2005年のトピックス           10

2月27日
競泳の日本短水路選手権最終日、北島康介選手はこの日の男子200m平泳ぎでも2分6秒98で優勝。ただし、50mは世界記録保持者のリソゴール選手(ウクライナ)に敗れて2位となり、3冠達成はなりませんでした。もともと北島選手は200mのほうが得意だし、50mで負けたのは仕方ないかな。しかも、相手は世界記録保持者ですからねー。それでも、北島選手自身はかなり悔しかったようですが。まあ、リベンジは世界選手権で果たしてもらいましょう。
また、背泳ぎの森田智己選手は、50、100、200の3種目すべてで日本記録を更新。この人の伸びかたも恐ろしいくらいです。五輪では100で銅メダルをとりましたけど、今年の世界選手権では、さらに上も狙えそうな気がしてきました。
また、アテネの金メダリスト・柴田亜衣選手は400m自由形でも優勝して、200、400、800の自由形3種目を制覇。背泳ぎの中村礼子選手も3冠を獲得しました。
今大会は、日本新10、タイ1が生まれたとか。夏の世界選手権が楽しみですが、とりあえずはその前の、代表選考会となる日本選手権に注目したいです。ちなみに、この日行われたのは短水路(25m)ですが、4月は長水路(50m)で行われます。お間違えなきよう。
陸上の横浜国際女子駅伝で、日本が2時間13分40秒の大会新記録をマークし、3年ぶり9回目の優勝を果たしました。2位はロシア、3位はエチオピアでした。
この大会では、一時は毎年のように日本が優勝していたのですが、他国が力のある選手を派遣してくるようになって、ここのところは少し優勝から遠ざかってたんですね。が、今回は、2区の加納由理選手が区間新の走りでトップに浮上すると、3区・大越一恵選手、5区・佐藤由美選手も区間賞をとって、アンカーの土佐礼子選手に渡ったときは「勝負は決まった」状態。土佐選手はゴールまで悠々とした走りを見せ、1番でゴールテープを切ってくれました。
日本は、マラソンには次々とい選手が現れるのですが、トラックがイマイチ。1990年代の後半には、世界陸上でも、常に3人とも決勝に残るくらいの実力はあったのに、ここのところは停滞気味なのです。特に5000mは、A標準の突破すら難しくなっています。唯一、突破していた福士加世子選手も、昨年からはどうも不調のようだし…。せっかく、今回好記録を出したんだし、これをきっかけにトラック陣にも活気が出てくればいいんですけどねー。
陸上の熊日30kmロードレースで、松宮隆行選手が1時間28分0秒の世界新で優勝しました。松宮選手は2年前にもこの大会で1時間28分36秒の世界記録を出しているから、よっぽとこのコースと相性がいいんでしょう。ただ、松宮選手の場合(双子の弟さんも)、それ以降でタイムが落ちるんですよね。そのへんを克服できればいいんですけど、それが難しいんでしょうねー。

2月26日
競泳の日本短水路選手権第1日、北島康介選手が100m平泳ぎで57秒95の短水路日本新をマークして優勝しました。先週の公約?どおりの結果に、「有言実行の男」は健在だと改めて実感…。今年は、長水路の(というか、いわゆる普通の)世界記録も塗り替えてくれるでしょうか。
また、女子200m背泳ぎは、中村礼子選手が短水路世界記録にあと0秒41と迫る、2分4秒03の短水路日本新をマーク。中村選手は昨年からずっと上昇気流に乗っていて、勢いは止まらない感じです。それから、女子800m自由形はアテネ金の柴田亜衣選手が勝って、こちらもまだまだ成長中なのがうれしいところ。そのほか、女子400m個人メドレーの藤野舞子選手が4分34秒51の、女子200mバタフライの中西悠子選手が2分4秒71の、それぞれ短水路日本新を出して優勝しています。
競泳陣は、今年も強さを発揮してくれそうですね。
陸上女子棒高跳びのエレーナ・イシンバエワ選手(ロシア)が、またも室内世界記録を更新しました。2月2日に4m87、18日に4m88、そしてこの日は4m89…。1cmきざみの更新は、あの「鳥人」セルゲイ・ブブカ氏を彷彿とさせるものがあります。でも、あまり出し惜しみしないで、本当に力のあるときに、もっと上の記録に挑戦してほしいんですけどねー。ブブカ氏は、こうやって1cmきざみで更新しているうちに、競技力が衰えちゃったような気がするんですよね。だから、「限界まで挑戦してくれてたら、いったい今の世界記録はどれくらいだったんだろう…」って思ったりしますね。

