2005年のトピックス           10

5月31日
2007年に大阪で行われる世界陸上は、男子マラソンで幕を開けそうです。組織委員会では、初日に男子、最終日に女子のマラソン実施を希望しているとか。通常、五輪や世界陸上などの大きな大会では、男子マラソンが最後になるんですけど、やっぱ「いい結果で締めくくりたい」ということなんでしょうねー。
なお、スタート時間は大阪の猛暑を想定して、朝7時になる予定だとのこと。男子は、女子にくらべてあまり期待をかけられてないでしょうけど、ここで少しでもいい結果を出して、あとの種目に勢いをつけてほしいですねー。

5月30日
この日北京を訪れた、国際オリンピック委員会調整委員会の副委員長によると、中国での反日行動の広がりについて、「中国政府は既に措置を講じている」と語ったとか。とりあえず中国側は、日中関係の改善へ向けて努力している…という姿勢は見せたようです。
正直、本当に改善する気はあるのかなぁという気はするのですが、中国側としても、これ以上評価を下げたくはないでしょうからねー。だれだって、他国の選手に国民がいやがらせする国なんて、願い下げでしょうから。
調整委員会は、6月2日まで五輪会場の予定地を視察するそうです。準備はすこぶる順調に進んでいると聞いてるし、施設面については問題ないでしょうね。
クレー射撃の世界選手権、男子トラップの小島康男選手は106位でした。W杯でも、クレー射撃の男子はたいてい百位台。同じクレーでも女子は健闘してるし、ライフル射撃もそこそこの成績はとっているのに、なぜにクレーの男子だけはこんなに成績が悪いのでしょうか…。せめて、二桁順位がとれるようになってくれれば…と思うのですが。

5月29日
ビーチバレー女子のワールドツアー2005、第2戦の日本大会で、ブラジルのアナ・ポーラ/シェイリーン組が、同じくブラジルのロレッサ/ジュリアナ組を破って優勝しました。ブラジルって、ビーチバレーがすごく強いイメージがあるんで、優勝は当然なんでしょうけど、日本勢が全然上に行けなかったのはやはり寂しいです。なんせ、日本勢は全員27日までに姿を消してますからねー。
楠原千秋/浦田聖子組が9位に入ったのが最高で、佐伯美香/徳野涼子組は敗者復活2回戦で楠原/浦田組に負けて17位。佐伯選手は、シドニー五輪では4位まで行った実力者なんですけど、一時期お休みしてたのと、当時のペアとは違う…ということで、以前と同じ成績をとるのは難しいようです。インドアのバレーもそうなんですけど、一度落ちたのを復活させるって、なかなかできないんでしょうね。
レスリングのアジア選手権最終日、女子51kg級は坂本日登美選手が優勝、67kg級の坂本襟選手は2位でした。日本は、前日とあわせて金3個、銀3個となり、国別でも優勝しました。ただし、金の数は中国と同じ。銀の数で日本が上に行きましたが、やはりあなどれない存在には違いないですね。
クレー射撃の世界選手権、女子トラップで菊池美恵子選手は21位、井上恵選手は26位でした。井上選手は、アテネ五輪のダブルトラップで5位に入賞してるんですけど、次の五輪ではダブルトラップが実施されないらしく、今季からトラップに転向しています。転向後、早くもW杯で優勝を果たしているのですが、さすがに毎回結果を出せるまでにはなってないんでしょう。次に期待したいです。

5月28日
ミキハウスの柔道部が、規模を縮小することがわかりました。この日行われた全日本実業団体対抗大会のあと、監督が「しばらく団体戦には出られない」と語ったとか。ただし、薪谷翠選手など4人は残るそうです。4人の中に野村忠宏選手が入っているかどうかは、何も情報がないのでわからないんですけど。
少し前、ミキハウスがスポーツ部門の縮小を進めていて、まずは飛び込みの選手が契約を打ち切られた…とお伝えしました。そのときに「同社にはいろんな部があるから、どうなるのかなー」とは書いたのですが、まさか次に柔道部がくるとはって感じです。
ただ、スポーツ部門の経費が、同社の経常利益と同じくらいかかっていたそうで、このご時世、いくら気前が良くてもそれじゃやっていけないだろうと思いました。社長の信念から、選手を会社の宣伝に使うこともしなかったそうだし…。企業がスポーツ活動から次々に撤退していくなかでは、正直、少々宣伝に使っても、部が存続していけるほうがいいんじゃないかと思うんですけどね。
レスリングのアジア選手権、女子55kg級は吉田沙保里選手が優勝し、国際大会での連勝を「85」としました。決勝でも中国選手にフォール勝ちと、ほかの選手はつけいるスキもないって感じです。また、63kg級の伊調馨選手も順当に優勝。五輪金メダリストが強さを発揮しました。48kg級の坂本真喜子選手、72kg級の村島文子は2位。どちらも決勝で中国選手に敗れたそうで、やはりこれから注意すべきは中国なんでしょうかねー。

5月25日
ついに、全日本テコンドー協会が社団法人化されることになりました。この日、文部科学省が法人化を許可。これにより、日本オリンピック委員会も来月には協会を承認する見通しです。分裂状態に陥っているとはいえ、大半の選手や団体が全日本協会に所属しているわけだし、許可は妥当でしょう。最近になって、一部の地方団体が脱退する…なんて話もありましたけど、それも円満解決に至ったそうで。このままいけば、夏のユニバーシアード、秋の東アジア大会への選手派遣も実現しそうです。今後はできるだけ内部分裂しないよう、努力していってほしいもんですね。
ただ、もう一方の分裂団体である日本テコンドー連合は、訴訟に持ち込む…とも言ってるようですけど、果たしてこちらはどうなるんでしょうか。国からもJOCからも、完全に無視されてしまったわけですからねー。そろそろ矛先をおさめてほしいもんです。

