2005年のトピックス           10 11 12

11月28日
バイアスロンの五輪代表が決まりました。一足先にトリノ行きを決めていた男子の井佐英徳選手、女子の目黒香苗選手を含め、計10人の代表が、日本近代五種バイアスロン連合より発表されました。これは、今月中旬にスウェーデンで候補選手による最終選考会を行い、その上位選手を選んだものです。
いつもそうなのですが、全員が自衛隊の所属選手。やはり、日本で銃を扱う競技をするなら、自衛隊くらいしか場所はないのでしょうね。無理とは思いつつ、別の団体が出てくれば、競い合えるのになーと思ってしまいますが…。
なお、代表選手10人の氏名は、次のとおりです。
男子…井佐英徳、菅恭司、笠原辰己、斎藤慎弥、蛯沢大輔。女子…目黒香苗、田中珠美、築館郁代、大高友美、泉めぐみ。

11月23日
カーリング女子のトリノ五輪代表は、チーム青森(青森県協会)に決まりました。チーム青森は代表選考でも優位に立っていて、今年3月の世界選手権では日本の五輪出場権を獲得してきているのですが、2月の日本選手権でチーム長野(チーム土屋)に敗れたため、2チームの間で「五輪代表決定戦」を行うことになっていました。
結果は、チーム青森が5−2で勝利し、ようやく切符を手にすることができました。順当な結果なのでしょうが、チーム青森にとっては長かったでしょうねー。26日には、日本カーリング協会理事会で正式承認されることになっています。
なお、チーム青森の選手は、小野寺歩、林弓枝、本橋麻里、目黒萌絵、寺田桜子の5名です。

11月19日
ノルディックスキーのW杯、クロスカントリー男子15kmクラシカルで、恩田祐一選手が16位に入りました。恩田選手といえば、スプリント(1kmちょっとの距離で争う種目)の有力選手としか思っていなかったのですが、長い距離でも戦えそうな感じです。ちょっと期待を持ってしまいますね。
18日、アメリカで行われたボブスレーのW杯で、女子2人乗りに出場した桧野真奈美/山本晴美組は、1回目22位となって、上位20位までによる2回目には進めませんでした。
ボブスレーと同会場で行われたスケルトンのW杯、女子の日本勢トップは中山英子選手の12位でした。

11月18日
日本オリンピック委員会が、トリノ五輪派遣枠の基本方針を固めました。全体の構想は男子64人、女子50人、計114人となるそうです。ボブスレー女子には初めて2人枠が与えられましたが、一方で男子4人乗りの派遣は見送られるとか。前回大会で女子は、出場枠を獲得しながら派遣されなかっただけに、今回は「悲願」の初出場となりそうです。
スピードスケート・ショートトラックのW杯、ハーグ大会の最終戦は男女の1500mが行われて、日本勢は全員が決勝へ進めませんでした。ただし、この結果により、男女ともこの種目の五輪出場枠2を確実にしたとのこと。とりあえず、枠がとれればよし、としておきましょう。
17日、アメリカで行われたスケルトンのW杯、男子の日本勢は越和宏選手の17位が最高でした。

11月15日
スノーボード女子ハーフパイプの今井メロ選手が、体調を崩して入院していることがわかりました。兄の成田童夢選手によると「腸に菌が入った」らしく、今月上旬から入院生活を送っているようです。それほどひどいものではなく、現在は快方に向かっているとか。全日本チームは、この日合宿地の北米に向けて出発しているのですが、今井選手も今月末には退院し、来月3日からは合流できる見込みです。
いろいろなことが起こりすぎて、精神的な疲れもあったのかもしれませんね。ここはゆっくり休養してもらいたいです。

11月14日
スピードスケートのW杯、カルガリー大会の最終日、女子1500mの田畑真紀選手は9位、大津広美選手は15位、石野枝里子選手は17位でした。田畑選手はこの種目を最も得意とするだけに、もう少し上をねらってほしかったんですけどねー。女子団体追い抜きでも、日本はA(田畑、石野、大津)が7位、B(根本、妹尾、小原)が8位と今ひとつの成績です。団体追い抜きは、けっこうメダルが有望だと思っていたので、この結果もかなり厳しいです。
また、男子5000mでヘドリック選手(アメリカ)が、6分9秒68の世界新で優勝しました。カルガリーのリンクは、記録製造リンクとして有名なのですが、日本勢に関しては、そのとおりにはいかなかったのが残念ですね。
バイアスロンのトリノ五輪代表は、当初欧州杯2戦の結果で決めることになっていましたが、これが雪不足で延期。かわって今月15日と17日に、代表候補選手のみによる選考会をスウェーデンのキルナで行うことになっています。