2月22日
マラソンの山口衛里選手が、ついに現役を引退することになりました。シドニーのかかった東京国際女子マラソンで、すばらしい走りを見せて代表入りを果たし、五輪では転倒しながらも7位に入賞しました。ただ、その後はずっと故障に悩まされていて、結局満足な走りができないまま、現役を退くこととなりました。
やっぱり、残念ですね。彼女の東京での走りには驚かされたし、その後の、日本女子マラソンが高速化するきっかけを作った…といっても過言じゃないですから。山口選手が22分台で走るまで、みんな「そんな記録は高橋尚子選手にしか出せない」と思いこんでいたところもあったんですね。そんな思いこみをうち破ったというか、その功績は大きかったと思います。
でも、できれば、復活のレースを見てみたかったですけどねー。4月からは運動学やスポーツ医学を勉強するそうですが、いずれは指導者? それともトレーナーなどを目指しているのでしょうか? 経験を生かして、故障しにくい選手を育ててほしいですね。

2月21日
イギリスの新聞「ガーディアン」によると、2012年の夏季五輪に立候補している5都市(パリ、ロンドン、ニューヨーク、モスクワ、マドリード)のうち、今のところはパリが優勢なんだそうです。ニューヨークは苦戦…というのは聞いてたんですが、それ以外の4都市ではパリとロンドンが有力で、中でもパリのほうが評価が高いんだとか。ただ、これはあくまで「イギリスの新聞」の記事だし、自国の関係者にハッパをかける意味もあるのかもしれません。
それにしても、5都市に絞り込まれたときから、「えらく華やかなラインナップだなー」なんて思っていたのですが、その中で勝つのはどこなんでしょう。開催地は、7月にシンガポールで開かれる国際オリンピック委員会の総会で決まります。