5月23日
日本アンチ・ドーピング機構の財源不足が、日本へ大きな国際大会を招致する際の足かせになっているとか。現在、年間予算は約1億円で、国からの直接の補助金はないんだそうです。ドーピングはますます巧妙化していってるし、違反を見つけるにはそれなりの資金は必要だと思うのですが…。当然、大きな大会になればなるほど、精度は上げなきゃならないし、お金のほうも多くかかるでしょうからねー。
以前、広島アジア大会が開かれたとき、当時驚異的な強さを誇っていた、競泳の中国女子選手の違反が明るみに出て、日本の技術力(というのでしょうか?)に感心したものですが…。今はどうなんでしょうねー。なんとか改善策が見つけられないものでしょうか。

5月22日
世界水泳選手権の競泳代表9選手が参加して、特別記録会が行われました。注目の北島康介選手は100mと50mに出場し、いずれもまずまずの記録を出せたようです。日本選手権での敗戦から、急遽肉体改造を実行している最中で、当然ながらコンディショニングなどできているはずもないのですが、それでも100mでは日本選手権のタイムを0秒09上回り、50mは日本記録にあと0秒10の28秒09。この結果に、本人も少しは自信がついたようです。
このままいけば、世界選手権では自信満々な「有言実行の男」に戻ってくれそうです。もう、日本選手権のときのような、呆然とした表情は見たくないですからねー。

5月21日
陸上の「ゴールデンゲームズinのべおか」が開催され、タイムレースで行われた男子5000mで、大学1年の佐藤悠基選手が13分31秒72のジュニア日本新をマークしました。大学生とはいえ、つい2か月前までは高校生だったんですよね。もちろん、飛び抜けた存在ではありましたけど、それにしたって13分30秒そこそこの記録は凄すぎです。願わくば、このまま大きなケガなく、順調に伸びてほしいですねー。
また、高校生の森賢大選手も、14分1秒98の好タイムを記録。本当に、高校生の記録はどんどん伸びているのですが、なぜか高校時代から大活躍していた選手は、その後ぷっつりと記録の伸びが止まってしまうんですよね。そろそろ、高岡寿成選手の持つ日本記録を、破る選手が出てきてもいいはずなんですけどね。
なお、日本人トップは松宮隆行選手で、13分29秒50の2位に入っています。
また、女子5000mには福士加代子選手が出場しましたが、15分30秒88の6位と、ケガからの復活を完全に果たした…とはいえない様子。ただ、そんなに悪いタイムではないので、これから日本選手権までにどのくらい上げていけるか、というところです。日本人トップは宗由香利選手(15分29秒45・5位)だったのですが、こちらはいわずとしれた宗猛氏の娘さん。中学時代から名を知られていましたが、そろそろもうひとつ上に行ってほしいですね。
北京五輪から、バドミントンの出場枠に変更があるようです。出場する国と地域を増やすため、シングルスの枠を増やし、ダブルスを削るんだとか。具体的には、男女シングルスは各29人→各38人、男女と混合ダブルスは各19組→各16組とすることで、国際オリンピック委員会の承認を求める方針だそうです。
日本は…シングルスはともかくとして、ダブルスの枠が減るかもしれないなーという感じはありますね。

5月20日
アーチェリーの韓国国際大会兼アジアグランプリ最終日は、男女の団体決勝などが行われ、男子は日本(山本博、古川高晴、守屋龍一、喜多田治彦)が初優勝を果たしました。前日の個人ではイマイチの成績だったので、優勝なんて思ってもみませんでした。しかも、決勝ではアテネ五輪の覇者・韓国に247−244で勝ってるんだから大したもの。男子の場合、女子ほど韓国が絶対的に強いわけじゃないけど、それでも日本より全然上ですもんねー。ちなみに、日本が韓国に勝ったのは、8年ぶりなんだそうです。
また、女子の日本(浅野真弓、松下紗耶未、吉丸まき子、林勇気)は3位。なお、こちらは順当に韓国が優勝しています。

5月19日
2016年夏季五輪への立候補について、そろそろ動きが出てきました。日本オリンピック委員会では、来年の夏まで立候補する都市を募り、複数が名乗り出た場合は、来年末には一本化するスケジュールだそうです。今のところ、札幌市と福岡市が招致の意向を示しているようですが、あと1年で新たな都市が出てくるでしょうか。
ところで、実際のところJOCが目指しているのは、2020年の誘致だそうです。そういえばアテネだって、最初は2000年に立候補してましたっけ。各国の候補都市を蹴散らすには、いろいろと作戦も必要なようです。
トランポリン世界選手権の代表を決める、2次選考会が行われて、個人女子は広田遥選手が代表となりました。アテネでは7位入賞と大健闘した広田選手。9月の世界選手権での結果が期待されます。そのほか、シンクロ男子は上山容弘/外村哲也ペア、女子は半本ひろみ/世戸瑶子ペアが代表に決まっています。
アーチェリーの韓国国際大会兼アジアグランプリは、男子個人決勝が行われ、日本人の最高は守屋龍一選手の14位。五輪銀の山本博選手は2回戦で敗れて18位、古川高晴選手は19位、喜多田晴彦選手は44位でした。いくら五輪メダリストといえども、毎試合いい成績を挙げるのって難しいんでしょうか。
また、前日に行われた女子個人決勝では林勇気選手が11位に入り、以下、浅野真弓選手17位、松下紗耶未選手21位、吉丸まき子選手36位となっています。

5月18日
アテネ五輪の金メダリストに敬意を表し、アテネ市から「アテネ名誉市民」の称号が贈られることになりました。ギリシャ大使によると、日本の金メダリストは、6月19日に行われる「オリンピックコンサート」の席上で表彰する予定だとか。メダリストにとっては、金をとった思い出の都市の「名誉市民」になれるんだから、これはいい記念になりそう。アテネ市も粋なことをしてくれるもんですねー。

