2004年のトピックス           10 11 12

10月31日
スケートカナダの女子シングル、期待の日本勢は惜しくも優勝には届かず。恩田美栄選手は2位、村主章枝選手が4位、中野友加里選手が11位という結果でした。
恩田選手は、昨年の不調から脱して、見事に復活を果たしたという感じですね。ただ、ショートのニュース映像を見たときは、ポジジョンがかなり改善されてきたし、溌剌とした振り付けが彼女の個性に合ってて良かった、と思ったんですけど、長丁場のフリーになると少しアラが目についたかな。アメリカに拠点を移してまだ半年だし、そんなにすぐには良くならないんでしょうね。シーズンが終わるまでに、どのくらい成長してくれるでしょうか。
村主選手は、かなり失敗があったのかなぁ…。彼女も今季からアメリカでトレーニングしてますけど、不安定さは解消されていないようです。年々踊れるようになってはいるけれど、それと反比例するかのように、ジャンプの確率が下がっているのが心配です。
中野選手は、失敗が多かったみたいですね。彼女も今季からコーチを変えてて…つまり、ここに出場した3人は、全員が環境を変えたばかりなのですが、結果については明暗を分けた、という感じです。中野選手は、今後ペアへの転向も視野に入れていくそうですが、それもいいかもしれませんね。このまま終わってほしくない選手だし。
なお、優勝したのは、地元カナダのシンシア・ファヌフ選手。正直、スケートアメリカの放送で見た限りでは、そこまですごい選手には見えなかったのですが、地元だし、まあ仕方ないかな〜。今大会の演技を見ていないので、なんともいえないですね。
また、男子シングルの本田武史選手は、ジャンプでかなりミスがあったもよう。ショートの5位からさらに順位を下げて、7位に終わりました。本田選手には個人的に、とっても「がんばってほしい!」と思っているのですが…。今回は復帰後、初めての公式戦だった、ということで、次のNHK杯に期待したいです。
男子の優勝は、カナダのサンデュ選手。ショートでは本田選手より下の7位でしたが、フリーで大逆転。いったい、どんな演技だったんでしょう?
また、アイスダンスはデンコワ/スタビスキー組(ブルガリア)が勝っています。
(追記)後日、テレビ中継を見た感想です。
女子シングルで注目したのは、まずは恩田さん。彼女の変貌がどの程度のものなのか、かなり興味しんしんでした。ニュースを見たときは、ショートではポジションもかなり改善されてたけど、長丁場のフリーではちょっとアラが見えたかな?と思ったんですね。で、実際に通して見てみたら…やっぱりそう感じてしまいました。特に、少しでも複雑なステップを踏む場面になると、足元に神経が集中してしまってるのか、上半身の動きが雑になってましたね。
ただ、彼女の持ち味である「明るさ」が、それを救ってました。特にフリーで、後半のルッツが成功したあとは、表情も明るくて、生き生きと滑ってましたね。昨年は、こういう長所が影を潜めてたんで、この部分は元に戻って良かったなーと思いました。とにかく、上達していることは確かなので、NHK杯で見られるのを楽しみにしておきます。
村主さんは、ショートはすごく良かったです。彼女には、ちょっと小悪魔っぽいプログラムが、意外に似合ってると思いました。表現力も確実にアップしてるし。ただ、フリーのカルメンは、イメージではなかったかも。うまくいえないのですが、彼女の軽やかな滑りに、重厚なカルメンはミスマッチのような気がしましたね。
あと、予想以上にジャンプが不安定になっているのが気がかりです。単なる失敗ジャンプならいいのですが、全体にランディングが不安定になってきてますよね。もともと、かなり高いジャンプを跳ぶ選手で、荒削りでもダイナミックな感じだったのですが…。さすがにもう、あのジャンプを跳ぶことは無理なのかなぁ…。
そして、ジャンプを二つ失敗しながら、非常な高得点をたたき出して優勝した、地元カナダのシンシア・ファヌフ選手ですが…。演技をちゃんと見ても、やはりそれほどの選手には見えませんでした。メリハリのある音楽を使って、要所要所でポーズを決め、表現力をアピールしてますが…。なんというか、うまいやり方だなーと…。スケーティングも良くないですよね。かなり一生懸命「漕いで」滑ってるんで、ギクシャクした感じに見えました。スピンは軸がしっかりしてて、スピードもあるし、良かったと思うんですけど。
正直、ノーミスならともかく、ジャンプであれだけミスしてフリー1位は納得できませんでした。将来性があるのはわかりますけど、もう少し身の丈にあった得点で良かったんじゃないでしょうか? まあ、地元だし、しょうがないのかな。
彼女のすぐあとに放送された、フィンランドのポイキオ選手が、すごいきれいな滑りをするんで、かなり差がついて見えました。逆の点数つけちゃイカンだろ!って思ってしまいましたね。
スピードスケートの全日本距離別選手権最終日、注目の男子500mは1回目トップの加藤条治選手が、2回目も1位となって優勝を果たしました。清水宏保選手は、1回目の4位からひとつ順位を上げて3位に。この種目も、そろそろ世代交代の時期にさしかかっているのでしょうか?
女子でも新鋭が台頭。500mで首位に立っていた吉井小百合選手が、2回目は2位だったものの、総合では堂々の優勝に輝きました。やっぱ、「若さ」の勝利って感じで、勢いにのってますよねー。2回目トップの新谷志保美選手は、僅差の2位でした。
また、女子1500mでは第一人者の田畑真紀選手が、1分59秒65の国内最高をマークして6連覇を達成。昨シーズンはなかなか所属先が決まらなくて苦労したようですが、今季はどうやら、納得できる練習環境を手に入れたようです。開幕から絶好調で、頼もしいかぎりですねー。
なお、男子1500mは牛山貴広選手が勝っています。
上記の結果を受けて、W杯前半戦の代表メンバーが決まりました。選手名は次のとおりです。
中長距離男子…牛山貴広、土井槙悟、杉森輝大、宮崎今佐人、糸川敏彦。
中長距離女子…田畑真紀、石野枝里子、大津広美、妹尾栄里子、根本奈美、藤村祥子。
短距離男子…小林正暢、加藤条治。
短距離女子…新谷志保美、吉井小百合。
なお、短距離の残りの代表は、11月下旬に行われる浅間選抜の結果で決まることになっています。