2月20日
青梅マラソンの男子30kmは、沖野剛久選手が1時間31分37秒で初優勝。注目された藤原正和選手は、48秒遅れの2位となりました。途中までは藤原選手が引っ張ってたんですけど、途中でエネルギーが切れてしまったみたいですねー。追いついた沖野選手が、逆に25km付近から引き離して、そのまま逃げ切りました。
ただ、正直「沖野剛久って、だれ?」って感じでした。中国電力の選手だそうですが、長距離の強豪選手がひしめく同チームに、こんな選手いたっけ?って…。が、それもそのはず、全国実業団駅伝には、これまで一度も出場したことがないのだとか。うーん、強いチームにいると、なかなか表舞台に出るチャンスはないけれど、その分地道に力はつけている…ということでしょうか?
これでボストンマラソンに派遣されるということですが、海外の強豪に混じって、42.195kmをどんなふうに走ってくれるでしょうねー。
競泳短水路の東京都記録会で、中村礼子選手が2分4秒77の短水路日本新をマークしました。これまでの記録は、萩原智子選手の2分5秒10。アテネで銅を獲得し、今回は日本新と、完全に萩原選手を超えつつあるなーという感じです。コーチによると、「来週の日本短水路選手権では世界記録を狙っていく」らしく、このままいけば夏の世界水泳では、アテネよりさらに好成績も期待できそうです。
また、男子100m平泳ぎでは北島康介選手が、日本記録まで0秒51と迫る58秒74を記録。練習不足だとは思えないタイムで、1週間後が楽しみになってきました。
日本水連は2004年度の最優秀選手に、北島康介選手(アテネ五輪の平泳ぎ2冠)と、柴田亜衣選手(同女子800m自由形金)を選びました。金メダリスト2人ということで、至極順当…という感じです。北島選手は、すでに好記録を連発してますけど、柴田選手のほうはいつごろから元気な泳ぎが見られるでしょうか。
陸上の千葉国際クロスカントリー、一般女子6kmで山中美和子選手が優勝しました。ここ2年ほど故障で低迷していた山中選手ですが、1月の都道府県女子駅伝ではまずまずの走りを見せてくれたし、今回の優勝で完全復活したかなーという感じです。マラソンにも意欲を見せているようですが、とりあえず、今はそんなに長い距離には挑戦しないでしょう。この大会は、世界クロカンの代表選考を兼ねているんですけど、代表の座は堅いかな? 夏の世界陸上の代表争いにも、からんできそうですね。
なお、一般男子4kmは19歳の上野裕一郎選手が、12kmは仙台育英高校のサムエル・ワンジル選手が勝っています。高校生に勝てない…となげいても仕方ないんでしょうねー。
自転車のW杯第4戦、チームスプリントで日本チーム(成田和也、渡辺一成、及川裕奨)が2位に入りました。この大会には、優勝候補筆頭のフランス以外、有力国は不参加だったそうで、そういう点では運が良かったともいえるでしょう。
日本は予選を2位で通過し、フランスとの1−2位決定戦へ進出。ただ、さすがにフランスには歯が立たなかったようです。うれしいけれど、実力の差を思いしらされた2位だったのではないでしょうか。
それでも、五輪銀のメンバーが1人もいない状態で2位に入れるというのは、全体のレベルが高い証拠ですよね。できれば、個人種目でもどんどん活躍できるようになればいいですねー。
柔道のドイツ国際最終日、男子100kg超級の棟田康幸選手と女子70kg級の渡辺美奈選手が3位となりました。女子78kg級の松崎みずほ選手と女子78kg超級の薪谷翠選手は3位決定戦で敗退。また、男子81kg級の塘内将彦選手は4回戦で、100kg級の穴井隆将選手は2回戦で、90kg級の矢崎雄大選手は1回戦で敗れました。
うーん、前日とあわせて優勝ゼロはツライですねー。もちろん、個々のレベルもあるし、全員が優勝可能とはいわないけれど…。特にこの日の棟田選手には、優勝してほしかったですね。
ご記憶の方も多いと思いますが、棟田選手は重量級3選手での五輪切符争いに敗れて、結局アテネには行けなかったんですよね。で、選考会で棟田選手を破った鈴木選手が、五輪でも金メダルを獲得したわけで…。でも、棟田選手だって03年の世界選手権では最重量級で金をとってる選手だし、五輪に出てれば当然金メダル候補だったんですよね。だからこそ、ここでは負けないでほしかったなーと…。もちろん、体調だってあるし、出る試合をすべて勝つのは難しいでしょうけど、ね。
飛び込み競技ならミキハウス…とまではいかなくても、ここの所属になっている選手はかなりいたのですが、残念ながらそれも3月までとなりました。現在、同社ではスポーツ部門の縮小を進めているそうで、アテネ五輪11位、01年世界水泳銅の宮崎多紀理選手、同じく01年世界水泳銅の大槻枝美選手との契約を、打ち切ることにしたそうです。世界選手権のメダリストでも、こんなに簡単に切られてしまうのがなんとも…。早く次のスポンサーが見つかればいいのですが。
いっとき、企業の廃部が相次いでいたのも、このところ少し収まってきたかなーと思ってたんですけどねー。ミキハウスといえば、水泳、陸上、柔道、卓球、アーチェリーなどなど、いろんな競技の選手が所属してて、五輪代表もかなり多いのですが…。たしかに、ひとつの企業が支援するには、少し多くなりすぎたのかも。おそらくは、またどれかの競技を切ってしまうんでしょうか。時代の流れとはいえ、厳しいですね。
国際ラグビーボードのミラー会長によると、現在五輪競技にはなっていないラグビーですが、7人制での復帰を目指しているそうです。これは、以前から聞いていたのですが、来日時に改めて表明したよう。ラグビーというのは本来は15人制ですが、7人制も最近は行われるようになって、アジア大会でも7人制、15人制の両方が実施されています。五輪の参加人数を絞ろうとする動きがある以上、少ない人数でやるほうが、採用されやすいのは当然でしょうし。
会長がアピールするのは、世界的なスポーツとして観客の興味をひく、小国でも大国に勝つ可能性がある、サッカーのグラウンドを使用できる…などです。とりあえず、サッカー会場を使用できる点は、ポイントが高いかも。
野球が廃止されるかもしれないのは、競技場が特殊で五輪後に利用できない…という理由も大きいですからね。ラグビーがもし採用される方向に動けば、危ないのはまちがいなく野球でしょうねー。そうなると、日本にとってはメダルがかなりの確率でとれる競技がなくなって、現時点では、メダルがほとんど絶望的…というよりは、出場権獲得さえ危ない競技が採用されることになるわけですよね。果たして、結果はいかに?