5月15日
陸上の東日本実業団選手権最終日、男子走り幅跳びは森長正樹選手が7m87の大会新で優勝しました。森永選手は日本記録保持者ではあるのですが、ここ数年は競技会でも満足な記録を出せず、アテネの代表入りも逃していました。でも、7m87は悪くない記録。世界陸上なら、ギリギリ決勝へ行けるかな〜というところです。ベテランが復活してくれたんだから、若手ももうちょっとがんばって、停滞ぎみのこの種目を盛り上げてほしいですね。
そのほか、男子200mは吉野達郎選手が20秒95で勝って、100mとの2冠を達成。男子砲丸投げは、畑瀬聡選手が17m75の大会新で制しました。
女子では、5000mで20歳の宮井仁美選手が2位に入ったのが目を引きました。15分25秒52は、なかなかの好タイムです。宮井選手は、佐倉アスリート倶楽部で小出氏の指導を受けているんですね。確かに小出氏はもう、高橋尚子選手1人にかかってるわけにはいかないようですね。
陸上の関西実業団選手権最終日、こちらは関東と違って記録は低調。出場選手は一流どころも多いのに、やはり気象条件が悪かったのでしょうか。男女の100mでは、小島茂之選手と小島初佳選手が夫婦でアベック優勝を果たしましたが、記録は10秒58と12秒11という、とんでもなく悪いものに終わってしまいました。このタイムはもう、すごい逆風が吹いたとしか思えないですねー。屋外競技ではこういうことも多いので、だからこそ「記録よりも勝負に勝つこと」が求められるんですよね。
マラソンの高橋尚子選手と、スカイネットアジア航空の契約が、5月末で終了することがわかりました。業績不振のため、こうなることが予想されてはいましたが、すでに同社から高橋選手側に、「契約は更新しない」旨を伝えていたそうです。
航空業界での知名度アップを目指して、高橋選手との契約を結んだ同社ですが、その効果が出る前に業績が悪化してしまったようです。高橋選手もアテネ行きを逃してしまったし、なんというか、うまくかみ合わないまま契約終了…という感じがします。
高橋選手は、たしか5社ほどと契約を結んでいるはずなので、契約が切れても「チーム高橋」を維持していくのはなんとかなるみたいです。でも、高地合宿を行うにしても、チーム全員分の滞在費用とか、すべてが高橋選手の肩にかかってくるわけですから、これからはけっこう大変になりそうです。
トライアスロンのW杯第4戦、石垣大会が行われ、女子で庭田清美選手が2位、関根明子選手が3位に入りました。男子は平野司選手の13位が最高でした。日本の大会だけじゃなくて、海外でもこのくらいの成績が収められるようになればいいんですけど。

5月14日
陸上の東日本実業団選手権第1日、男子棒高跳びは澤野大地選手が5m65の大会新で3連覇を果たしました。ただ、先日出した5m83の日本記録に比べたら、かなり物足りない数字なんですよね。常に5m70は越えられれば、国際大会でもかなりラクに戦えると思うんですけど。
また、男子110mハードルの内藤真人選手は、13秒59の好記録で優勝。今季の活躍が予想できそうなタイムですねー。男子円盤投げでは畑山茂雄選手が58m00の大会新で5連覇。これは日本歴代3位の好記録です。投擲は、ハンマーの室伏選手以外、そのほか、世界から置いていかれているのが現実なので、少しでも記録を伸ばしてってほしいです。
そのほか、女子やり投げでは小島裕子選手が10連覇を果たし、女子200mは花岡麻帆選手が24秒19で勝っています。
同じく陸上の、関西実業団選手権第2日。関東で好記録が出たのに比べて、こちらはイマイチかなーという感じです。男子200mは朝原宣治選手が3連覇を果たしたものの、記録は21秒36と平凡。女子棒高跳びの近藤高代選手も4m00で優勝と、自身の持つ日本記録の4m35には遠く及ばない結果でした。この日関西は気温がかなり低かったし、コンディションに恵まれなかったからでしょうか、ね。
全日本テコンドー協会は、この日臨時総会を開催していったん解散。その直後に、新たな団体を結成して再出発…となりました。これは、ここ数日話題に上っているように、社団法人として認可を受け、日本オリンピック委員会にも正式加盟するのを目的としたものです。新団体になったといっても、別に仲間割れが解消したわけではないし、形だけのものなんでしょうね。順調にいけば、夏のユニバーシアードなどにも選手が派遣できる見込みだそうです。
これまでも、何度も名前だけコロコロ変わってきたらしいんですけど、そんな意味のない新結成が、これで最後になるよう願いたいです。

5月13日
マラソンの野口みずき選手が、五輪後、初の公式レースに挑みました。この日行われた関西実業団選手権の第1日、女子10000mに出場した野口選手は、31分44秒29の大会新記録で見事優勝。なんでも、スタートしてすぐトップに立ち、1000mで独走態勢へ。結局、2位以下を1分以上も引き離してゴールしたそうです。
当初は、夏のハーフマラソンが初レースか?と思われていたのですが、つい数日前にこの大会への参加を表明して、仕上がり具合が注目されてたんですよね。急遽出場を決めたのなら、記録的にはそんなに期待できないかなーと思っていたら、意外や意外かなりの好タイム。すでに、相当練習は積めていたようで、夏まで待たずに今の時期に走ったのも納得でした。
秋のレースでは、どの程度のタイムで走ってくれるか、ますます楽しみになってきましたね。

