2002年のトピックス         10 11 12

5月31日
次の五輪開催地アテネでは宿泊施設の不足が指摘されていて、大型客船を利用した水上ホテルなどさまざまな対策を立てているようです。そのひとつとして、「大会中の不足を補うため、一般住宅を利用する」ことにしたのですが、それを発表したとたん、お金が儲かると勘違いした市民からの問い合わせが組織委員会殺到しているとか。なんと、数千件も電話があったそうです。組織委からは改めて「金持ちになれるわけではない」との発表があったのですが…。ちなみに、提供者側にいくら支払われるかは、まだ発表されてません。私だったら、「めんどくさい」とか思っちゃいますけどね(笑)。
釜山アジア大会に日本からは、テコンドーの代表を送れないことになってしまいました。連盟ではかなり以前から、二つの派閥に分かれて内紛を繰り返していて、JOCは5月中にまとまらなければ選手派遣なし、としていました。が、結局31日になってもゴタゴタは収まらず、派遣なし、となってしまったのです。当然、シドニー銅の岡本依子選手なども、出場できないわけで…。とある県協会の代表者は、「日本連盟からではなく、各都道府県協会・支部から直接エントリー」できるよう嘆願書を提出したそうですが、JOCの意向は変わらないようです。しかし、テコンドー連盟のエライさんがたというのは、なんでこうも大人げないんでしょう。基本的に、連盟というのは選手のために存在しているはずなのに、一番の被害者がその選手たち。恥ずかしくないんかしら?

5月28日
陸上の100m、200mの日本記録保持者・伊東浩司選手が、正式に引退を発表しました。シドニー五輪以来レースには出場していなかったのですが、本人は「国体とかには出てみたい」と言ってたし、もう一度走る姿を見たいと思ってたんですけど…。さすがに最近は、「このまま引退しちゃうんだろうなぁ」と感じてはいましたが、やはり正式発表は重いですね。伊東選手については、とてもこの欄では書ききれないので、そのうち「なつかしのオリンピック」のなかで、くわしく触れるつもりです。なんといっても、「黒人選手以外では、世界で一番速く走った人物」なのですから…。

5月27日
競泳の源純夏選手の、現役復帰が決まりました。彼女は長らく女子自由形の第一人者として活躍した人で、シドニーでは50mと100mでともに決勝進出を果たしています。競泳種目のなかでも自由形はやはり特別で、100は陸上の同じく100mみたいなもの。それで決勝に進出したというのは、他種目でいうとメダルをとったぐらいの価値はあると思います。そんな彼女の復帰は、やはりうれしいですね。まだ23歳だし、競技年齢の伸びてきた競泳では、まだまだやれるんじゃないでしょうか。

5月26日
IOCのオズワルド理事によると、遅れていたアテネ五輪の準備も軌道に乗った、とのこと。数ヶ月前には開催も危ぶまれるほどの遅れ…なんて言われてたわりには、あっさり軌道に乗るもんだなあ…。もしかして、あれはアテネ側のお尻を叩くための言葉だったのでしょうか(笑)。

5月25日
ハンマー投げの綾真澄選手が、またも日本新! つい半月前に出した記録を4cm更新する66m27をマークしました。このままコンスタントに好記録を出せるようになれば、世界陸上や五輪での「ハンマー投げで、男女揃ってメダル獲得」なんていうニュースも期待できるかも?
力持ちの娘はやはり力持ち? メキシコ五輪銅メダリスト・三宅義行さんを父に持つ三宅宏実選手が高校新で3位に入りました。三宅さんといえば、過去の名選手を特集した番組でもたびたび取り上げられている有名人。その娘さんは、現在試合のたびに高校記録を更新している、超有望株なんだそうです。目指すはやはり、アテネ五輪でしょうか?

5月22日
五輪銀メダリスト、背泳の中村真衣選手が、今季の主要大会を欠場することになりました。昨年の世界選手権は5位。記録と成績の伸び悩みから、ここはいったん休養して、アテネに向けて仕切り直し…というビジョンのようです。来季はまた、あの積極的な泳ぎで復活してほしいですねー。
北朝鮮が、釜山アジア大会に参加するかも…。開催地が開催地なだけに、ギリギリまでわからないという気もしますけど…。しかし、あの亡命騒ぎがあっただけに、ちょっとタイムリーすぎる話題かも。