2月19日
競泳の北島康介選手が、短水路の冬季東京都記録会に出場。50m平泳ぎでは27秒30と、北島選手自身の持つ27秒27の日本記録に迫る泳ぎを見せてくれました。それでも、本人曰く「練習不足」とのこと。きっちり仕上げてきたら、日本新は確実みたいですねー。26日からの日本短水路選手権で、記録誕生となりますか?
4月末から中国で行われる、卓球世界選手権の代表選手がすべて決まりました。男子は、世界ジュニアの男子ダブルスで優勝した水谷隼選手が、日本男子では史上最年少(大会時15歳10か月)で代表となるなど、10代選手3人が代表入り。男子にも注目が集まりそう…かな? 代表選手は次のとおりです。
男子…吉田海偉、坂本竜介、岸川聖也、高木和卓、水谷隼。女子、平野早矢香、、梅村礼、福原愛、金沢咲希、藤井寛子、藤沼亜衣(藤沼選手はダブルスのみ)。
柔道のドイツ国際、女子63kg級の谷本歩実選手、女子52kgの横澤由貴選手は、ともに決勝で敗れて準優勝となりました。谷本選手は、アテネ五輪ではぶっちぎりで優勝したんですけどねー。今回も、決勝まではすべて一本勝ちで勝ち上がってきたのですが…。どんなに強くても、常に勝つのはやっぱり難しいということでしょうか。
また、女子48kg級の福見友子選手は3位に入りましたが、男子60kg級の平岡拓晃選手は2回戦で敗退。男子73kg級の高松正裕選手、男子66kg級の西野公章選手、女子57kg級の宮本樹理選手は、いずれも初戦で敗れています。

2月18日
今年の8月28日〜9月4日に、日本で初めてボートの世界選手権が開催されるのですが、その代表選手48人(男子35人、女子13人)が早々に発表されました。アテネ五輪の男子軽量級ダブルスカルで6位に入賞した武田大作選手と浦和重選手、女子軽量級ダブルスカル代表の岩本亜希子選手、内山佳保里選手などとなっています。あとは、男子2名が後日の選考で追加されるとか。
それにしても、全部で50人というのはすごいですよねー。なんと、いつもの5倍の人数なんだそうです。アテネで武田/浦組が6位に入賞したりと、ひそかにがんばっているこの種目、このあたりで少し注目を浴びてほしいものです。
陸上女子棒高跳びで、ロシアのイシンバエワ選手が、4m88の室内世界新をマークしました。男子の棒高跳びは、当分世界記録が更新されることもないでしょうけど(なんせ、ブブカ氏の記録がすごすぎるので)、女子は、五輪種目として採用されてから日が浅いこともあって、年に数回は記録が誕生してます。とはいえ、最近はこのイシンバエワ選手が、1人で更新しているようなもんですけどね。それにしても、だんだん男子の記録に追いついてきたなぁ…。