10月30日
フィギュアのスケートカナダ第2日、この日は女子シングルのショートプログラムなどが行われました。
この種目、日本からは村主章枝選手、恩田美栄選手、中野友加里選手の3人が出場しています。特に、この中ではエース格の村主選手には、ぜひとも優勝してもらいたいところ…だったのですが、ジャンプの転倒が響いてか、ショートは2位にとどまりました。ただ、スポーツニュースの部分映像を見たところでは、すごくいい表情で滑ってたし、観客の反応もかなりあった様子。彼女の場合、試合によって波が激しいのが難点ですが、実力では出場選手中トップだと思うし、フリーでは逆転優勝を狙ってほしいです。
恩田選手は、今シーズンからアメリカに拠点を移して練習していますが、その成果が出たかなーという感じです。動きが、かなりきれいになってましたね。あと、溌剌と滑ってて、観客もそれにのせられたのか、最後はすごい拍手をもらってました。これは、早くプログラム全体を見てみたいです。ただ、せっかくノーミスだったにもかかわらず、3位発進はちょっと残念かな。
中野選手は、ジャンプで失敗続きだったらしく、11位と出遅れてしまいました。彼女は最初、グランプリシリーズにはエントリーされてなかったのですが、急遽この大会に出られることになったんで、できればがんばって、もう少し上位につけてほしかったんですけどね。力が入りすぎてしまったのかなぁ…。
トップは、地元カナダのシンシア・ファヌフ選手。正直、日本勢が勝てない相手ではないと思うので、逆転優勝を願いたいです。
なお、ペアはフリーが行われ、ショート1位の申雪/趙宏博組(中国)が、フリーでも順当に1位をとって優勝しています。
スピードスケートでも、いよいよ本格的にシーズンイン。長野で全日本距離別選手権が始まりました。
この競技、注目されるのはなんといっても清水宏保選手ですが、初日の男子500m1回目は、35秒92で4位にとどまりました。スポーツニュースでは、イマイチな感触のようなことを言ってましたけど…。正直、私なんぞが映像をいくら必死で見つめても、どこが悪いかよくわかんないんですよねー。でも、タイムには問題点が如実に現れる…ってところでしょうか。ソルトレークのシーズンからずっと故障に悩まされ続けてきて、いまだ満足いく滑りは取り戻せてないようですが、来季はもうトリノ五輪。ここらでそろそろ調子を上げてってほしいです。
トップに立ったのは、ホープ・加藤条治選手。35秒44と、清水選手に大きく水をあけました。明日の2回目の結果が待たれますね。
また、男子1000mは小林正暢選手が、5000mは牛山貴広選手が勝っています。
女子500mの1回目は、吉井小百合選手が38秒71で1位、2位が新谷志保美選手、3位岡崎朋美選手、4位大菅小百合選手となっています。2〜4位までの実績ある選手を抑えて、トップに立った吉井選手は若干19歳。なんというか、まだ「怖いもの知らず」って感じの選手ですねー。若さってスゴイ!(←なんてオバサンな感想…) あと、ベテラン・岡崎選手がきっちり上位に入ってるのも、すごいですねー。大菅選手は、自転車に専念してたせいで少しスタートが遅れたみたいなんで、これからでしょうか。やはり、男女とも日本が最も期待できるのは500mなので、一番注目してしまいますね。
女子1000mは新谷選手が制し、3000mでは田畑真紀選手が3年の優勝を飾っています。
スノーボードのW杯、スノーボードクロスで、男子の千村格選手は36位でした。女子も日本勢はふるわず、土井奈津子選手が34位、大巻裕子選手は37位でした。

