2005年のトピックス           10

9月5日
4日にアメリカのバージニア州で行われたロックンロール・ハーフマラソンで、高橋尚子選手が4位となりました。優勝はできませんでしたが、まだ調整途中だし、1時間10分30秒の記録はそう悪いものでもありません。レースで勝ったキダネ選手(エチオピア)は実力のある選手ですが、それでもタイムは1時間9分48秒ですからね。キダネ選手が15km過ぎにスパートして、それについていけなかったということですが、途中まではつけて、ゴールタイムも1分以上離されなかったし、いろいろと収穫はあったんじゃないでしょうか。
なお、日本選手では長尾育子選手も出場し、1時間10分13秒で高橋選手よりひとつ上の3位に入っています。

9月4日
競泳男子100mで、佐藤久佳選手がまたもや自己の持つ日本記録を更新しました。日本学生選手権最終日、この大会の初日に、リレーの第一泳者として49秒73の日本新を記録していたのですが、この日の男子100m自由形決勝では、それを0秒02縮める49秒71をマーク。もちろん、文句なしの優勝を飾りました。「まぐれでないことを証明したかった」とのことですが、確かにこう連発されたら、だれも「まぐれ」なんていえないでしょう。これからも順調に記録を伸ばしていってほしいです。48秒台を出せば、五輪や世界選手権の決勝も見えてくるし、メドレーリレーでも「銅より上」が現実になってきますから。
ボートの世界選手権最終日、日本勢は女子軽量級4人スカルと男子かじ付きフォアの決勝に出場しましたが、ともに6位に終わりました。決勝は6艇で争われるので、一番下…ということですね。一部の選手はかなり強くなってきたけど、全体の底上げにはまだ時間がかかりそうです。また、男子軽量級ダブルスカルの武田大作/須田貴浩組は8位となっていのす。
陸上のアジア選手権最終日、女子800mの杉森美保選手が2分1秒84で優勝し、1500mとの2冠を達成しました。また、男子400m、1600mの両リレーでも優勝。リレーを二つとも勝てたのはうれしいですねー。そのほか、男子200mの吉野達郎選手は20秒68で、走り高跳びの醍醐直幸選手は2m23で2位となっています。

9月3日
ボートの世界選手権第6日、男子軽量級シングルスカルで浦和重選手の7位が決まりました。7−12位決定戦に出場した浦選手は、1着でゴール。決勝に出場できなかったのは残念ですが、力は出してくれたと思います。女子ダブルスカルの河崎恵理/玉川由紀組は10位でした。また、2艇のみの出場となった男子軽量級エイト決勝で、日本は2着となり、銀メダルを獲得しました。
ところで、第3日のところで浦選手が世界最高をマーク…と書いたのですが、結局のところ、この大会でマークされた世界最高は、すべて取り消されることになってしまいました。強い水流の援護で、ほかにも世界最高が連発され、「これは認められない」となったようです。浦選手が出した記録も、翌日にあっさりと更新されてしまったらしく(しかも5秒以上!)、これは仕方のない措置ですよね。
浦選手や武田大作選手には、また記録をねらっていってほしいです。でも、その前にやはり、常時決勝に進めるような力が必要ですね。
陸上のアジア選手権第3日、男子400mで17歳の金丸祐三選手が、46秒04のタイムで見事に優勝しました。日本人の男子高校生が優勝するのは、大会史上初だそうです。しかも、最後の直線で5人が横一線に並んだところから、抜け出してきたというから、もう「ただ者じゃない」って感じです。今季、日本選手権で優勝するなど、めきめきと頭角を現してきた金丸選手ですが、この伸びは当分止まりそうにないですね。
男子棒高跳びは澤野大地選手が5m40で優勝。勝負が決まったあと、5m60に挑んだのですが、そこで手を負傷したため競技を終了したそうです。大事なければいいのですが。そのほか、男子三段跳びは石川和義選手が16m88で2位、女子400mの丹野麻美選手は52秒91で3位、ハンマー投げの室伏由佳選手も62m62で3位でした。