2月17日
柔道の横澤由貴選手が、昨年2月のフランス国際に出場した際、禁止薬物に陽性反応を示して、6月に国際柔道連盟から厳重注意を受けていたとのこと。「プレドニゾロン」という物質だそうですが、ごく微量だったことと、競技力を向上させるものではないことから、アテネ五輪への出場に支障はなかったそうです。
これは、アレルギー性疾患、皮膚炎、ぜんそくなどの薬に含まれるそうですが、横澤選手にはそれらを必要とする理由もなく、摂取した覚えもないそうです。対戦相手になにか持病があって薬を使っていた場合は、試合中に付着するかもしれないとのこと。横澤選手にとっては「とんだとばっちり」というところでしょうか。
ただ、今回は、競技力の向上には関係なくて注意ですみましたけど、そうでない場合はどうなってしまうんでしょう? 下手をすれば2年間の出場停止になってしまうんだし、どうにかしてほしいもんです。

2月16日
高橋尚子選手の、名古屋への挑戦がなくなりました。現在、徳之島で行っている合宿を、3月下旬まで延長することにしたそうで、必然的に名古屋へ出ることはなくなった…というわけです。たしかに、これ以上故障したら選手生命の危機だし、小出さんが慎重になるのも無理はないかなぁ。ただ、どんどん実戦から遠ざかってしまうのも不安なのですが…。高橋選手自身は春の海外マラソンを望んでいるようですが、小出さんは秋を想定しているみたいです。どちらにしても、もう一度、あの胸のすくような走りを見てみたいもんですねー。

2月15日
ロシアの競泳選手、アレクサンドル・ポポフ選手が、ついに引退することになりました。1992年のバルセロナ五輪に出場して以来、ずっと世界トップクラスで活躍してきて、しかも種目が自由形短距離ですからねー。30を過ぎても通用する…というのは驚きでした。五輪や世界選手権で、いつも決勝の8人に残っているのを見て、ひたすら日本を応援する私でも敬意を覚えましたもん。
でも、さすがに33歳となると、力も衰えてくるものでしょうか。五輪を終えて区切りもついたことで、引退を決意したんでしょう。本人が語ったところによると、「人生でほかのことに取り組む時期がきた」とのことです。今後は、どういう道に進むんでしょうか。
あと、いまだ破られていない、ポポフ選手の持つ50m自由形の世界記録21秒64は、いつかだれかが超える日がくるのでしょうか?

2月13日
東京国際マラソンは、大本命・高岡寿成選手が2時間7分41秒でぶっちぎりの優勝を果たしました。これは、予想していた結果ではあるけれど、正直、ここまで走れるとは思ってなかったです。とにかく、高岡選手の強さだけが光ったレースでした。
レース前に、「東京のコースで日本新を目指す」という談話が出ていたのですが、これはいくらなんでも無謀だと思ったんですよね。ご存じの通り、東京のコースは後半に急な上りがあって、ここに来るまでにスタミナが残ってないと、ペースががくっと落ちてしまうんですよね。ただでさえ記録が出にくいコースで、その記録を目指すとは…ってな感じだったのですが…。高岡選手の希望のペースで走ってくれるペースメーカーまでつくことになって、これは本気で日本記録を出すつもりなんだ、と思いましたね。
そして、レースは5km15分を切るペースで進み、途中、ペースメーカーの速度が鈍ると、高岡選手が横に並んでペースアップを要求する…という状態に。それでもペースが上がらないと見るや、23km過ぎで早々にスパートし、あとは独走でゴールまで行ってしまいました。
私が驚いたのは、35km以降のラップタイムが表示されたときですね。上りにさしかかる手前のものでしたが、たしか35〜36km、36〜37kmのどちらも、1km3分を切ってたんですよ。ここへきて2分台で走れるとは…。しかも、そのあとの上りも1km3分と数秒でカバーして、あまりの凄さに本当に目を丸くしてしまいました。ここまで走れたら、そりゃ「日本記録を目指す」なんていう言葉も出るはずですよね。よっぽど自信があったんだろうなー。
こうなると、残念だったのがペースメーカーの人選です。結局、設定どおりのタイムで走れたのは、最初の10kmだけ。でも、あのあたりは下りが続いてるから、走れて当然ですもん。あのあとも、せめて5kmを15分ちょうどでカバーしてくれてたらなぁ…。わざわざペースメーカーをつけるぐらいだったら、もうちょっとまともな人にしてほしかったです。
まあ、記録はまた、もう少し簡単なコースで狙ってもらえればいいか…と思うことにして、とにかく高岡選手の、世界陸上での走りを楽しみにしておくことにします。
今日は、東京国際マラソンの日です。いうまでもないことですが、注目は当然、高岡寿成選手に集まってます。確実と思われたアテネを逃し、今回はどういう走りを見せてくれるのか…。長距離ランナーとしての力は、間違いなく日本男子で一番。その実力に見合ったレースが見たいですね。とりあえず、世界陸上の代表だけは決めてほしいです。