11月13日
スピードスケートのW杯今季開幕戦が、12日にカルガリーで始まりました。女子3000mに出場した田畑真紀選手は4分5秒94で11位、石野枝里子選手は4分7秒11で12位。カナダのクラッセン選手が、3分55秒75の世界新で優勝を飾りました。日本勢とは、7秒近くの大差がついてるんですよね。中長距離の世界トップは、まだまだ遠そうです。
また、男子1500mの今井裕介選手は14位となっています。
アルペンスキーの佐々木明選手が、W杯などに転戦するため、ヨーロッパへ向けて出発しました。体調は万全、スキー板は世界でただひとつの最新型だとのこと。佐々木選手に合わせて作られたモデルで、タイム短縮も図れそうです。

11月12日
モーグルの里谷多英選手が、合宿のためカナダへ出発しました。あちらには約1か月滞在し、新しいエアに取り組むそうです。バックフルツイスト(後方伸身宙返り1回ひねり)という技で、3Dより難易度は少し低いのですが、着地しやすいため、持ち味のスピードが生かせるのだとか。しっかり完成させて、早く実戦で披露してほしいですねー。

11月11日
スピードスケート・ショートトラックのW杯、ボルミオ大会第1日、日本勢は個人種目でだれも決勝には進めませんでした。男子1500mでは、寺尾悟選手と有野美治選手が準決勝で、田上真一選手が準々決勝で敗退。女子1500mでも神野由佳選手は準決勝、小沢美夏選手と勅使川原郁恵選手は準々決勝で敗れています。
なお、五輪の出場枠はこの大会と、18日からオランダのハーグで行われる大会の成績で決まります。種目ごとのランキングで、32位以内に2選手が入れば2枠が獲得できるそうです。
スケルトンのW杯今季開幕戦、男子の稲田勝選手は14位、越和宏選手は16位でした。男女とも、開幕戦は少し低調な成績で終わってしまいました。今後の上昇を願います。
モーグルの里谷多英選手が、全日本スキー連盟を訪れて、村里競技本部長らに「世間を騒がせて申し訳ない」と謝罪しました。今後は個人資格(つまり自費)でW杯を転戦し、五輪出場を目指すことになります。「スキーに集中する」との言葉を、信じたいですね。
ジャンプの原田雅彦選手が、12日からノルウェーで行われる全日本合宿に参加することになりました。W杯の代表からもれた原田選手は、本来ならこの合宿には参加できないはずですが、「連盟にお願いして」同行できることになったとか。五輪にかける原田選手の思いは、半端じゃないようですねー。

11月10日
カナダで10日に行われたスケルトンのW杯今季開幕戦、女子は中山英子選手の20位が日本勢のトップでした。
なお、W杯には男女計7人が派遣されることになっていて、この中から五輪代表が決まります。選手名は次のとおりです。男子…越和宏、稲田勝、羽入田譲、東条香舜。女子…中山英子、仲奈津子、吉村美鈴。

11月9日
フィギュアの安藤美姫選手が、トヨタ自動車に就職することになったそうです。期待の選手だし、いろんな企業から誘いが来ているとは思うのですが、実は彼女は、すでに中京大に進学することが決まってるんですよね。大学院ならわかるんですけど、大学進学と就職が同時に決まるというのは、異例のことじゃないでしょうか。なんというか、ただただスゴイなーと思いますね。

11月7日
トリノ冬季五輪組織委員会によると、12月8日から始まるイタリアでの聖火リレーには、1万1人が参加するそうです。距離の合計は約1万1000kmになるとか。ローマでイタリアの大統領が、アテネ五輪のマラソン金メダリスト・バルディニ選手に聖火を渡し、リレーがスタートします。おそらく、イタリアの有名人がこぞって走ることになるんでしょうね。