9月2日
競泳の男子100m自由形で、ついに日本人が50秒の壁を破りました。日本学生選手権の400mリレー予選で、日大の第1泳者・佐藤久佳選手が、49秒73の日本新をマーク。まだ18歳の大学1年生が、やってくれましたねー。
昨シーズンまでは個人メドレーを主にやっていたそうですが、ジュニアオリンピックで自由形の高校新をマークし、路線を変更。7月の世界選手権にも出場しました。今回も調子がかなり良かったので、記録ねらいで第一泳者に起用したとのこと(リレーでも第一泳者の場合は、個人の記録として認められます)。見事にそれに応えましたね。
ちなみにこのタイム、世界選手権の予選にあてはめると16位タイだそうで、ギリキリ準決勝に進出できるレベルなんですよね。世界はまだ遠いけど、でも、確実に近づいていってますよね。
卓球のアジア選手権最終日、日本勢でただ1人ここまで残っていた福原愛選手ですが、女子シングルス準々決勝で世界ランク2位の牛剣鋒選手(中国)に1−4で敗れ、メダル獲得はなりませんでした。団体とダブルスでは銅をとれても、やはりシングルスでとるにはまだ実力不足、ということなんでしょうか。けど、女子シングルスで勝ったのは、世界ランキング15位の林菱選手(香港)で、それを聞くと福原選手にも可能性はあると思うんですよね。ただ、中国系選手にはどうも弱いので、そのへんを克服してほしいです。
男子シングルスは、世界ランク1位で世界チャンピオンの王励勤選手(中国)が優勝しています。
ボートの世界選手権第5日、男子軽量級ダブルスカル準決勝に出場した武田大作/須田貴浩組は、2組4着となって決勝には進めず、7−12位決定戦に回ることになりました。3着に入れば決勝に進めたのですが、中盤からスピードが落ちてあと一歩及ばなかったようです。そのほか、男子軽量級かじなしフォア、女子軽量級ダブルスカルの福田真穂/青山恭子組が準決勝に臨みましたが、いずれも決勝進出はなりませんでした。
陸上のアジア選手権第2日、男子100mで末續慎吾選手は10秒42の2位となり、優勝することはできませんでした。朝原宣治選手は10秒57の4位でした。優勝はゲス選手(サウジアラビア)で10秒39。全体に、やけに記録が低調ですが、条件がかなり悪いのでしょうか? 世界陸上の疲れがあったとしても、もう少しいい記録は出せると思うのですが…。
男子110mハードルの内藤真人選手は13秒90で4位、ハンマー投げの土井宏昭選手は68m50で3位でした。女子100mハードルの池田久美子選手は13秒54で3位、円盤投げの室伏由佳選手は56m23で4位となっています。
アテネで行われたビーチバレーのワールドツアー、男子の朝日健太郎/渡辺聡組は敗者復活2回戦で敗れて17位でした。女子の楠原千秋/浦田聖子組は、前日に行われた敗者復活3回戦でオーストラリア組に惜敗し、13位となっています。

9月1日
ボートの世界選手権第4日、男子軽量級シングルスカルで前日に世界最高記録をマークしていた浦和重選手ですが、準決勝は2組4着で決勝進出はなりませんでした。終盤まで上位争いをしていたそうですが、決勝へ進出できる3着には入れず…。予選、(敗者復活戦)、準決勝、決勝と勝ち抜いていくには、当たり前のことですが、やはりすべてのレースを全力で行くわけにはいかないんですよねー。今後は、八分の力でも準決勝へ進めるよう、力をつけてほしいです。
なお、ほかの日本勢ですが、男子ダブルスカルは18−19位決定戦に、女子軽量級シングルスカルの林真奈美選手は13−17位決定戦に回っています。
卓球のアジア選手権第6日、女子ダブルス準決勝に進んだ福原愛/藤沼亜衣組は、中国の郭躍/牛剣鋒組に1−4で敗れました。相手は世界ランク2位と5位のペア。さすがに実力の差は大きかったようです。福原選手にとっては、団体に続く銅メダル獲得ですが、銅から銀へ上げるのはかなり大変なようです。
男子シングルスの水谷隼選手は、3回戦でアテネ五輪銀の王皓選手(中国)を4−2で破る快挙を見せましたが、4回戦では李静選手(香港)にフルセットの末敗れました。卓球だけではないのですが、金星をあげても、その勢いを持続させるのは難しいようです。また、吉田海偉選手も4回戦まで進んだものの、梁柱恩選手(香港)にストレートで敗れました。
この日でダブルス3種目は終了。男子ダブルスは高礼沢/李静組(香港)、女子ダブルスは郭エン/劉詩ブン組(中国)、混合ダブルスは王励勤/郭躍組(中国)が優勝しています。
陸上のアジア選手権第1日、女子1500mで杉森美保選手が4分12秒69の大会新で優勝しました。小林祐梨子選手も約2秒遅れで3位に入りました。女子10000mの佐藤由美選手は33分42秒11と、少々物足りない記録で2位。男子100mの末續慎吾選手と朝原宣治選手は、いずれも決勝進出を決めています。
ロンドン五輪からソフトボールを除外するか否かの投票で、賛否同数だったにもかかわらず除外が決まった件について、ロンドン五輪調整委員会の委員長である国際ボート連盟の会長が「再投票または見直しの可能性を検討中」と語ったそうです。同氏によると、除外の撤回を求める国際ソフトボール連盟の会長と、IOCのロゲ会長が前日に話し合いを持ったそう。結果はどうなるんでしょうか。
柔道では、今月8日から始まる世界選手権より、ビデオ判定システムを試験導入する予定だったのですが、結局は来年の世界ジュニア選手権まで延期することになったそうです。ビデオの映像を必要に応じて技の判定に活用…というシステムだそうですが、導入するのになにか支障があるんでしょうか?

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