2月7日
マラソンの千葉真子選手が、小出義雄氏のもとを離れたそうです。今後は、自分で計画を立てながら競技を続けていくとか。
秋の東京国際では、後半に思わぬ失速をしてしまったりして、なにか考えるところもあったのでしょうか。最近は選手生命も延びているし、28歳は全然老け込む年じゃないんで、心機一転、新たな気持ちで競技に取り組んでほしいです。
3月の名古屋出場を目指すそうなので、また元気に走る姿を見たいですね。

2月6日
別府大分毎日マラソンは、入船敏選手が2時間9分58秒で優勝し、世界陸上の代表候補に名乗りを上げました。風のせいもあって、後半の落ち込みはかなりのものでしたが、ほかの選手はそれ以上に減速してしまいましたね。
まず、最も注目されていた小島忠幸選手は、後半失速するクセが出て25km過ぎで後退。昨年のびわ湖で好結果を出して、少しはそのクセも改善されたかと思ったんですが、また元に戻ってしまいました。やはり、後半までもたない選手なのかなぁ…。途中まではいい感じなのに、本当にあっというまに失速しちゃうんですよね。その度合いがあまりにも激しいので、いつも首をひねってしまうのですが…。
また、今回が初マラソンの大島健太選手は、駅伝などで売り出し中のスピードランナー。が、最後まで入船選手についていたにもかかわらず、スパートされて置いていかれると、もうだめでしたね。結局、ゴールすることすらできず、途中棄権に終わってしまいました。
2位に入ったのは、なんと一般参加のウエストコット選手(オーストラリア)で、森下由輝選手が後半に順位を上げて3位に入りました。
毎回マラソンを見るたび、後半に落ち込まない選手が現れないものか…と期待するんですが、あまり現実になったためしがないんですよねー。それだけ30km過ぎてからが、難しいってことなんでしょうね。
今日のマラソンは、注目度はそれほど高くない「別大マラソン」。新人のためのレース…という感じが強いのですが、興味深い選手もけっこう出場するみたい。昨年、惜しいところでアテネの代表を逃した小島忠幸選手、箱根で活躍した野口英盛選手、トラックのスピードランナーのイメージが強い入船敏選手、昨年あたりから急激に伸びてきた大島健太選手…。だれか、びっくりするような走りを見せてくれないかなー。あと、ペースメーカーとして 早田俊幸選手と奈良修選手が出るんですよねー。懐かしい顔が、先頭を引っぱってくれそうです。
香川丸亀ハーフマラソンの女子は、小鳥田貴子選手が1時間09分34秒で優勝。2位に橋本康子選手が入りました。小鳥田選手は、いつも人の後ろについて、そこそこの走りは見せてくれるのですが、今一歩、飛躍しきれない選手なんですよね。消極的なレース運びが目立つのが、ちょっともどかしい感じがします。今年は少し、積極性も出してほしいもんですが。
また、一般の部に出場した野口みずき選手は、1時間13分07秒で走って、トレーニング次第ではすぐに仕上げられそうなところを見せてくれました。次のレースは、やっぱり秋のベルリンなんでしょうか?
柔道のフランス国際最終日、女子78kg超級は塚田真希選手が優勝しました。アテネでは、不可能だと思われていた最重量級での金を獲得し、自信もついたのかな。決勝でも一本勝ちを収め、文句なしの優勝だったようです。
ただ、同じくアテネの金メダリスト、女子70kg級の上野雅恵選手は、決勝でオランダのボス選手に敗れてしまいました。外国選手にはめっぽう強い上野選手なのですが…。さすがに、すべての国際試合で勝ち続けるのは、かなり難しいことなんでしょうね。