5月21日
トップ選手は国体の予選に出なくていいことに…。現在、五輪とアジア大会出場者のみ免除されているのですが、次からは世界選手権出場者にも免除が適用されることになりました。これまではたとえ日本記録保持者でも、国体に出るためには予選を通らなければならなかったんですね。が、日程の都合で予選に出られず、せっかく一流選手が「国体に出たい」と思っても出られない、結果的に低レベルの戦いになってしまう…ということが往々にしてあったのです。でも、これで一級のぶつかり合いが見られることになれば、楽しみな大会がまたひとつ増えるんじゃないでしょうか。

5月20日
なんだか最近、このネタばかりで悲しくなってくるのですが、またもやバレーチームの危機が判明しました。Vリーグ女子のJTが、成績不振から活動断念を検討中だというのです。リーグ最下位で入れ替え戦でも負け、下部リーグ転落が決まったとなれば、親企業としても「そんな弱いチームの面倒なんて見てられない」ってことになっちゃうんでしょうか。日本バレーボール協会では、先日廃部が決定した東洋紡の枠をJTに充てて、リーグ残留→チーム存続、という救済案を出していくようですが…。

5月19日
田村亮子選手は、スペインでの強化合宿に不参加。「治療に専念したい」ということですが、ひざの調子はかなり悪いんでしょうね。手術するかどうかは決まったのでしょうか…? 夏のW杯の代表には選ばれていますが、この出場も微妙のようです。
男子マラソン日本最高記録保持者の藤田敦史選手が、秋のシカゴマラソンへの出場を表明。日本最高の更新を狙うとか。シカゴといえば、昨年ヌデレバ選手が女子の世界最高を樹立した大会です。いつもは風が強くて好記録が期待しにくい(だから、高橋尚子さんはベルリンを選んだ)大会なのに、あのときはほとんど吹かず、絶好のコンディションだったんですよね。今年もそんな条件だといいのですが…。

5月17日
陸上の関東学生対校選手権男子100mで、末続慎吾選手が10秒12をマークして優勝しました。霧雨&気温14.4℃という悪条件を考えると、これはかなりの好記録。5月はじめの競技会で10秒05を出して以来、調子は上がりっぱなしのようです。6月の日本選手権は200mで狙うそうですが、今年中に100か200のどちらかで、日本記録更新はなるのでしょうか?
同じく陸上ネタ。男子1万メートル競歩で吾妻武昭選手が、39分27秒89の日本新を記録しました。

5月16日
2001年度JOC(日本オリンピック委員会)スポーツ賞の最優秀賞に、シンクロの立花美哉/武田美保組が選ばれました。この組は昨年の世界水泳のデュエットで、日本シンクロ史上初の金を獲得。シドニーではかなり惜しい銀だっただけに、あの勝利は胸のすく思いでした。また、優秀賞には世界柔道連覇の井上康生選手が、特別功労賞にはソルトレークのメダリスト清水宏保選手・里谷多英選手と、ハンマー投げ世界陸上銀の室伏広治選手が、新人賞にはフィギュアの世界ジュニアで優勝した高橋大輔選手が選出されています。
ドーハで行われた陸上のグランプリ第3戦で、室伏広治選手が優勝しました。記録は日本新まであと一歩の83m33! 今シーズンは指のケガで出遅れていて、先週の大阪グランプリでも80mに届かなかったのですが、それから数日後にはこの好記録。すでにエンジン全開となったようです。今年はどこまで記録を伸ばしてくれるでしょうか?

5月14日
五輪でのメダル獲得数は、2004年のアテネで25個、2008年の北京では33個。これが、日本オリンピック委員会の目標だそうです。ちなみに前回のシドニーは18個。アトランタよりは増えたものの、25個や、まして33個は遠いなーという感じです。強化の方策としては、「超重点強化種目」を設けるというのですが、肝心なのは強化の内容。的を射たものにしてほしいものです。また、アテネから正式種目となる女子レスリングに期待をかけているようですけど、そう思い通りにいくんでしょうか?
秋の釜山アジア大会の派遣選手数は、663人(またはこれ以下)に決まりました。メダルが有望な種目に絞り込む…という方針によって、当初予定の800人からは大幅に削られることになりましたが、はたして結果はいかに?