5月12日
前日のトピックスで、「テコンドーの分裂騒動、収束か?」とお伝えしたのですが、やはりそう簡単にはいかなかったようで…。対立する日本テコンドー連合が「分裂したまま、一方だけを認めるなんてありえない」と、法的措置も辞さない構えを見せてきました。まあ、予想どおりではあるんですよね。このままだまってるとは思えなかったし。
そういえば、アテネの派遣問題でもめてたときも、やっぱり「訴える!」とか言ってたことがあったなーと…。岡本依子選手が自力で出場枠をとってきたのに、分裂問題で五輪派遣がダメになりそうだったのが、急転直下、個人の資格で参加できることになりましたよね。それに対して、「選考会を開かないで、決めてしまうのはおかしい」として、提訴するみたいなことが伝えられてました。ようは「うちの団体の選手にも五輪出場のチャンスを」ということだったのですが。
その話題は、それからニュースにも取り上げられることはなかったので、提訴は…しなかったんでしょうね。ただ、この混乱の原因の大部分を作っておきながら、すごい神経だなーと思った覚えはあります。まあ、それくらいでないと、これだけの混乱を引き起こして、平気ではいられないんでしょうけど。
これが「異なる流派の争い」とかなら、まだ納得はいくんですけどねー。でも、トップは全然テコンドーの経験もない人だし、そういう人になぜ選手を振り回す権利があるんだろうと思ってしまいます。で、なんでそういう人につく指導者や選手がいるんだろう…と。そのへん、いろんな感情や利害関係がからんでるんでしょうけど、私には理解不能です。
ついでにいうなら、「主流派」の全日本テコンドー協会も、決して一枚岩というわけじゃないらしいので、認可されてもまだ火種はくすぶりそうな感じです。まあ、どこの団体でも内部ではいろいろあるでしょうけど、普通は表には出さないですからねー。

5月11日
アーチェリー世界選手権の日本代表最終選考会が行われ、男女各4人が代表に決まりました。注目のアテネ五輪銀メダリスト・山本博選手は、2位に入ってもちろん代表入り。この大会、連続13回目の出場は史上最多だそうで、全日本アーチェリー連盟ではギネスブックへの申請も検討しているそうです。現役生活がただ長いだけじゃなくて、きちんと結果を出してるのがすごいですよねー。ちなみに世界選手権の最高成績は4位だそうで、6月にマドリードで行われる今大会は、成績も自己最高を目指してほしいですね。
なお、代表選手は次のとおりです。
男子…守屋龍一、山本博、古川高晴、天野良太。女子…浅野真弓、川内紗代子、林勇気、及川亜由。
アテネ五輪が終わっても、相変わらず分裂が続いているテコンドーの競技団体ですが、大勢を占める全日本テコンドー協会が新団体に改組し、社団法人認可を申請することになったそうです。文部科学省は認可する方針とのことで、その場合は、日本オリンピック委員会でも加盟を認めるようです(以前は準加盟だったのですが、例の分裂騒動で取り消されていました)。
これまで「一本化する」と新団体を設立しても、なぜか分裂状態は解消せず、犠牲になるのは選手ばかり…だったのですが、今度こそはまともに機能するようになるのでしょうか。ニュースでは、もう一方の団体(日本テコンドー連合)のことに、なにも触れていないのが不安なのですが…。
うまくいけば、すでに見送りが決まっていたユニバーシアードへの選手派遣も、見直される可能性があるそうです。なんとか実現してほしいですねー。

5月10日
レスリングの浜口京子選手のお父上、あのアニマル浜口氏が、北京五輪まで日本協会の「特別コーチ」として起用されるとか。5月20日からの女子W杯では、すでに特別コーチを務めることが決まっているのですが、それが秋の世界選手権、そして北京まで続く…というわけです。「精神的な面で支えてもらう」、つまりはムードメーカーになってほしいということですよね。あのテンションが北京まで持つのか…なんて心配は、きっといらないんでしょうねー。

5月9日
マラソンの高橋尚子選手が、小出義雄氏のもとから独立することになりました。「断がい絶壁の環境に身を置きたい」とのこと。現役でいられるのもあと数年だし、悔いのないように…ということでしょうか。
高橋選手の本音は、小出氏にマンツーマンで指導してほしい、というものなんですよね。でも、小出監督には20人以上の教え子がいるし、そういうわけにはいかない。満足に見てもらえない状況では、全力でやることができない…というのが独立の理由のようです。たしかに、以前は高橋選手のことをしっかり把握していたはずの小出氏が、アテネの選考レース前は、食事の管理すらできてなかったですからね。
今後、高橋選手は4人程度のチームを編成し、6月にはアメリカでの合宿に入るとか。いいスタッフが見つかればいいのですが…。高橋選手の場合、なんでも「本能のおもむくまま」にやってしまう傾向があって、それにストップをかけるのが小出氏だったんですよね。新チームでは、そういう役割を担う人がいるのかなー。それとも、そういうことは自分でやっていくのでしょうか。多すぎる故障のことも含めて、しっかり自身を管理できる体制を整えてほしいですね。