11月5日
フィギュアの中国杯最終日、女子シングルを制したのはやはりスルツカヤ選手でした。この日行われたフリーでも125.90の高得点を挙げ、合計196.12点で圧勝。3ループの着氷が危なかった以外は、ほとんどミスがありませんでしたからねー。TES(技術点)だけでなく、PCS(表現点だと思っておいてください)でも8点台の高得点を並べられては、日本勢に勝ち目はないです。
2位に入ったのは浅田真央選手。フリーは3位でしたが、ショートの貯金が効きましたね。ミスらしいミスは最初のトリプルアクセルくらいだったし…。シニアの国際大会初参戦にして表彰台に立ったのは、お見事というよりほかないです。時間の長いフリーでは未熟な部分も目立ちましたが、それでも浅田選手の滑りは見ていて楽しいんですよね。あの「軽さ」は、天性のものなんでしょうねー。
荒川選手は、フリーは2位だったのですが、ショートでの差を挽回することができず、総合では3位に終わりました。ループが2回転になってしまったのと、あとは3サルコウ−3トウループのコンビネーションジャンプが3−2と判定されてしまったのが痛かったです。たしかに、少々回転不足気味ではあったのですが、2回転と判断されただけですごく点を引かれてしまうんですよねー。これがちゃんと3回転と判定されるようになれば、もっと楽に点をとれるようになると思うんですけど。
ところで、テレビ中継の解説は五十嵐文男さんだったのですが、おそらくジャッジスコアを見ながら…だったのか、3回転なのに回転不足で2回転と判定されたジャンプを、説明なしに「2回転」と言い切っていたのが気になりました。そういう点は、正確に言ってくれないと、視聴者もわかりにくいと思うのですが…。フィギュアの解説では定評ある人だけに、「ついた点に合わせて話す」ことはしてほしくなかったですねー。
なお、男子シングルの岸本一美選手は、ショートからさらに順位を落として11位となりました。優勝はサンデュ選手(カナダ)で、ショート4位からの大逆転。2位はこれもショート3位から追い上げたランビエール選手(スイス)でした。アイスダンスは前日までトップのナフカ/コストマロフ組が、フリーも1位で貫禄の優勝を果たしています。

11月4日
フィギュアの中国杯第2日、男子ショートプログラムで岸本一美選手は10位と出遅れました。万全の体調ではないようで、得点の詳細を見ると、ジャンプはすべてマイナスの評価になってるんですよね。もともとジャンプで点をかせぐタイプなので、それで下げられるとちょっと厳しいですね。
1位はグリャーツェフ選手(ロシア)、2位は李成江選手(中国)とちょっと意外な顔ぶれになっていて、世界チャンピオンのランビエール選手(スイス)は3位につけています。
ペアはフリーが行われて、前日トップのペトロワ/ティホノフ組(ロシア)が優勝。アイスダンスはオリジナルダンスを終えて、ナフカ/コストマロフ組が首位をキープしています。

11月3日
フィギュアのグランプリシリーズ、今週は第3戦の中国杯です。女子シングルのショートプログラムで、日本の浅田真央選手が62.92点で2位、荒川静香選手が57.56点で3位につけました。トップはロシアのスルツカヤ選手で、70.22点と浅田選手より7点以上も高い点数。フリーで日本勢が逆転するのは、難しい状況になってきました。
スルツカヤ選手は昨シーズンの世界チャンピオンで、トリノの金メダル候補筆頭ではあるのですが、それにしてもちょっと出すぎな感じです。もともと表現面ではあまり評価されてなかった選手なのに、なぜか高得点が出てるんですよね。グランプリの場合、開催国の選手にはかなり甘い点が出るし、中国開催ということで、ロシアのスルツカヤ選手には甘かったんでしょうが…。
正直、特に荒川選手にとっては、中国でスルツカヤ選手とぶつかるのは不運でしたね。日本勢で唯一、スルツカヤ選手に勝つ可能性があるのは荒川選手だけだと思うのですが、ここで大差で負けてしまうと、このあともそういう位置づけをされそうなのが怖いです。あと、3フリップが2回転と判定されたのも痛かったなぁ…。
反対に、15歳の浅田真央選手は「100点の出来」で高得点をもらい、驚きの2位につけました。小学生のころから注目されていて、昨シーズンはジュニアで敵なしの状態でしたが、シニア初参戦でこれだけの評価をもらえるとは、さすがに予想していなかったですね。
フリーでは2人ともいい演技をして、なんとか「スルツカヤ独走」に歯止めをかけてほしいです。
なお、アイスダンスは規定が行われてナフカ/コストマロフ組が首位に立ち、ペアはペトロワ/ティホノフ組が1位となっています。

11月2日
スノーボード・ハーフパイプ男子の國母和宏選手が、五輪代表に内定しました。これは、先月下旬のW杯で初優勝し、さらに昨シーズンの種目別総合順位は3位ということで選考基準を満たしたためです。國母選手はまだ高校生。有力選手の多いこの種目で、最初に内定を勝ちとったのがまだ17歳の選手とは…。でも、強い種目って、こうやってどんどんいい選手が出てくるものなんですねー。
スピードスケートの田畑真紀選手が、W杯参戦のためカナダのカルガリーへ出発しました。なんと田畑選手は、9月21日に右手薬指を自転車の車輪に巻き込み、切断寸前のケガをしてしまったそうで、先日の全日本距離別選手権は、ケガの部分を金具で固定したまま出場したとか。ですが、その金具も10月31日には除去し、もうほとんど不安はないようです。不幸中の幸いというのか、本格的なシーズンが始まる前に治すことができて良かったです。

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