5月12日
女子ハンマー投げで、綾真澄選手が66m23の日本新記録をマークしました。綾選手は昨シーズンから日本記録を連発していて、今季も出だしから好調さを持続。この時期に早くも日本新誕生で、今季の活躍がますます期待できそうです。ちなみにこの記録、昨年の世界陸上にあてはめると6位に相当するんですよね。男子に続いて、女子ハンマー投げでもメダルは夢じゃなくなる…かもしれません。
男子バレーの富士フイルム、休部が決定! 富士フイルムといえば古くからの名門で、川合俊一さんなど名選手も多数輩出してきたチームだけに、休部はまさかです。最近はそう強いチームではなくなっていたようですけど…。

5月11日
バレーボールの朝日健太郎選手が、ビーチバレーに転向。西村晃一選手と組んでアテネを目指すそうです。朝日選手といえば、最近はバレーをあまり見てない私でも知ってる有名人。まだ26歳で、引退というのにも早すぎるし…。バレーボールでは、ここのところ連続して五輪出場を逃しているし、やはりビーチバレーのほうが可能性が高い、ということなんでしょうか。その選択については納得できる点も多いのですが、従来のバレーのほうはますます厳しい状況になってしまいそうですねー。

5月10日
アテネ五輪から、体操個人総合の決勝進出者が24人になります。これまでは32人で、1か国最大3人までだったのですが、次からは1か国2人まで。これで、1つの国がメダルを独占することはなくなるわけですね。日本は…強い国から3人出られない、ということは、ちょっとはチャンスが増えたと考えてもいいんじゃないでしょうか。
陸上短距離のオッティ選手(ジャマイカ)が、スロベニアの市民権を獲得。今後、競技会へはスロベニア代表として出場することになるようです。競争の激しい女子短距離界にあって、彼女は40歳にしてシドニー五輪に出場したという、ものすご〜く息の長い選手なんですね。今年はもう42歳になるわけですが、今も現役で走ってるとは…驚きです。

5月8日
日本経済の悪化は、体操界にまで波及…。名門・朝日生命体操クラブも、これまで通りとはいかなくなったようです。運営に当たってきた朝日生命厚生事業団が事業を縮小。総監督の塚原光男氏が「有限会社塚原体操センター」を設立し、朝日生命からの運営委託費と会費でやっていくことになるとか。今までの企業丸抱えとは、ちょっとちがった形態になるようです。ちなみに、選手の所属は変わらないそうですが。
日本テコンドー連盟って、前々から内部でゴタゴタしてたみたいなのですが、ここへきて完全な分裂状態になってしまいました。このままでは、秋の釜山アジア大会への選手派遣もおぼつかないらしい…。選手をさしおいて、幹部がゴチャゴチャと争ってるのは、ものすごーく見苦しいです。なんのための連盟やねん!って感じ。

5月7日
田村亮子選手が、右ひじと右ひざの手術に踏み切るかもしれないです。昨年の世界選手権は、ケガを抱えながら5連覇を果たしたのですが、その後はずっと休養。復活なるかと思われた先日の全日本女子選抜体重別選手権では、1回戦で敗れてしまいました。ケガの具合がどの程度なのかはわかりませんが、田村選手本人が手術を口にしたことから考えて、やはり芳しくない状況なのでしょう。この機会に徹底的に治療して、次の試合では不安のない状況で臨めるようにしてほしいですね。

5月6日
陸上男子100mで、末續慎吾選手が日本歴代3位の10秒05をマーク。末續選手といえば、200mでシドニー五輪、昨年の世界選手権と連続して準決勝まで進出していて、決勝まであと一歩というところまできています。ただ、200mに比べて100mの記録はもうひとつだったのですが、この10秒05で弱点も克服。俄然、決勝進出も視界に入ってきたんじゃないでしょうか。21歳とまだこれからの選手だけに、期待はふくらむばかりです。

5月4日
マラソンの渋井陽子選手が、10000mで日本新記録を樹立しました。タイムは30分48秒89。アメリカで行われた競技会で優勝して、のものなのですが、これはかなり凄い記録です。日本女子の長距離が強いのはご存じだと思いますが、マラソンに比べてトラック種目では、今一歩、世界には届いていませんでした。世界で戦うためには、10000mなら31分の壁を破れるぐらいの選手でないと無理。これまで数々の選手がその壁に挑んできて、徐々に迫ってはきていたのですが、なかなか壁突破には至らなかったのです。ちなみにこれまでの日本記録は、川上優子選手の31分9秒46。渋井選手は、この記録を20秒以上も縮めたことになります。マラソンでも2時間23分台の好記録をマークしている彼女だけに、これからがますます楽しみになってきました。

 トップページ日々の雑記−今日のトピックス・過去ログ夏の競技2002年5月