5月7日
室伏広治選手、末續慎吾選手という、注目の2選手が欠場してしまった陸上の国際グランプリ大阪大会。特に室伏選手は毎年この大会で好記録をを出していて、「大会の顔」ともいえるだけに、残念でしたねー。外国選手も、男子100mのガトリン選手(アメリカ)、110mハードルの劉翔選手(中国)など、アテネ五輪金メダリストの顔はありましたけど、種目によっては「外国招待選手が加わった日本選手権」に見えてしまったものも…。まあ、全種目で有力選手を呼ぶわけにはいかないから、大変だとは思いますけど。それでは、以下、テレビで見られた種目の感想です。
★男子4×100mリレー
日本は、AとBの2チームがエントリー。末續選手の不在で、朝原宣治選手が日本Aの2走を担当しましたが、これは私も初めて見ましたねー。もちろん、末續選手がいないのを除けば、日本Aが現在のベストオーダーで、好記録が期待されました。
ところが、日本Aは出だしから、隣のインターナショナルチーム(各国の有力選手で構成)に置いていかれぎみ。しかも、1走の土江選手から朝原選手へスムーズにバトンが渡らず、他チームに取り残された形になってしまいます。それでも、朝原選手はバックストレートで前との差をぐっと詰め、3走の松田選手も好位置をキープ。バトンはいよいよ、アンカーの小島選手へと渡ります。ところが、ここでまたもやリレーミス。かなり減速した状態でバトンを受けた小島選手は、追い上げもかなわず、インターナショナルチームだけでなく、日本Bにも先着を許してしまいました。
末續選手の欠場→オーダー変更→ということで、バトンの練習がよくできてなかったんでしょうか。でも、どういう事情があれ、AがBに負けちゃイカン!と思いましたね。
★男子400m
高校生の金丸祐三選手が、大健闘を見せてくれました。アテネ五輪のリレーメンバーなど、日本のトップ選手が揃うなか、序盤から積極的に飛ばしていき、最終コーナーを抜けたあたりでほぼ先頭に並びかけます。が、ここでさすがにエネルギーが切れたのでしょうか。そこからは徐々に遅れてしまい、フランシク選手(グレナダ)、小坂田淳選手に続いて3位でのゴールとなりました。
それでも、ゴール前の直線なんて完全にアゴが上がってたのに(しかも、足もつりかけたらしい)、けっこうなスピードを保ってたのに感心しました。タイムも46秒16と高校生にしては良いし、また楽しみな選手が1人出てきましたねー。
★男子1500m
日本記録保持者の小林史和選手が出場。できればA標準を突破してほしかったのですが、あいいにくレースは最初からスローペース。記録の期待は早々に消え失せてしまいます。それでも、小林選手は常に前のほうでレースを進めていましたが、スローペースで最後のスプリント勝負になった場合、日本選手のスピードでは太刀打ちできないのが常。正直、あまり期待せず、できるだけ粘ってくれれば…という程度の気持ちで見ていました。ラスト1周のあたりで少し順位を下げたときは、「ここまでかなー」とも思ったのですが…。
小林選手はそこからが、これまでの日本選手と違ってました。ラスト100m付近でスピードアップするや、外国人選手を次々に抜き去り、勝ったキプタム選手(ケニア)に続いて2位でゴール。日本人にも、こんな走りができる選手がいたんですねー。しかも、最後で抜いたなかの1人、4位のキプタヌイ選手(ケニア)はアテネ五輪4位の実力者。「よくこんな選手に勝てたなー」と感心してしまいました。もちろん、この結果が実力どおり…とはいえないでしょうけど、どんな事情であれ「先着できた」(しかも、ラストで抜いて)ということは、小林選手にとって大きな自信になるんじゃないでしょうか。
★女子400mハードル
日本記録を持つ吉田真希子選手が、久々に日本選手に敗れる波乱がありました。故障して、まだ本調子ではないようで、持ち味のラストスパートが見られなかったのが残念。タイムも57秒29と、55秒台の記録を持つ吉田選手としては、かなり物足りないものでした。早く以前のように「走るたびに日本新」みたいな、勢いのある走りが見たいです。優勝はブラケット選手(バルバドス)で、2位に久保倉里美選手、3位が吉田選手でした。
★男子400mハードル
成迫健児選手が、うまいレースを見せてくれました。最終コーナーを回ったところでは、為末大選手がトップ。成迫選手は4〜5位あたりでしたが、そこから最後までペースが落ちませんでしたね。結局、ゴール直前で為末選手をかわし、堂々の3位に。48秒71の好タイムでした。
為末選手も積極的なレース展開で、持ち味を発揮してすごく良かったんですけどねー。高地トレーニングの成果が出たのか、最後の直線でもけっこう粘ってたんですけど、途中で「がくっ」ときてしまった感じです。タイムは成迫選手からわずか100分の1秒遅れの、48秒72。ハードリングをもう少し改善してくれば、タイムは短縮できるはずなので、日本選手権あたりを期待してたいです。
なお、優勝はアメリカのカーター選手でした。
★男子110mハードル
アテネ五輪金メダリスト・中国の劉翔選手が登場。スタートからほかの選手を圧倒し、13秒12で完勝しました。日本の内藤真人選手もスタートからなかなかいい走りだったのですが、劉選手と並ぶとその差はかなり大きいなーという感じです。13秒53は、決して悪いタイムではないんですけど。また、谷川聡選手は、スタートでやや出遅れてしまったのが残念。でも、同じアジア人の劉選手がこれだけ走れるんだから、日本の2選手も続いてほしいですねー。
★女子100m
アメリカのフェリックス選手とディグル選手が、日本人選手を置き去りにしてレースを進め、最後はフェリックス選手が先着しました。やはり、日本女子の短距離は、まだ苦しいのかなぁ…。石田智子選手が日本人トップの3位、第一人者の小島初佳選手は最下位の8位に終わりました。
★女子走り幅跳び
花岡選手が、5回目にすばらしい跳躍を見せてくれました。踏み切りをうまく合わせて、着地した地点は6m82。花岡選手自身が持つ日本記録と同じ距離だったのですが、残念ながらこのときは追風2.3m。これが2.0mなら、日本タイ記録、A標準突破と万々歳だったのですが、残念ながら強すぎる風がじゃまをしてしまいました。
ちなみに、試合の勝敗に関しては追い風参考記録でも問題なくて、花岡選手はこれで優勝を果たしたのですが、日本記録(当然世界記録も)などには認められないし、標準記録を突破したことにもならないんですよね。跳び終えた直後の花岡選手が、顔をしかめてましたが、そりゃ悔しかったでしょう。日本選手権では、ぜひA標準突破を願いたいです。
★男子100m
アテネ五輪金メダリストのガトリン選手(アメリカ)が、貫禄勝ちしました。最後は少し力を抜いても、タイムは10秒15。強いです。上位3名を外国勢が占め、日本勢のトップは朝原選手。後半の走りはまずまずだったと思うんですが、タイムは10秒35で、せめて2台はほしかったところ。これから少しずつ上げてってほしいです。朝原選手から0.02秒遅れの5位に入った松田亮選手が、いい走りを見せてくれました。専門は200mなんですけど、リレーメンバーにも入ってるし、スピードはけっこうある選手なんですよね。今回、100専門の選手にも勝ったということで、世界陸上でもリレーでさらに活躍してくれるんではないでしょうか。
★男子棒高跳び
先日、5m83の日本新を記録した澤野大地選手が登場。5m80を越える跳躍が期待されましたが、今回はその高さを3回とも失敗して、記録は5m70。3位となりました。やはり、コンスタントに5m80を越えるのは難しいですからねー。今後、大きな大会で好成績を目指すなら、いつでも越えられる高さを5m75に上げてほしいところです。

5月6日
卓球の世界選手権最終日、男子シングルスは世界ランク1位と2位の、中国勢同士の争いとなりましたが、結果はランキングどおり。1位の王励勤選手が2位の馬琳選手を4−2で下して優勝しました。女子ダブルス決勝も中国勢同士。アテネ五輪金、世界ランク1、2位の王楠/張怡寧組が、五輪銅の郭躍/牛剣鋒組を4−1で破り、こちらもランキングどおりの結果となりました。
結局、中国勢が全5種目を制して、大会が終わりました。日本選手が中国の牙城を崩せるときは、果たしてやってくるのでしょうか?