10月29日
フィギュアのグランプリシリーズ第2戦、スケートカナダが始まりました。初日に行われた男子シングルのショートプログラムで、日本の本田武史選手は5位と、ちょっとばかし出遅れた形となってしまいました。コンビネーションジャンプで転倒したらしいので、仕方ないかな〜。3アクセルは決まったみたいだし、フリーでの巻き返しを期待したいです。昨年は、シーズンの半分以上を棒に振ってしまったんで、とりあえず、こうして試合に出てきてくれただけでも良かったです。
トップは、地元カナダのジェフリー・バトル選手。ペアもショートが終わって、申雪/趙宏博組(中国)が首位に立ち、アイスダンスの規定ではデンコワ/スタビスキー組(ブルガリア)がリードしています。

10月28日
スキージャンプの往年の名選手、フィンランドのマッチ・ニッカネン氏が、加重暴行罪により禁固2年2月の判決を言い渡されました。この事件は、コテージで59歳の男性が刺された、というもの。ニッカネン氏は当初、殺人未遂罪に問われていましたが、こちらについては証拠不十分となったようです。それにしても、ついに実刑判決ですか…。
80年代にスキーのジャンプを見ていた人なら、だれでも知っている名前が「ニッカネン」。本当に、すばらしい選手だったんですけどねー。一度転落すると、立ち直るのはかなり難しいようです。

10月26日
フリースタイルスキーのW杯、スキークロス第1戦で、男子の滝沢宏臣選手が3位に入りました。滝沢選手は、この種目では世界トップクラス。昨年も何度も表彰台に上がっています。今季も開幕から、好調のようですねー。これが五輪種目になれば、メダルの可能性はかなり高いんですけど…。新種目として採用してくれないでしょうか? なお、もう1人日本から出場している河野健児選手は、19位でした。