2月5日
柔道のフランス国際第1日、女子48kg級の北田佳世選手、女子63kg級の上野順恵選手、男子66kg級の秋本啓之選手のが優勝しました。3人は、いずれもアテネには出場していない選手。北田選手は長らく谷亮子選手の陰に隠れているし、上野選手もかなり有力な代表候補だったのですが、選考会で敗れて涙をのみました(ちなみに、五輪金の上野雅恵選手の妹さんです)。今年の世界選手権の代表選考には、一連の国際大会の結果がかなり重視されるのですが、果たして彼女らは、次は代表の座を掴むことができるのでしょうか?

2月4日
1968年のメキシコ、1972年のミュンヘン両五輪に出場し、「種目別のスペシャリスト」と呼ばれた体操の中山彰規さんが、国際体操殿堂入りすることになりました。日本からの殿堂入りは8人目だそうです。中山さんは二度の五輪で、なんと6個の金メダルを獲得したそう。さすがに私もお名前を聞くだけの存在で、解説などできるはずもないのですが、どんな種目でメダルをとったかだけでも調べてみました(以下、国際オリンピック委員会のオフィシャルサイトより)。
まず、1968年のメキシコ五輪では、団体…金、個人総合…銅、鉄棒…金、平行棒…金、つり輪…金、床…銀、1972年のミュンヘン五輪では、団体…金、個人総合…銅、つり輪…金、床…銀、だそうです。
特にメキシコでの強さは、ものすごいものがありますよねー。これだけ種目別で金をとれる人なら、個人総合で優勝してもおかしくないと思いますが、それが銅にとどまってるあたりが「種目別のスペシャリスト」と呼ばれるゆえんなのでしょうか? よっぽど跳馬とあん馬が苦手だったのかなぁ…。
今の日本も復活したとはいえ、さすがにここまでの強さはないですよね。いつかまた、現れてくれないかなーというのは、やはり無理な願望なんでしょうか。
卓球の世界選手権、女子のシングルス代表には、すでに全日本優勝の平野早矢香選手と、世界ランキング上位の梅村礼選手、福原愛選手が決まっていますが、この日に行われた代表選考会で1位となった金沢咲希選手が、新たに代表に追加されました。なんか、聞いたことがない選手だなーと思ったら、中国出身で、昨年7月に日本国籍を取得したばかり、とのこと。当然、日本代表として大きな大会に出場するのも、次が初めてということですね。
残りのシングルス1枠は、19日の常務理事会で決まるとか。愛ちゃん効果もあって、卓球の注目度は高まる一方だし、世界選手権もけっこうテレビで取り上げてくれそうですよねー。

2月3日
卓球の世界選手権女子代表には、すでに先日の全日本で優勝した平野早矢香選手が決まっていますが、これに梅村礼選手と福原愛選手も加わることになりました。今月の世界ランキングで、梅村選手が23位、福原選手が30位となり、協会が定める女子代表選考基準(2月の世界ランキング上位2人)を満たしたためです。至極順当な結果ですねー。残りの枠は二つは、1日からの女子代表選考会などで決まることになっていますが、だれが加わるのでしょうか?

2月2日
佐藤敦之選手が、この冬のマラソン出場を断念することになりました。当初は13日に行われる東京国際への出場を目指していたそうですが、疲労が重なったことで休養を優先させる考えです。次は、秋の海外レースになる予定とか。
東京国際に佐藤選手が出ないのは残念ですが(やっぱ「微笑み走り」を期待してしまうので)、高岡寿成選手も出るし、見どころはまだまだありそうです。

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