5月5日
体操の世界選手権第2次選考会、最終日は男女個人総合の2回目が行われ、男子の上位陣は、前日とまったく同じ順位となりました。
トップで第2次選考会を通過した冨田洋之選手は、この日は床以外のすべての種目で2位の米田功選手を上回りました。特に、鉄棒の9.750、つり輪の9.700は「さすが」という感じですね。あとは、床さえもう少し強化できれば、世界選手権では個人総合のメダルも狙えると思うのですが。
米田選手は、全体に得点が伸び悩みました。2日間で各種目2回ずつ、計16回の演技を行ったなかで、9.5以上を出したのはたったの2回。このままだと冨田選手に差をつけられる一方になりそうなので、奮起を願いたいですね。
3位の水鳥寿思選手は、全体に平均した得点をマーク。跳馬は2日とも9.5以上、苦手の床は両日とも8.575でしたが、それ以外の種目はほとんどが9.0〜9.3の得点となりました。もう少し平均してレベルを上げるか、あとひとつくらい得意な種目ができれば…と思います。
4位の鹿島丈博選手は、相変わらずつり輪の点が悪いですねー。初日は8.200、2日目は8.300…。せめて8点台の後半がとれれば3位には上がれるのですが、これはもう仕方ないのかな。床も2日とも8点台、逆に得意のあん馬は、2日間とも9.7以上をマークしてますからねー。ただ、2年前の世界選手権で金をとった鉄棒の得点が、どちらも9.225というのが気になります。2回とも同じようなミスをしたのか、演技の価値点自体が下がってしまったのか…。そのへん、素人ゆえ詳しくはわからないのですが、場合によっては演技構成の見直しも必要になるのかもしれません。
女子も石坂真奈美選手が、前日に続いて首位をキープ。以下、上村美保選手、佐原礼香選手、大島杏子選手の順となっています。
男子は今回の上位18人、女子は24人が、世界選手権の最終選考会となるNHK杯に出場。最終的に男子6人、女子4人が代表に決まります。
卓球の世界選手権第6日、女子シングルス決勝は中国勢同士の対戦となり、アテネ五輪金メダリストの張怡寧選手が、郭炎選手に4−2で勝って初優勝を果たしました。準優勝の郭選手は、3回戦で福原選手を破った選手。ただ、その郭選手に、福原選手は3月に一度勝っているわけで、考えようによっては郭選手と同レベルの成績も夢ではない…ということになります(かなり都合のいい考え方ですけど)。ただ、郭選手もこの前の敗戦で、今回は「福原対策」をして臨んだとのこと。相手に研究されても勝てる強さが、今後は必要になりそうです。
男子ダブルス決勝は、孔令輝/王皓組(中国)が、ボル/ズース組(ドイツ)に4−1で勝って初優勝。男子シングルスはベスト4が出揃い、王励勤選手と馬琳選手の中国勢に、韓国の呉尚垠選手、デンマークのメイス選手が挑む…という構図になっています。
マラソンの高橋尚子選手が、3年後の北京五輪を目指すことを表明しました。アテネ五輪落選、骨折と、このところ運からも見放されている高橋選手ですが、走ることへの情熱は失っていないよう。現在は、40km走などの練習も行っているそうです。たぶん、いい具合に回復しているから、こういう発言が出てくるんでしょうねー。秋に走るであろうマラソンは、ベルリンかシカゴか、それとも11月の東京か…。ただ、どうかもう故障はしないでほしいです。なんせ、次のレースには選手生命がかかっているといっても過言ではないですから。
ウエイトリフティングの全日本選手権最終日、女子75kg級で今鉾一恵選手が、スナッチ103kg、トータル223kgの日本新を樹立。3連覇を果たしました。女子69kg級でも、斎藤里香選手がジャーク116kg、トータル202kgの日本新をマークして優勝。男子105kg級は園山昇選手がトータル340kgで、105kg超級は森田宗弘選手が365kgで、それぞれの階級を制しています。

5月4日
体操の世界選手権代表第2次選考会、第1日は男女個人総合1回目が行われ、男子は冨田洋之選手が56.050点でトップに立ちました。2位は55.625点で米田功選手、3位は水鳥寿思選手、4位鹿島丈博選手と五輪代表組が上位を占めました。塚原直也選手と中野大輔選手選手は欠場してしまいましたが、当分はこの6人が日本のトップ…ということになるんでしょうか。
塚原選手がいなくなった時点で、トップ争いは冨田選手と米田選手に絞られた感がありますが、今回は冨田選手が上を行きました。五輪前は米田選手が連勝してたんですけど、五輪後は微妙に逆転したような…。
また、女子は第一人者の石坂真奈美選手が36.175点で首位。女子は、早いこと石坂選手をおびやかす選手が出てこないことには…って感じですね。
卓球の世界選手権第5日、前日で日本選手が姿を消してしまったため、マスコミの扱いもぐっと少なくなってしまいました。とりあえず、ざっと結果のみ書いておきます。
中国勢同士の対決となった混合ダブルスの決勝は、王励勤/郭躍組が4−3で劉国正/白楊組を下して優勝を果たしました。
女子シングルスはベスト4が出揃い、アテネ五輪金メダリスト・張怡寧選手、世界ランク5位の郭躍選手、3回戦で福原愛選手を下した郭炎選手の中国勢に、香港の林菱選手という顔ぶれに…。結局ここまでくると、中華系の選手で占められてしまうんですよねー。
男子シングルスは王励勤選手、馬琳選手の世界ランク1、2位の中国勢が順当にベスト8入り。決勝を残すダブルスは、ボル/ズース組(ドイツ)と孔令輝/王皓(中国)組の争いとなりました。
今さらなんですけど、なんでこんなに中国は強いんでしょ? 四千年の歴史のなせるわざ…のはずはなく、やはりあの莫大な人口のおかげなんでしょうか。
ウエイトリフティングの全日本選手権第2日、男子77kg級の新谷義人選手が、ジャークで日本タイの180kgを記録。トータル320kgでこの階級の初優勝を果たしました。男子85kg級は木曽川章選手がトータル315kgで、94kg級は佐藤彰紘選手が331kgで、それぞれ優勝。女子63kg級は渡慶次雅子選手がトータル190kgで、58kg級は大倉妙子選手が178kgで制しています。