10月24日
フィギュアのスケートアメリカは、ショートでトップに立っていた安藤美姫選手がフリーで失敗してしまい、3位に終わりました。直前の6分間の練習では、ものすごく調子が良かったらしいのですが…。それでかえって「絶対に優勝しなければ」なんていうプレッシャーになってしまったのでしょうか…。
最初のコンビネーションで3ルッツのあとが3ループにならず、ループの部分をとっさに2トウループ−2トウループに変更。続く4回転は転倒し、後半(おそらく)の二度目のルッツも失敗。ニュースで映ったのはこれだけなのですが、一気に崩れてしまったという感じでしたね。4回転はともかく、最初のルッツ−ループのコンビネーションなんて、失敗したところを見たことがなかっただけに、ちょっとびっくりしました。
実力からすると、優勝して当然…という思いがあったので、かなり残念ですが、これも経験、ということなんでしょうか。
また、太田由希奈選手は故障の影響か、ジャンプがほとんど決まらず7位に後退。ただでさえジャンプが得意でない彼女なのに、捻挫で足に不安がある状態では、本来の実力を発揮することは難しかったようです。
なお、優勝は地元アメリカのアンジェラ・ニコディノフ選手。かなりいい出来だったらしいので、逆転されたのも仕方ないですね。日本の2人には、次の試合でがんばってほしいです。
ところで、前日のトピックスでは、リザルトを確かめたつもりで、「ペアはトットミアニア/マリニン組(ロシア)が優勝」と書いてしまったのですが、これが大きなまちがいでした。たぶん、ショートの結果だけ見て書いてしまったのかな?(自分でも、よく覚えてない…) 本当は、↓にも書き直したとおり、ダン・ツァン/ハオ・ツァン組(中国)の優勝でした。ちなみに、ショートトップのトットミアニア/マリニン組は、練習中に女性のトットミアニア選手が頭からリンクに落ちて、救急車で運ばれたらしい…。幸い、意識は戻ったようですが、ペアはあぶない、と改めて思ってしまいましたね。
アルペンスキーのW杯開幕戦、男子大回転で佐々木明選手が、自己最高の24位に入りました。佐々木選手は、2002−03のシーズンに頭角を現し、昨シーズンは得意の回転で何度かベスト10入りを果たしました。アルペンでは最大の注目選手なのですが、「回転」は得意なのに「大回転」は弱く、これまで目立った成績は上げていませんでした。
ところが、今回は苦手のはずの大回転で、過去最高順位を記録したんですよね。これは回転の初戦が楽しみになってきました。
スキーでは、クロスカントリーのW杯も開幕。23日にドイツで初戦の男女スプリントが行われましたが、日本は男女とも予選16位以内に入れず、決勝には進めませんでした。日本勢の最高は、男子が恩田祐一選手の22位、女子は福田修子選手の27位でした。
ちなみに、昨シーズン何度も決勝に進出した、期待の夏見円選手は38位。まあ、シーズンはこからなんで、調子を上げてってくれるものと期待しておきます。
また、この翌日に行われた女子チームスプリントをで、夏見円選手と福田修子選手の組は10位となっています。
ショートトラックのW杯では、女子3000mリレーで日本が3位に入りました。今大会、唯一の決勝進出種目で台に上れたのは、良かったかなー。特に昨季の日本女子は、成績が良くなかったので、今年の巻き返しを期待します。

10月23日
フィギュアファン待望の、グランプリシリーズの季節がやってきました。第1戦のスケートアメリカは、現地時間の21日に開幕。22日の夜(日本時間は23日朝)には女子シングルも始まり、SPを終えた段階で日本の安藤美姫選手がトップに立ちました。
今回、地元アメリカの有力選手がのきなみ欠場ということで、安藤選手優勝は普通に滑れは優勝できる…という感じではあったのですが、それでもちゃんと下馬評どおりにスタートできたのはお見事。ジャンプもちゃんと決まったようで、まずは一安心です。
ただ、太田由希奈選手のほうは、ケガの影響からか5位発進となってしまいました。本当なら、もう少し上の順位でもおかしくないはずなのですが…。本調子でなかったのと、あとは2〜4位に入ったのがアメリカとカナダの選手ということで、その選手たちへいくらか(かなり?)「地元の利」が働いたのも影響したようです。
とにかく、安藤選手はこのまま優勝を、太田選手には表彰台を狙って欲しいですね。
なお、ここまで行われたほかの種目の結果は…。ペアは、ダン・ツァン/ハオ・ツァン組(中国)が優勝。アイスダンスはオリジナルダンスまで行われ、アメリカのベルビン/アゴスト組がトップに立っています。男子シングルはブライアン・ジュベール選手が、これまた順当に優勝しました。
(追記)太田選手は、ジャンプが2回転になってしまったようですね。というか、3回転を跳んだつもりが、回転不足で2回転の判定に…。もともと彼女のジャンプは、回転不足ぽいですからねー。調子が悪いと、よけい目立ってしまうのかなー。
スピードスケートのショートトラックでも、W杯が開幕しています。第1戦のハルビン大会第2日、男子500mで西谷岳文選手が5位に入りました。ただ、ショートトラックの場合、4位以内に入れないというのは、すなわち準決勝で敗退したということなので…(500と1000の短距離では)。ショートトラックは、決勝まで行ってこそ…の競技なんですよね。ただ、昨シーズンは準決勝にすら進めないことも多かったのに、今季は開幕から行けた…ということで、これからに期待はできそうです。
なお、女子は3人の日本選手全員が予選で敗退しましたが、リレーでは見事に決勝進出。男子リレーは準決勝で敗れています。

