選手、かな。3ルッツ−3トウループのはずのコンビネーションは、最初のルッツがパンクして1回転に。それでも、次の3トウループ(たぶん)はよく決めたな…と思いましたけど。3フリップは無難にまとめましたが、2アクセルを見たかぎりでは、アクセルジャンプが苦手なタイプに思えました。あと、細かいステップや上半身の動きは良かったのですが、足かえのキャメルスピンの回転が遅くて、ちょっと残念でした。芸術系の選手…とするには、スピンが物足りなさすぎますね。
でも、さすがにジャニーズジュニアという職業柄?、踊りはサマになってました。毎日、見られることを意識して生活していると、やはりちがってくるんでしょうね。

 最終成績 11/22ダンス 女子 男子) 11/23ダンス 男子 女子
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