5月3日
卓球の世界選手権第4日、この日で日本選手はすべて姿を消してしまいました。
女子シングルスの3回戦には、福原愛選手と平野早矢香が進んでいましたが、福原選手は世界ランク8位の郭炎選手(中国)に2−4で、平野早矢香選手はパブロビチ選手(ベラルーシ)に3−4で、それぞれ敗退。次への壁は厚かったということでしょうか。福原選手は、3月のアジアカップでは郭選手を下しているのですが、やはりそう毎回は勝たせてくれないようです。
また、男子シングルスで、前日に世界ランク8位の選手に勝った水谷隼選手も、3回戦でスウェーデンの選手にストレート負け。ランクでいうと、この日の選手は22位で昨日の選手より下なんですけどねー。続けて格上の選手に勝つことは難しいのでしょうか。ただ、水谷選手にとってはものすごく収穫の多かった大会だと思うので、今後に生かしてほしいです。
女子ダブルスの福原愛/藤沼亜衣組は、3回戦はシンガポールペアに1−3の劣勢から逆転勝ちしてベスト8入りを果たしたのですが、ここで当たったのが、アテネ五輪の金メダリスト・王楠/張怡寧組(中国)。世界ランク1位と2位のペアには歯が立たず、ストレート負けしてしまいました。この相手に「勝て」というのは、さすがに酷でしょう。でも、次に当たったときは、せめて1セットでもとれるようになっていてほしいですね。なお、梅村礼/金沢咲希組も、3回戦で中国の白楊/郭炎組にストレート負けしています。
また、混合ダブルスで唯一残っていた藤沼愛/岸川聖也組は、3回戦で北朝鮮ペアを4−0で撃破。堂々の準々決勝進出を果たしたのですが、やはりここでも中国の厚い壁がじゃまをしてくれるんですよねー。閻森/郭炎組に1−4で敗れてしまいました。
こうやって結果を見てみると、日本勢の前にことごとく立ちはだかる中国勢…という感じで、この壁を崩すのは並大抵じゃ無理だと実感させられました。でも、逆に考えれば、中国以外の選手にはそうそう負けなくなってきた、ともいえるわけで、日本勢が力をつけているのは確かなようです。
陸上の静岡国際が行われ、男子棒高跳びで澤野大地選手が5m83の日本新を樹立しました。昨年、5m80にまで記録を伸ばし、世界トップクラスまであと一歩…というところまできていましたが、今年は春先から記録更新。これって、世界陸上でメダルをとってもおかしくない記録なんですよねー。アテネ五輪の銅は5m85だし。この記録を、コンスタントに出せるようになってほしいです。あと、澤野選手は大舞台でも予選はきっちり通過できるのですが、決勝がどうも良くないので、そのへんをなんとかしてほしいですね。
男子200mでは、末續慎吾選手が予選で20秒55をマーク。決勝では向かい風の影響で記録は伸びませんでしたが、予選としてはまずまずの記録なので、問題はないでしょう。2位の高平慎士選手も予選で20秒56と、A標準を突破しました。
女子10000mは、弘山晴美選手が32分4秒89で、日本人最高の3位となりました。念願のマラソン代表を射止めて、精神的にもいい感じ、なんでしょうか。
ウエイトリフティングの全日本選手権第1日、女子53kg級は松宮紅美恵選手がトータル180kgで初優勝しました。アテネ五輪の48kg級に出場し、今回はこの階級にエントリーしていた三宅宏実選手は、世界ジュニア選手権への調整を理由に欠場したのが残念。
男子では、56kg級は堰川康信選手が248kgで勝ち、五輪代表の山田政晴選手は2位。69kg級は平良健太選手が286kgで初優勝し、階級を上げて臨んだ五輪62kg級代表の今村俊雄選手は敗れました。で、その今村選手がいなくなった62kg級は、エントリーした2選手がどちらも棄権して、結局は行われなかったとか。ほかの種目は、エントリー2名、なんてことはないんですけどねー。なんでまた62kg級だけ、そんなに選手が少ないんでしょうか。