10月21日
前日に続いて、フィギュアスケートの故障の話題です。今度は元世界チャンピオン、ロシアのイリーナ・スルツカヤ選手が、ひざをケガしてしまったらしいのです。コーチの話では「転倒してひざの靱帯を痛めた」とか。昨シーズンは、病気でほとんど試合に出られず、3月の世界選手権ではようやく復活がなったかに思われたのですが…。今季はシーズンに入る前からケガにたたられてしまって、本格的な復活はもう少し先になりそうです。

10月20日
フィギュアスケートも、そろそろ本格的にシーズンイン。今週末にはグランプリシリーズの第1戦、スケートアメリカが始まります。ファンにとっては待ちに待った…という感じではあるのですが、立て続けに水を差すような有力選手欠場のニュースが飛び込んできました。
アメリカでの大会ということで、ここには地元のミシェル・クワン選手、サーシャ・コーエン選手も、当然のごとくエントリーしていたのですが…。なんと2人が2人とも、欠場するというのです。クワン選手については少し前に発表されていたのですが、彼女がグランプリに出ないのはいつものことだし、仕方ないかなーと思っていました。が、直前になって、大本命のコーエン選手までが、腰の故障で出られないことになってしまったんですねー。昨年、グランプリでは圧倒的な強さを見せていた彼女だけに、ものすごく残念です。あー、演技が見たかった…!
ただ、日本勢にとっては「敵地」で勝つチャンスでもあるので…。ここは、安藤美姫選手、太田由希奈選手の滑りに期待したいところ。とはいえ、この2人も決して万全ではないんですけどねー。いったい、どういう結果が出るんでしょうか?

10月16日
フィギュアのジュニアグランプリ第8戦で、男子シングルに出場した柴田嶺選手が優勝しました。ジュニアグランプリの結果については、書いたり書かなかったりで、管理人の気まぐれによるのですが…。女子の浅田真央選手がジュニアに上がったとたんに、アメリカの大会で地元の有力選手を抑えて優勝…というのはお伝えしましたが、その後の結果は更新に追われてスルーしていたのでした。
が、日本勢はおおむね好調です。昨年の全日本ジュニアは2位だった浅田舞選手(真央選手の姉)だけは、ケガの影響もあってもうひとつの結果に終わってしまったのですが、澤田亜紀選手は2戦目で2位に入り、武田奈也選手は4戦目で優勝。そして浅田真央選手は6戦目でも優勝と、完全にジュニアのトップクラスであることを証明した感じです(ちなみに、出られるのは1人2試合です)。
男子でも、昨シーズンに急成長を見せた南里康晴選手が優勝しているし、こちらも女子に負けじとがんばってる様子。…で、今回優勝した柴田選手なのですが…。
実は、一昨年の全日本で初めて見て、「こんな人いたんだ〜」とびっくりした選手なんですよね。競技歴はまだ浅くて、技術的には未熟な面もあったのですが、見ててすごく楽しかったんですよ。男子なのにビールマンスピンまでやってくれちゃうし。それが、昨年の全日本ジュニアでは、ショートの演技中に捻挫してそのまま棄権。結局、その後の大きな大会には出られることなく、シーズンを終えてしまっていました。
今季も、最初に出場したジュニアグランプリでは4位で、正直「こんなものかなー」という感じだったのですが、ここへきて見事に優勝です。いったいなんで、突然点が跳ね上がったのか、演技も見てなけりゃ(当然ですが)、新採点法も満足に頭に入れてない私としては、わかりかねるところもあるのですが…。とりあえず、大阪で開かれる今回の全日本ジュニアは、用事が入らないかぎり観戦するつもりなので、どんなふうに上達してるのかしっかり見てこようと思ってます。女子だけでなく男子も、柴田選手に南里選手、あと織田信成選手もいたりして、なにげに楽しみなのです。