5月2日
卓球の世界選手権第3日、男子シングルス2回戦で、15歳の水谷隼選手が世界ランク8位・台湾の荘智淵選手と対戦。フルセットの末、荘選手に勝つという、信じられないことをやってくれました。日本男子では史上最年少の代表ということで、話題を集めてはいましたが、まさかこんな大金星をあげるとは…。ほかの日本勢は岸川聖也選手、坂本竜介選手、吉田海偉選手と全員が敗退して、唯一勝ち残ったのが最年少の水谷選手なんですから。なんだか、初めて世界選手権に出場したときの、福原愛選手を思い出してしまいましたねー。
そして、女子シングルスに登場した福原愛選手は、1回戦を4―2、2回戦を4−0で勝って3回戦へ進出。平野早矢香選手も格上のドイツ選手を下して3回戦へ進みましたが、梅村礼選手、藤井寛子選手、金沢咲希選手は2回戦で姿を消しました。エース・梅村選手には、もうちょっと勝ち進んでほしかったですねー。
女子ダブルス2回戦では、福原愛/藤沼亜衣組がチェコのペアに逆転勝ちし、梅村礼/金沢咲希組もクロアチアペアに勝って3回戦へ進出。男子ダブルスは岸川聖也/坂本竜介組が香港ペアに敗れて、この種目の日本勢は姿を消しました。
混合ダブルスでは、岸川聖也/藤沼亜衣組が唯一3回戦を突破しました。サウスポーの藤沼選手は、ダブルスだと強さを発揮しますねー。なんせ、勝ち残っているのは女子も混合も藤沼選手の組だけですから。坂本竜介/福原愛組は3回戦で強豪・中国ペアに敗れ、水谷隼/梅村礼組、高木和卓/平野早矢香組は2回戦で、吉田海偉/金沢咲希組は1回戦で敗退。日本勢の姿が少なくなってきました。
体操のアテネ五輪金メダルメンバー・塚原直也選手と中野大輔選手が、今年の世界選手権には出場できないことになってしまいました。塚原選手は急性気管支炎で、中野選手は右手首のケガで、4日からの2次選考会を欠場するためです。二次選考会に出られない=最終選考会(NHK杯)に進めない、ということで、2人が代表入りする道は断たれたことになります。救済措置をとる案も出たそうですが、結局は「ルールを変えてまですることではない」という結論に達したとか。選考会に出てこられなければ負け、ということでしょうか。強い競技って、ある意味非情ですよねー。
競泳の日本代表がグアム合宿に入りました。北島選手は出発前の成田空港で、筋トレして身体を作り直し、世界選手権で59秒台前半の記録を目指すと話したとか。筋トレは本来ならシーズンオフにやるものですけど、昨年の秋は五輪直後で多忙を極めたこともあり、メニューがこなせなかったようです。
昨年も、五輪直前まで絶不調だったのに、しっかり立て直して2冠を獲得したし、今回もトレーニングはうまくいくものと思っておきます。
アテネ五輪の陸上男子ハンマー投げで、ドーピング違反のため金メダルを剥奪された、あのアドリアン・アヌシュ選手(ハンガリー)が、4月29日にスイス最高裁に提訴したとか…。男子円盤投げで、同様にメダルを剥奪されたファゼカシュ選手も一緒だそうです。
で、なんでスイスかというと、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の本拠がスイスにあるから。彼らを「ドーピング違反により失格」としたのは国際オリンピック委員会で、CASもこの決定を支持したのですが、つまりはそのCASの支持を覆そう…というのが目的みたいですね。
彼らの代理人によると、スイス最高裁がCASに、審議のやり直しを命じることができるそうなんですけど、ホンマかいな?って感じですよね。いくら本拠がスイスにあるとはいえ…。それに、そもそもスイスの最高裁が、彼らに有利な判決を下してくれるでしょうか?
とりあえず、彼らがまだあきらめていないことは、わかりました。すごい執念だ…としかいいようがないですね。

5月1日
卓球の世界選手権第2日、注目の福原愛選手ほか、日本女子の試合が始まりました。
女子シングルス1回戦には、梅村礼選手と平野早矢香選手が登場。ともに相手を4−1で下して、2回戦へ進出しました。女子ダブルスでも、福原愛/藤沼亜衣組がエジプトペアに4−0で完勝、梅村礼/金沢咲希組は不戦勝で、それぞれ2回戦へ。まあ、このへんで負けちゃいられない…というところでしょうか。
また、男子シングルスでは、前日に予選リーグを勝ち上がった水谷隼選手と高木和卓選手が、本戦出場決定戦に挑み、水谷選手はここも4−2で突破。ですが、高木和選手は3−1とリードしながら、あと1セットがとれずに逆転負けしてしまいました。
続いて行われた本戦の1回戦、水谷選手はここも4−2で勝って2回戦へ進出。15歳の勢いというべきか…。高校生とはいっても、この間までは中学生だったわけで、男子にも若手が次々出てきて、この先が楽しみです。
そのほか、男子シングルスでは、吉田海偉選手はフランス選手に4−0で勝って2回戦へ。男子ダブルスでは坂本竜介/岸川聖也組も2回戦へ進出しましたが、吉田/水谷組はここで敗れています。
国際卓球連盟の総会で、2008年の世界選手権(団体戦)の開催が広州に決まりました。正直、また中国か…と思ってしまいました。さすがに、北京五輪の直前だし、平穏に開催されると信じたいですけど。
また、翌2009年の世界選手権(個人戦)の開催に、日本が立候補したそうです。今のところ、デンマーク、オーストリア、ブラジルも手を挙げていて、立候補の締め切りは今年の9月末だそう。もし日本で開催できて、でもってそのころにはもっと強くなっていたら、すっごく楽しみな大会になりそうです。
新体操の世界選手権代表決定競技会の最終日は、個人総合の後半が行われて、村田由香里選手が前日の2位から逆転優勝を果たしました。村田選手は、ただ1人の日本代表として五輪に出場。その後、引退する…と聞いていたんですが、今季も現役を続行してたんですねー。初日に2位発進と聞いて、世代交代?と思いきや、最後で実力を発揮したようです。
初日トップの横地愛選手は、ミスが出て村田選手に逆転を許し、定位置の2位。3位は中村八千代選手で、トップ3はこれまでと同じ顔ぶれに落ち着きました。世界との距離が開く一方の新体操、正直いって少しは世代交代が進まないと、まずいと思うのですが…。4位には高校2年生の日高舞選手が入ったそうなので、続く選手に出てきてほしいですね。でもって、ベテランと若手で競い合ってほしいです。
以上の4人が10月にアゼルバイジャンで開催される世界選手権の代表となり、村田選手と5位の林芳江選手が、ユニバーシアードの代表に決まっています。

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