10月14日
日本オリンピック委員会は「トリノ対策プロジェクト」を開いて、2年後に迫ったトリノ五輪の目標や強化方針を確認しました。これには、各競技団体の強化担当者が出席しているので、実情を反映した意見も出たと思うのですが、結果、トリノのメダル獲得目標は、なんと18個というとんでもない数字となってしまいました(うち、金メダルは2〜3個らしい…)。
そりゃ、アテネではたしかに予想以上の金がとれましたけど、だからといって冬の競技にそこまで期待していいものでしょうか…? いったいどういう内訳になってるんでしょう。あまりに不思議だったので、私なりにメダルの数を勘定してみました。ただし、現時点の力で考えて…です。
【スキー】
アルペン…ものすごく運が良くて男子回転で1個。でも、たぶん無理。
クロスカントリー…目標は入賞ラインなので、メダルはまず不可能でしょう。
ジャンプ…現時点で一番メダルに近いのは葛西紀明選手。競技力が維持できれば、ノーマルかラージのどちらかで表彰台に乗る可能性は充分あります。団体も、金は無理でもその下ならいけそう。
ノルディック複合…団体はまず無理。個人は2種目あるので、高橋大斗選手の調子が良ければ(ジャンプでリードできれば)メダルひとつはとれそう。状況次第では、金の可能性もあり。
フリースタイルスキー・モーグル…上村愛子選手の状態次第。昨シーズンをまるまる休んだ里谷多英選手の、復帰後の成績も気にかかります。なんせ彼女は、大舞台では神懸かり的な力を発揮する人ですから。
フリースタイルスキー・エアリアル…とても無理。
スノーボード・ハーフパイプ…ソルトレークでも活躍を見せてくれたし、若い選手も出てきているので、期待値は大かも。
スノーボード・パラレル大回転…昨シーズンから希望が見えてきた種目。W杯で入賞するところまできた竹内智香選手の、伸び具合に期待です。ただ、メダルとなるとどうでしょうか。
【スケート】
スピードスケート…やっぱ、全競技のうちで一番期待できるのがこれでしょう。W杯でもだれかは表彰台に上がっているし…。清水宏保選手だけでないところは、夏の競泳に似てるかな。複数個のメダルが狙えそうです。ただし、中長距離が弱いんですよねー。女子は少し望みありですが…。とにかく短距離で稼ぐしかないです。
フィギュアスケート…昨シーズンの世界選手権で優勝した荒川静香選手をはじめ、有力選手目白押しなのが女子シングル。金確実とはいえませんが、少なくともだれか1人は表彰台をゲットしそうです。男子は、本田武史選手頼みになるのかなー、やっぱ。昨年のケガが、どこまで回復してるかが気になります。
ショートトラック…かなり厳しいです。ただ、この競技には運もあるので、男子なら少しは可能性もありそう。女子は運が味方してもツライかな〜。
【その他】
あとはほとんど「参加することに意義がある」状態です。というか、アイスホッケーなんて出場すら難しいし…。唯一希望があるとすれば、40になっていまだ元気なスケルトンの越和宏選手ぐらいかな。2年後に冬季版「中年の星」になってくれればいいのですが…。
というわけで、多く見積もっても10個が上限ではないかと思います。なんせ、ソルトレークは2個でしたからねー。とりあえず、5個は超えてほしいです。アテネみたいに日本選手団全体がのっていけば、予想以上の結果も出るかもしれないので、それに期待します。

10月2日
アメリカで行われたフィギュアのキャンベル国際で、荒川静香選手が2位に、安藤美姫選手が4位に入りました。優勝は、ミシェル・クワン選手にさらわれてしまったのですが、これは公式大会ではないので、地元アメリカ選手にかなりの高得点が出てしまうんですよね。そういう試合で、きっちり上位に入ったのはさすがというべきでしょうか。昨シーズンは、荒川選手の才能がようやく開花して、世界選手権で優勝を果たしましたが、今季もトップクラスとしての活躍が期待できそうです。
また、男子では、やはりアメリカのティモシー・ゲーブル選手が優勝。本田武史選手は6位でした。昨シーズンの大半を、故障で棒に振ってしまった本田選手ですが、今季も出だしはあまりよくない様子。故障がちゃんと癒えているのならいいのですが…。

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